これも日本統治時代の回想記。
『日韓併合期ベストエッセイ集』 ちくま文庫(2015年)鄭大均 編
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E9%9F%93%E4%BD%B5%E5%90%88%E6%9C%9F%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BB%E3%82%A4%E9%9B%86-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%84%AD-%E5%A4%A7%E5%9D%87/dp/4480432825
面白いです。
よくまとめて下さいましたって感じ。
すごく勉強になります。
浅川巧氏、金素雲氏をはじめ、20人くらいの日韓著名人の、当時の話を抜粋して載せています。
子供時代の朝鮮、子供時代の日本、大人が見た当時の朝鮮。
生まれた年で見ると、
1868年の宇垣一成氏(第六代朝鮮総督)~1932年の五木寛之氏(作家)まで。
項目ずつ整理されているので、「あ、この人の文章をもっと読みたい」と思ったらもう終わりです。
巻末出典を見て、全文を読んでみたいのも時々あります。
いろんな人の文章があるので、個性が感じられます。
書く人によってこんなに文の感じが違うんだな~と。
まだ全部読んだわけじゃないけど、
今のところ、任文桓氏の文章に惹かれます。(知らなかった人でした)
朝鮮の小学校の様子、日本に渡って高等教育を受けるまでの様子… 
読みごたえのある文庫本なので、
(図書館で借りて来たけど)これは自分でも買っとこうかな?と値段を見たら1200円!
自分で買おうと思ったのは却下(笑)
巻末の出典一覧をメモしておくことにします。
   ( 追記:その後、気が変わって新刊を購入しました。^^v いつかサインでもいただけたら…)
編者は鄭大均さん。。。
この方は、90年代後半に彗星の如く現れました。
(初めて著作を見たのは『韓国のイメージ(戦後日本人の隣国観)』(1995)でした)
日本で朝鮮・韓国関連のことをしている人は当時、全員知ってると思ってたんですが、
この方は知らなかった。
見てみると、1948年生まれで、やっぱり韓国で長く住んでいた方でした。
日本生まれですが、ちょうど私が韓国語を始めた頃は韓国にいらっしゃったんです。
そして90年代に帰国された。
今は日本国籍を取られて、「てい・たいきん」と読ませていらっしゃるようです。
私は鄭大均先生のことはずっと気になっていました。
たぶん、考え方に共通点があると思います。
私は先生よりずっと穏健だろうし、実際まだよく分からないんですけどね。
これから研究させていただきます。
自虐史観という言葉がありますが、
昔は確かに行き過ぎた自虐があったのかもしれない、
その反動でハリを振り切ってしまって、バランスを取ろうとして
行き過ぎた表現を見ることがありますが
肝心なのはバランス…
その人に合ったバランスなのだと思います。
『日韓併合期ベストエッセイ集』ちくま文庫
お勧めです。
川西中央図書館で借りました。5月4日(木)までに返却する予定です。