ソウル梨花洞だけじゃなく、いまや全国各地に拡散している壁画マウル。
古い住宅地の美化・町興しのために始まった「壁画村」ですが、新たな葛藤を産んでいるようです。
私はソウルの梨花洞、釜山の甘川文化村を見学しましたが、
観光として見るにはカラフルな街の色やアートな壁画が珍しく、可愛く、良かったんですが、
その後、同じような壁画村が韓国でどんどん増えているのを見ると、「住民への押し付け」になっていないか、
心配になっていました。梨花洞の一部壁画が消されたのは数か月前のことです。
今度は水原ヘングン洞で同様のことが起こってます。
ソウル梨花洞と同様、行政が壁画村を「文化施設指定」しようとするのに反発した住民が
「絵を消す」という行動に出たようです。(2016,10)
市から指定されると自由に再開発できなくなるからです。
芸術家が絵を描いて街をキレイにするって当初の計画は斬新で良かったんでしょうけどね…。
ただ、あまりに同じようなのが増えているのを見ると、好みでない絵を日常生活の場に描かれる人々の
気持ちはどうなんかなと思ったりしてました。
また外壁だけをキレイにして、住みよくなってない状態で「再開発しない地区」って決められたとしたら
そりゃ反発もあることでしょう。
ソウル新聞「スウォン市ヘングン洞壁画村 文化施設指定で葛藤」
(赤いペンキで壁画が消されています)
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=102&oid=081&aid=0002763700
(音声で記事が聞けます)
動画ニュース「一時は活性化の源、今は衝突の火種」
http://news.jtbc.joins.com/article/article.aspx?news_id=NB11332586
「自分たちは近代的な家で暮らしておいて、人にはボロい家に住めって?…」
「…消された壁画には海外の有名作家の作品もありました。…」
「…芸術家と住民が5年前、一緒になって作り上げたものが一日で塗りつぶされました。…」
写真の多い韓国の方のブログ(華城行軍近く 壁画マウル)
http://anndam.blog.me/220834756161
地図を見ると、下に川が流れる華虹門の少し南くらいです。