「長崎 よみがえる原爆写真」 | 韓国語教室 とるめんい川西

韓国語教室 とるめんい川西

2005年から兵庫県川西市で韓国語を教えています。

山端庸介さんというカメラマンが仕事で命令を受け、長崎原爆(1945年8月9日)の翌日に現地入りした。
広島と比べ、長崎の原爆投下直後の写真が多く残っているのはこの為だそうだ。

おにぎりを持った母子や、乳飲み子を抱いて放心状態の母親の写真は
一度は見たことがあると思う。
この本はNHKが95年に放送した番組をまとめたもの。

おにぎりの写真の子供はその後どうなったか?
乳飲み子のお母さんは…。赤ちゃんは。

過去と現在が一致して感銘深い。
生きている人、あるいは遺族がインタビューに答える、
「ラッキーガール」と言われた美しい人のその後は…。

こうやって一冊の本にまとめられるのは意義のあることだと思う。
テレビ放送は見てなくても、ずっとあとになって私みたいに偶然本を目にして、
あの写真の人がこうなったと
決して遠い昔のことではないと、それぞれの個人史が浮かび上がって
あのキノコ雲の下で起こっていた小さな人間の物語が(それが大事)わかるから。
韓国人にも読んでもらいたい一冊。


『NHKスペシャル 長崎 よみがえる原爆写真』 1995/8 NHK取材班 (著)

http://www.amazon.co.jp/NHK%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB-%E9%95%B7%E5%B4%8E-%E3%82%88%E3%81%BF%E3%81%8C%E3%81%88%E3%82%8B%E5%8E%9F%E7%88%86%E5%86%99%E7%9C%9F-NHK%E5%8F%96%E6%9D%90%E7%8F%AD/dp/4140802316

ちなみに私は小学校から高校まで(田舎の公立)、学校で何回も何回も「平和教育」を受けたと思う。
家に帰ってもドラマや新聞のマンガでも「はだしのゲン」とかあって悲惨さは目にしてきた。
原爆は非人間的なものだと。戦争は絶対ダメだと刷り込まれて来た。

でも韓国人はそうじゃない。
平和教育なんてないし、むしろ逆。
「二度と国を奪われないように、国力をつけなければならない」
「国を守るために戦わなければならない」と習ってきた。

もちろん彼らは原爆のことも詳しく知らないしピンとこないだろう。
「大きな爆弾」くらいの認識なんです。
「もう一度原爆を!」みたいな挿絵が大新聞に載ってたのを過去に見たこともある。
先日も中央日報の記事が問題になってたけど、
それは韓国人の原爆に対する認識が私たちとあまりに違うからなんです。