先週は私も随分ショックだったのですが、
その後の韓国の様子を見て、
「日本ではありえない」と思った方も多いのではないでしょうか。
「韓国という国がわからなくなりました。」とおっしゃる受講生もいらっしゃいました。
しかし、
韓国でも
誰が亡くなってもああなるのではありません。
「弱いものの味方」盧武鉉氏だったから。
それも自殺という衝撃的な死だったから
あのような追悼の盛り上がりを見せたのだと考えます。
(たしかに私たちが見ると度を越して見えますが・・・)
大統領時代はさえなかったけれど、
まだ言論の自由がなかった時代、
わが身を投げ打って民主化のために闘って来られた方だからです。
当時の社会は理不尽なことが多すぎて、
何かあっても市民は泣き寝入りするしかなくて、
それを黙って見てられない人、
信念に燃えた人は(韓国語では「良心的な人」と言ってました)
自らの利益を投げ打って、社会のために
「庶民が世の中の主人公になれるような社会」を作るために模索していました。
(韓国語では「民衆民主主義」とか「参与」社会と言ってました)
そうすることがむしろ自然な雰囲気でもありました。
そうやって闘いながら、民主主義を獲得したのです。
時代が変われば、変わることもあります。
運動していた人も運動から離れます。
ある程度の問題がなくなり、民主化が達成されれば、
「運動したい人」だけ残って、あとは去りますね。
自分自身がよりよく生きることが一番大事になります。
ほんの20年前でも、今見れば昔話です。
若い人は知りません。
でも伝え聞き、映像を見、
盧武鉉氏の当時の信念・正義感・悪に立ち向かう姿
陳腐な言葉ですが「かっこいい」です。
私も当時の盧武鉉氏は知りませんが、
映像を見ていると
あの頃の空気がよみがえります。
大統領になったあとの盧武鉉氏とは別人のようです。
多くの期待を背負い
ノ・サ・モ(노무현을 사랑하는 모임 =略して盧思慕)という支持ファンクラブも得て
大統領になったあと
批判されてても、私はしばらくは信じようとしました。
でも「能無し」という評価があまりに多くて…。
彼は大統領には向いていなかったのかもしれません。
権力を持った悪や、世の中の不条理に立ち向かう時に一番輝かれる。
自分が頂点に立った途端、しぼんでいったようでした。
目を二重にしたのもダメだった。(まぶたが垂れる病気のためと言ってますが)
夫人や側近も続いて二重にしたそうだけど
あれで運勢が変わったんじゃないでしょか。
いま横で見ていて、同情してしまうのは
李明博大統領ですね。
葬儀の(笑っているように見える写真)も故意にアップされたりして。
本当に笑っているように見える写真なので、「え~~」と思うんですけど。
この方、もともと目が笑っているような細い目なので、口が少し開くと、
笑って見えるだけなのでは?
完全に悪者扱い。
【李明博 悪人(ハンナラ党) vs  盧武鉉 善人(民主党)】 の図式です。
こういうのを見たかったのではない。
賄賂の問題はどうなったんでしょう。
死んでしまったから「捜査は終了」とニュース記事に載ってたけど、
これは不思議ですね。
謎のままです。
☆韓国人の意見を紹介します。
 興味のある方、韓国語ができる方はお読み下さい。
 ネイバー知識in の中から選んだものです。
(韓国語 初級者向け) 
「息子に家を買ってあげたお金がワイロなんて。」
質問者はたぶん中学生くらい?分かち書きが正確でないですが、まあよくあることで。
優しく諭す大人の意見もいい感じです。
http://kin.naver.com/detail/detail.php?d1id=6&dir_id=605&eid=VfZUZxDU14njmbBRkk0b2f1bJjqoJww5&qb=64W466y07ZiEIOycoO2VmeykkeyduCDslYTrk6Q=&enc=utf8
(韓国語 上級者向け) 
「ノ・ムヒョン大統領は英雄なのか?!」
投稿者の文体がなかなか面白いです。ピッタリではないが、共感できる点が多いです。
投稿文と同じ枠にある《意見》の欄が見る価値あります。
http://kin.naver.com/detail/detail.php?d1id=6&dir_id=604&eid=QcgiBc1MsIAiNiyZ/oxkM40VwnXx00MG&qb=64W466y07ZiEIOyVhOuTpA==&enc=utf8