ダイソーヘッドホンをなんとかする!と思ったら完全ワイヤレスイヤホンが出てた! | とれすけのブログ

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しばらく前になんとなく勢いで買ってしまったダイソーの330円ヘッドホン。

 

見た目と値段から、もしかしていい音がするかもという淡い期待を持って購入したのはいいけれど、家へ帰って試聴してみると見事にふざけんな音質、とても使えたものではないと、数分でお蔵入りした製品です。

 

なんとかしようというきっかけは、ベース練習用に壊れてもいいヘッドホンを要したこと。改造したらなんとかならないか、というところから話は始まりました。

 

といっても、吸音材とかその手の小手先ではどうにもならない音質なので、ユニット交換を考えます。

こんな時に役に立つのがハードオフ。ジャンクヘッドホンのユニットを頂こうという算段です。

まず近場の一軒目でブルーのPeatsヘッドホンを110円で購入。でもこれほんとにあのPeatsだろうか?作りはかなり安っぽい。ネットで調べても全く同じ製品は見当たらず、おそらく初期のヘッドホンらしいくらいしか分かりませんでした。ただ、片方のイヤーパッドがなく、付いてるイヤーパッドもかなりボロボロという以外に障害は無さそう。ケーブルがないけど、元々ミニプラグを刺すタイプなので問題なし。ただ、ミニプラグと言っても差し込み口手前がすごく狭くて、普通のプラグでは差し込めない。だからジャンク品で最安値なのか。幸いたまたま家にあった延長ケーブルのプラグがかろうじて入ったので、うまく試聴できた。そしたら案外いい音がするんですな、これが。ちょっと音割れ気味だけど、使えない音じゃない。だったらこのまま使った方がいいんじゃないか、ということで、これは後日交換用イヤーパッドを購入して使うことに決定。

 

ということで新たにジャンクヘッドホンを探すためにもう一軒のハードオフへ。

ここで見つけたのがPioneerのSE-IR260というモデル。どうもコードレスヘッドホンということらしいんだけど、送信部がないのと、これまたイヤーパッドがない。その上電池カバーなどもなくて見事に使えない製品。Pioneer製ということでちょっと期待して購入。220円でした。330円のヘッドホンを何千円もかけて改造するのは流石に悔しいですもんね。気をつけるのはここで明らかに元値が安物のジャンク品に手を出さないことでしょうか。せっかくですからメーカー品を選びたいですね。ユニットだけ生きてればいいので110円とか220円で入手可能です。

 

さて、ここからがちょっと大変でした。ダイソーヘッドホンの方は簡単にユニットが外せたのですが、Pioneerの方はがっちり接着されていて外そうにも外れない。

そこで、先日ご紹介したミニルーターのお出ましです。

まず1mmのドリルビットでユニットの周りに穴を開けていきます。一回りしたら次は3mmのビットに替えて、先ほど開けた穴を拡大していきます。残ったところをニッパで切り離してようやくユニットが取り出せました。

ただ、このままだと周りがギザギザなので、今度はルーターを丸やすりに替えて綺麗に整えてあげます。

 

ルーターがあるおかげで短時間で作業が終えられました。

今度はダイソーヘッドホンのユニットが付いていた穴あきパネルの加工です。Pioneerのユニットの方がパネルごと切り出しているので、こっちの穴あきパネルのユニット部分は取り除いてげないといけない訳です。パネルの穴の最外周の穴を繋げればユニットが入りそうなので、これは初めからニッパで切っていきます。出来た穴をこれもルーターで整え、ユニットがすっぽり入るようにします。

綺麗な円にはならないので、ユニットを入れたらグルーガンで固定します。

 

次は配線です。ユニットのプラスマイナスがよく分からないのですが、ケーブルの芯線とシールドをテスターで当たって確認してからユニットの同じ方向で配線します。しかし、元々のダイソーヘッドホンのユニットは片方が±逆に付いてた感じ。ちょっと今となってははっきりとは分からないのですが、これも音が悪い原因の一つだったのではという感じです。

 

元通りに組み立ててイヤーパッドも取り付けて試聴です。

と、これがド迫力。低音が出過ぎです。でも、十分音楽的に使えるヘッドホンになりそうです。

後は吸音材ほかの対策で低音を抑えればかなりいい線いきそうです。

ということで、あれこれ試行錯誤して、フェルトをケースに貼った上で、スポンジをユニットの後ろに入れて、最後はその周囲に防振ゴムを入れて一応完成。ちょっと低音に癖が残りますが、かなり上質なヘッドホンに生まれ変わりました。

