30の頃(キム・グァンソク) | 韓国語教室 とるめんい川西

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2005年から兵庫県川西市で韓国語を教えています。

キム・グァンソク(김광석)は1964年1月に生まれ、1996年1月に自殺した。
自殺の原因は不明である。

「광야에서 (広野にて)」のような80年代の運動歌謡も彼の作品だった。
軍隊に入隊する気持ちを綴った「이등병의 편지(二等兵の手紙)」は
映画「JSA」でOSTとして使われていた。私はこの頃知った。
しぼり出すような悲しい声が特徴だ。
いや、飄々としたイメージでもある。
「그녀가 처음 울던 날(彼女が初めて泣いた日)」なんかは、失恋の思い出だが軽快な曲調だ。



「30の頃」は、今までに24回もカバーされているそうだ。
キム・グァンソクは32の誕生日前に亡くなっている。
この歌を作ったのは30を過ぎてからだろう。そうすると、
この歌を作った時はもう自殺を考えはじめていたか、少なくとも不安な心理状態に陥っていたのだろうと思う。

こんな映像をyoutubeで見つけた。
いつだろう? 
この映像はもう自殺を決めていた頃なのだろうか?
声が、他の演奏のテープよりも物憂げだ。トーンが違う。
http://www.youtube.com/watch?v=rhsZ5nTTfic&feature=related(日本語字幕入り)
最後のコメントが意味深だ。
물러서겠습니다.  退かせていただきます。
행복하십시오.   お幸せに。
너무 아쉬어 하지 마세요... 残念がらないでください。
또 모르죠...?     また(いつ会えるか)わからないでしょ。。。

こちらはCDの音源。まだまだ明るい。
http://www.youtube.com/watch?v=dHeqQu8a1h0


30の頃(日本語訳)            -キム・グァンソク


また一日が遠ざかる 吐き出した煙草の煙のように
小さな記憶の中に 何を満たして暮らしているのやら

どんどん遠ざかっていく 永遠と思っていた青春も
空っぽの僕の心には もう何も残っていない

季節は巡るのに 戻らぬ愛は今どこに
僕がさよならを言ったわけでも 僕が立ち去ったわけでもないのに

少しずつ忘れさられていく 永遠と思っていた愛も
一日一日遠ざかる  毎日何かにピリオドを打ちながら生きている



(訳は私の解釈です。無断転載不可。)