東京都職員 | 猫好きのブログ

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資格試験とその応用

 官僚とは中央省庁職員を指すものだが、一地方自治体に過ぎない東京都職員を都官僚というのは、東京都の権限が他の自治体よりも大きいからである。

 

 まず潤沢な税収のお陰で国への依存度がない。次に23区の地方自治体としての権限が弱い分、都に広範囲な許認可、事業決定権限を有していることが挙げられる。その結果、都職員は中央省庁並みに働くことが出来る訳だ。

 

 都職員は16万人もいる。大半は教員、警察官で一般行政職員は約2万人だ。この行政職員試験は他の自治体よりも難しく、通常は10倍を超えていた。近年は社会全体に人材不足のため、直近のデータだと一類A(一般の大卒区分事務系)で5.6倍である。

 

 給料は月40.2万円(平均41歳)、ボーナス4.45月分となっている。年収661万円だが、この他に各種手当が付く。残業も少なからずあるだろうから、800万円以上になるだろう。

 

 とはいえ、東京都内で新築マンションは1億円を越えているので都職員と言えどタワマンに住むことは容易ではない。

 

 東京では安売りスーパーが多い為、食費はそれほど掛からないないかもしれないが、住居費が高いし、多様な商品・サービスの提供・富裕層の多さから自然と生活損益分岐点が高くなる。例えば周りの教育熱が高いとやはり子供の教育費も自然と増えるし、ファッションに関心のある人が多く、店もあちこちにあると自然と良い服を買ってしまうなど。

 

 年収800万円とはいっても、大企業本社が多く集まる東京では飛びぬけて高い訳ではない。45歳で課長職になると1000万円を越えるそうだ。

 

 庶民に比べて悪くないと思いますよ。5倍程度でこの待遇を買えるのなら、安いものですよ。社会人採用(倍率1.9倍)もありますので、ブラック企業で働くぐらいだったら、退職してレックにでも通って公務員試験の勉強をやった方がいいと思います。

 

 ちなみに定年まで20回以上異動するそうです。異動すると仕事は一から覚え直しです。部署が変わると異なる業界に転職するようなものだから、公務員になりさえすればそれ以上の努力は不要と思っている人は勤まらないと思いますよ。

 

 東京都から財政破綻した夕張市に派遣されて、その後、夕張市長になった鈴木直道さんいましたでしょ。都庁の若手で優秀な人が選抜されて派遣されましたが、鈴木さんが20代で市長になったことを見て分かるように都職員は流石に優秀です。年収が高いのは伊達ではないですよ。

 

 公務員はノルマがなく税金で飯食っているせいか、仕事が出来ない人がなると思ってる人が少なくないですが、事務系に関して言えば、民間よりもレベルが高いと思います。

 

 お役所に出す書類って大変ですよね。分量が多い上、書き方も複雑で形式ミスがあると突き返される。でも公務員は毎日、あれをやっている訳ですよ。仕事が遅く見えるのは多くの人に決済印を貰うからです。基本的にミスは許されません。許可したのがミスでした等、滅多にないでしょ。そんなことしたら新聞に載るし、担当者は飛ばされて一生冷や飯食いです。だから公務員になる人は平均的には能力は高いと思いますよ。といっても最強の地方自治体の都でも倍率5.6倍ですからね。トヨタや楽天なら50倍以上でしょうから楽なものです。