 

発注していたPeats用のイヤーパッドも届いたので、はめ込んでいきます。完全にピッッタリのサイズはなく、横幅が少し広い感じのパッドを止むを得ず購入したのですが、まず差し障りない感じです。

音は、どうも中音に箱鳴り感があって、特に変身したダイソーヘッドホンを聞いた後だと耳につきます。

そこで、これまた色々試行錯誤して、ケースにフェルトを貼った上、こっちは防振ゴムをユニットの後ろに配置し、隙間にスポンジを詰めて、一応の完成としました。

 

まだ癖は少し残っていますが、まず聴ける音になりました。

どちらのヘッドホンも音の分離が良く、低音もしっかり出ています。

探してみたら、Amazonでも交換ユニットがありますね。ただ、音がどうか。特に安価な製品はあまり期待しないほうがいいかもしれません。

しかし、よく考えたらダイソーの330円という値段、パッケージまで含めての原価を考えたら、ユニットの値段は限りなくゼロに近いのではないか?

でも、明らかに使えないヘッドホンを売るのはどうなんだろう。日常的にあのヘッドホンを使ってる人がいるのだろうか?

それとも私が購入した製品がたまたま不良品だったのだろうか。

色々考えてしまう。

 

当初の計画から、予想を超えた結果となりました。しかも2台も揃ってしまうという。お金をかけないプアオーディオでも、音へのこだわりを捨てなければいい音は手に入る、ということを今後も実践していきたいと思います。なんかこういう方が色々と面白いです。

 

といい気になっていたのですが、昨日ダイソーで買い物をして、帰りがけにふと目に止まったのがこの完全ワイヤレスイヤホンです。なんと1000円!(税抜き)

ダイソー的には1000円は高いですが、完全ワイヤレスイヤホンの価格としては破格に安い。

さて、問題の音はどうでしょうか。300円ヘッドホンでは見事に裏切られたわけですが、たまたまPayPayの残高に余裕があったので、迷わずレジに走ってました。

 

家に帰ってまずは充電。機能的には一般的なワイヤレスイヤホンとしての機能は揃っていて、音量調整、次の曲、前の曲への移動、マイク機能もあってちゃんと使えれば1000円という価格はお得と言えるでしょう。

 

さて、問題の音ですが、これがなかなかイケる!

ちょっと引っ込んだようは感じではありますが、低音もしっかり出てるし、全体的なバランスもいい。十分音楽用途で使える音質です。

実はあまり期待していなかったので、これは見事に裏切られました。

 

音質をもうちょっと詳しく説明すると、低音はやや高めの周波数にピークがある感じで、曲によっては耳につくかもしれません。でも、バスドラの音もしっかり出ていて、不足はない感じですね。

全体的な音質としてはシャープさやキレといった感じはなく、アナログ的な音と言ったらわかるでしょうか。前に出る感じはなくて、やや引っ込む感じ。でもボーカルやリードの音はしっかりしているので聞いていて心地いいです。

 

遅れもそんなにひどくなく、動画などを見ていてもセリフがちょっとずれますが、脳内で補正できる範囲?かな。

流し見で気にしなければ苦痛になるようなことはないと思います。

 

コーデックがSBCのみなのでハイレゾなどは埒外ですが、決して安物、チープな音ではないです。

ここ一番での出番はないけど日常使いなら全然ありですね。

装着感も耳の奥にしっかり入って違和感なく、自分的には合ってました。

ダイソーも久しぶりにやってくれましたね。

完全ワイヤレスイヤホンはAppleのイヤーポッズプロ狙いで、他の中途半端な製品には食指が伸びなかったので、初体験となりますが、やはりワイヤーなしで動けるのはいいですね。

最大の問題はバッテリーがどのくらいもつかということになるでしょうか。

でも値段を考えたら1年くらい使えれば十分という気がします。

 

さて、ヘッドホンでは散々だったですが、完全ワイヤレスイヤホンで見事挽回してくれました。

いろんなシチュエーションでヘッドホン、イヤホンも使い分けていく時代ですね。なにせ1100円もあれば色々手に入っちゃいますし。