上越市長が問題発言「工場は高卒レベルが働いている」 | 猫好きのブログ

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資格試験とその応用

 テレ朝ニュースによると、

 新潟県上越市議会において、市議が市長に対して企業誘致と人材確保について質問したところ、中川市長は 「工場では高校卒業程度のレベルの人が働いている。企業誘致で頭のいい人だけが来るわけではない」と回答した。

 

 工場従業者をバカにした発言に見えるが、市長によると、その心は

「頭のいい人だけが来るわけではない」とは「多種多様な人材が必要だ」という意味だとのこと。

 

 

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 流石は「頭の良い市長」ですね。論点ずらして弾を避けました。別の記事を見ましょう。wikiに出ていたので引用する。

 

 2024年6月18日、市議会本会議で企業誘致の促進についての質問に答える中で市内に工場を構える信越化学工業について「研究開発をしている方々は270名程度でそれ以外は工場での勤務で、基本的には高校を卒業したレベルの皆さん。頭のいい方だけが来るわけではない」と発言。その後、議会審議を中断し中川は発言を撤回し謝罪した。議会ではこの発言を問題視する議員から問責決議案が提出されたが、賛成少数で否決された[11]。同月21日には信越化学工業の市内にある事業所を訪れ、「従業員の心を傷つけて申し訳ない」と謝罪した。

 

 

 なるほど。研究開発する人は頭の良い人で、それ以外は高卒だから頭が悪いと。市長は技術無知の文系出身ではない。広島大工学部という理工系卒業者なのであった。

 

 ま、文系なら工場一色で印象を語るだろうが、研究開発と生産現場と色分けしていること自体、理系ぽいですね。

 

 中川市長は大学卒業後、環境NPO法人勤務を経て、2008年に上越市議になった。34歳で政治家だから地元で若手ホープだったのだろう。そして2017年、43歳にして新潟県人口3番目の都市の市長になった。

 

 この市長に類することを言っていた人が僕の周りにもいた。こちらは学歴差別される側の人間だ。

 

 彼は国立高専を卒業したので、出身地では優秀な人間だっただろうが、他の卒業生が選ぶように中小企業ではなく、全国大手メーカーに入社した。

 

 そこでは地方エリートだったはずの自分が、生産現場で作業員に配置されたという事実であった。研究開発は東大を頂点としたエリート社員が担い、自分達は生産現場のまま。つまり、中川市長のいう「頭の悪い人達」に入れられてしまったのだ。本人は大いに不満で、試用期間中に退職し、結局は非正規労働者になってしまった。

 

 信越工業には僕の大学同期も行きましたよ。大卒なので「頭の良い側」として地方の工場配属です。でも半年もせずに退職。

 

 きっと使えなかったのでしょうね。その後、職業訓練校に入ろうとしたが、ここは君のような就職しやすい年齢の来る場所でないと言われて入学を拒否されたと風の噂で聞いたが、その後、どこでどうしているか全くわからない。その後、彼のゼミの指導教授に偶然会った時に聞いてみたのだが、教授も分からないと言っていた。

 

 そもそも、同じ会社の職種で頭の良しあしを決めることは、間違ってますよ。中川市長は理系出身者でも民間企業に勤めたことがないので、世間知らずなんですよ。

 

 はっきりいって幼稚です。中央官僚が中川市長にあなたは頭が悪いから、田舎の市長にしかなれないと言っているようなものですよ。普通、そんなこと言われると頭に来ますよね、同じことを貴方は信越化学の工場の人達に言った訳です。

 

 別に大卒が研究開発の仕事だけやる訳ではなく、生産技術、生産管理など、工場の現場で大勢働いていますよ。学歴で完全に分けると生産止まりますよ。設計したものを只作れば製品になる訳ではない。そこには多くの人が関わり、改善を繰り替えているからこそ、日本のものづくりのレベルが高いのですよ。

 

 

 ま、市長はこう言えば炎上しなかったはずだ。

 

「市内にある信越化学の事業所は基幹工場ではないので、量産品の製造が中心で研究開発機能が弱いです。ですから地元の優秀な人材が大都市に流れてしまうので、人材定着できるような政策を考えていく必要があります」

 

 

 二分化して片方を叩いて優越感をもつ意見を出すやり方は正直いってダサいですから気を付けましょう。