音作り | とれすけのブログ

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MS-50G、FX-550での音作りも少し進んだ。
自宅にアンプがないので、スタジオに入った時の音を頼りに音を作っている。
ただ、アンプもJC-120、ヤマハGシリーズ、Fender TwinRiverbとまだ一定してないのでなんとも言えないが、やはりTwinReverb、ヤマハを使った時の方がいい音のような気がしている。
定番のJC-120を使いこなすべきなのだが、どうもやはり音が硬い上に低音が出過ぎる。
無論、プリアンプ部でトーンは変えられるが、どうもギターとの相性がよろしくないようだ。
ヤマハの方がクセがないと言うか、音作りはしやすかった。
そういえば、私がバンドを始めた頃は、スタジオもヤマハのFシリーズが主流だったように思う。
大学の時はTwinReverbだった。
こういうのに慣れているせいか、JC-120はどうも苦手である。
ここ数年はスタジオでもライブでもJC-120を使って来たのだが、スタジオはともかくライブではいい音を出せたことがない。
一番の理由はハウリングである。どうもJC-120はハウリングし易いような気がする。
ハウリングを避ける為に、どうしてもエフェクターのゲインを下げたり、歪みを絞ったりすることになるので、音が痩せてしまうというか、しょぼい音になるか、低音の出が良過ぎてグシャグシャの音になるかという、非常に情けない状況が続いた。
今回は久々にボードを組んだこともあり、0からの音作りを進めている訳だが、今の段階ではやはりヤマハが一番納得のいく音がする。
しかしながら、ヤマハのアンプを置いているスタジオはあまり聞かない。ということでTwinReverbで音作りをしようと考えたのだが、スタジオでの音作りにはそうそう時間を割けない。
なので、スタジオの音を録音して来て、似たようなサウンドのセッティングをBOSSのGT-8のアンプシミュレーターで再現することにした。
GT-8のアンプシミュにもTwinReverbはあるので、それを選択することにして、ただ、スピーカーではなくイヤホンでモニターする関係上、聴感で近い音を設定してみた。

ディストーションの音はある種出来上がっているので、FX-550とMS-50Gでの味付けということになる。
ディレイはFX-550でもMS-50Gでも可能なのだが、やはりヤマハのFX-550の方が品位のいい音がする。なので、ディレイはFX。そうするとリバーブはMS-50Gの方で。
EQはややこしいのだが、FX-550とMS-50Gのグライコの両方で調整。それにMS-50Gでは定番のノイズリダクション。これがあるおかげで、ディストーションサウンドでもノイズがまったく気にならない。実際には音を出してる時はノイズも結構乗っているのだが、無音時に聞こえないことが結構な違いを生んでいる。
基本はカッティング用のクリーンサウンドとリード用の歪みの2種類なのだが、ピックアップのセンターとリアでは気持ちのいいポイントが違うし、ディレイタイムも曲に合わせてとか、曲によってはダブリングをかけたり、ディレイの深みも変えたりとか、結構細かく設定している。
実際にスタジオで録音してみると、例えばEQの設定が3ポイントくらい違うと、かなりな違いに聞こえるし、特に残響音系は深みによって音の艶が全然違う。
スタジオで弾いている時は音量のせいもあり、耳自体のコンプレッションで気持ちよく弾いているのだが、録ってみるとその違いは歴然としている。
もっとも、録音で再現される音が例えばライブでお客さんに聞こえる音かと言えば、そんなこともないのだろうが、音作りに当たっては大いに参考になる。

BOSSのGT-8と比べて、音作りは格段にやりやすくなったと感じている。
特にMS-50Gは大分使い込んで来たこともあり、どういうエフェクトがどう使えるかと言うことと限界も分かってきたので、活用の幅が広がった。なによりありがたいのが、6台分のエフェクトを任意に設定できるという点だ。
GT-8では、基本となるエフェクター群があって、それに何にでもなるFXというセクションが2つはあるのだが、ディレイは多くても3台までしか使えないとか、そういう制約が出てしまう。
そして、コンプも基本のものではなくて、シミュレーション系のコンプを使おうとすると、もう基本以外のエフェクターはあと1台しか使えなくなるし、使わない基本のコンプは無駄になってしまう。
その点、MS-50Gは無駄なく使えるというか、音はちょっと粗いが充分代役にはなる。

