スピーカー調整その2 | とれすけのブログ

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通販で頼んでおいたパーツが紆余曲折あってやっと届いた。
しかし、デジタルポテンションメーターの小さいのには参った。
ストローみたいなケースに入っているんだけど、どう言ったらいいのか一辺3mmくらいしかない。
変換基盤も頼んでおいたんだけどピッチが全然違う。
ということでしばらくこれは考えることにする。

でもって、例のPM-M0841CKで組んだバックロードホーンのスピーカー。
スポンジを入れたりやっていたけど、やっぱりホーンを殺しちゃってるなと思って、再度吸音材の調整をやっていた。

近くのお店で10cm角くらいの低反発ウレタンというのを売っていたので、それを厚みで2種類、あと同じく同サイズのただのウレタンシート(55円!)をそれぞれ2個ずつ調達。

でまず空気室ののどの部分に入れていたスポンジを撤去。そこに低反発ウレタンの厚い方をバッフル面の裏側と空気室の上部にも張り付け。
そこから前回使ったe-scope 3-in-1で測定しながらあれこれ。
で、今のところ、ホーン最初の底面に貼ってあった吸音材にプラスしてウレタンシートを敷き、エンクロージャー上面の裏側にあたる部分にもウレタン、ホーン出口の底面にウレタン、そして、ホーン開口部のサイド片面に低反発ウレタンの薄い奴を設置。
これでかなり使える音になってきた。

試してみたのだが、低反発ウレタンよりもただのウレタンの方が吸音効果がある感じ。低反発ウレタンはどちらかというと音を跳ね返してしまうようだ。もちろん入れないよりは音はマイルドになるけれども。

測定の結果

前回調整後
2

今回調整後
20151017

さて、どうだろうか。
前回と同じSweepで、ピーク保持の赤い線が測定値ということになる。緑の線は”今”の音なので無視。
音量が違っていて申し訳ないのだけど、左端の音量を合わせて見て頂くと大体違いが分かるかと思う。
前回はのどにスポンジを入れてかなり塞いでいる感じになっていて、その分抑えたような音になっていたが、今回は音の通りがいいというか、そこに無理は感じなくなった。
吸音材の加減で、かなり暴れを抑えられたように思う。
また、低音もボリュームアップしている。
500Hz付近のクセがどうにもならないが、箱なりや変な特定周波数の共振的なものは全然良くなった。

実際の曲で試聴をしてみる。
試聴曲は10曲くらいあって、いつも大体この辺の曲をかけて変に聞こえるところがないかをチェックしてる。
古い曲ばかりなのだが、ネイティブ・サンのSavanna Hot-Lineとか石川セリの遠い海の記憶とか、この辺で低音の鳴りを聴く。
サックスに輝きはあるか、ボーカルに艶はあるか、など部分部分気持ちよく聞けるか。
この曲は聴けない、というのを無くすのも重要。
録音でかなり違いがあるから、色々聞かないと分からない。
今回、アースウインド&ファイアーのBoogie Wonderlandがなんか最高だった。
歯切れが凄く良くて、低音も、ドンシャリには出ないけど凄く量感があって、バランスもよくて、かなり満足。
全体にスケール感が出た感じがする。

ようやくエンクロージャーサイズの音になった感じ。
ただ、200~500Hz付近はクセがまだあるので、曲によっては気になる。
そこで、イコライザーで250、500Hzを落として、その下の低音部を少し持ち上げている。
高音の鳴りもうるさくなくて、と言ってハイハットの刻みはちゃんと聞こえるし、この辺はバランスが良い。

比較してないから確かなことは言えないけれど、なんか、全ての音域がフラットに出るのが必ずしもいいという訳ではないような気がする。
もともと500Hzあたりの中音は絞った方が締まった音がして好きなのだが、この辺の音の作り方がひとつ鍵かも知れない。
まあ、これは私の好みの問題。
さらに言えば、大音量出せる環境でもないので、日常のBGM音源としての評価でもある。

しかし、一旦組んでしまうとパネルをネジ止めかなんかにしておかないと後からの調整は大変。
こんな小型の割と簡単な構造のエンクロージャーでも、中の天板にスポンジを貼付けるのに苦労した。
中も見えないので、iPhoneのカメラで撮影しながらやってみたり。

調整も耳だけでやるのは大変だけど、e-scope 3-in-1見たいなツールもあるし、考えればなんか色々やれる。
しかし、バックロードホーンの吸音材の調整はやってみる価値はあると思った。
本当はユニットを変えてみようかとも思ったのだけど、まだ可能性はある。
スケール感を残しながら締まった音にするという目標に一歩近づいた。
ウレタンシートをもう少し買って、もう少し調整を続けてみよう。


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