カッティングにはコンプということで、マニュアルを見るとCompというのとRackCompというのがあって、Compの方はDynacomp風とあるのだが、どうもマッチしない。で、RackCompの方は4コントロールなので、まあ我慢していた。しかし、よくよく見るとバージョンアップしたことで、あと二つコンプが増えていた。このうちのM_Compというのが、なかなかいい感じであった。
あと、PitchDelay。ディレイでコーラス風にというのを狙っていて、最初はModDelayというのを使っていたのだが、どうも感じが出ない。ということでPitchDelayを試してみた。あまり細かく設定できないのが残念だが、ピッチを0.1とか0.15とかでやってみるとまあ使える。パラメーターに関して言うと、ちょっと効きにバラツキがあってもどかしい感じはする。それと、いじっていて違和感を感じるのは、つまみを回す量とパラメータの増減の仕方のシンクロ感。それと、特に音量のレベルに関しては、表示される値はあまり信用しない方がいいような気がしている。

歪み系は今回まったく使う気はないのだが、単体のディストーションと組み合わせて面白いなと思ったのがZ_Clean。歪まないプリアンプという感じなのだが、GainとToneとLevelだけのシンプルな構成ながら、独特のドライブ感と言うかマイルドさを加えられるような感じで、これはスタジオで試してみたい。以前、単体のディストーションとアンプシミュで音作りみたいなことを書いたけれど、似たような感じだろうか。アンプシミュはもっとたくさんパラメーターがあるのだが、こっちの方が当たりのような気がする。ブースターとしても、Boosterよりもこっちの方がいいと思う。
リバーブもSpringがいい。

ということで、今のところ構成としては、カッティング用としてM_Comp→GraphicEQ→ZNR(ノイズリダクション)→PitchDelay→Spring(リバーブ)、リード用としてGraphicEQ→ZNR(ノイズリダクション)→Z_Clean→HD_Hall(リバーブ)という感じになっている。この後にFX-550でEQ、モジュレーション、ディレイをかける。ディストーションとの組み合わせで、リードの音はそこそこ出来てきた。カッティングの方はまだ試行中。いろいろ掛け過ぎという感はあるが、今回はとにかく作り込んでみる。ディレイのタイムとMixレベル、リバーブのMixレベルにもこだわってみたい。これだけやって、まだ2つはエフェクトが使えるというのがなんともありがたい。
これを単体のエフェクターだけで揃えるとなると、ボードもバカでかくなるだけでなく、ノイズと音やせで我慢できなくなるだろう。それとパラメーターは固定になってしまう。
MS-50GをMIDIコントロール可能にしたことで、色んな設定を試せるというのは大きい。
設定を一つだけということになると、どうしても無難なところで妥協してしまうが、これだと冒険できるというか、実験的に極端な設定を試してみたりとか、こうなるともう研究みたいなものだが、アイデアも広がる。そして、何よりすぐに色んなエフェクターを試せるというのが、MS-50Gの一番のアドバンテージではないだろうか。音のクオリティは正直ものたりないが、価格を考えれば無茶は言えない。

YAMAHAのFX-550はなくても足りそうな気がするが、実際には音作りの肝はこっちにある。
揺れ系ではシンフォニックは独特の音色だし、ダブリング、ロングディレイのクオリティなしには作れない音がある。大きさだけが難点だが、ボード化したことで音作りはしやすい。
音作りに関していうと、ものぐさな私にとってはつまみにすぐ手が届くことが実は一番重要かも知れない。

3年ほど前まではラックのエフェクターで音作りをしていた。SPX-900でシンフォニックやダブリング、SDE-330でロングディレイ、DEP-5でリバーブみたいな感じ。その再現に近いかも知れない。ただ、EQはRolandのE-215という2chの15バンドのグラフィックイコライザーを使っていて、チャンネルでリードとバッキングを使い分けていた。
こればかりは再現は難しい。パライコでも近いカーブは作れると思うのだが、視覚的要素というのはかなり大きくて、耳だけでのイコライジングには正直限界を感じている。
なんか、プログラム可能な15バンドEQみたいな製品はないのだろうか。ただ、やはり見た目だけじゃなく、あの並んだスライドボリューム、2つ同時に動かせるとか、両端を間髪を入れず動かせるとか、そういうUIが案外重要なんだとMS-50GのGraphicEQを使いながら思ったりしている。
アナログ万歳というのでもないのだが、ディストーションなどはパラメーターの数字表記よりも、つまみの1ミリに対する感度が大事だと思う。数字はかえって有害だったりする。

あとはアンプ次第、という感じになってくるが、ここが一番難しいかもしれない。
いや、むしろ問題は夢中になって時間を忘れてしまうことかも知れない。