御社のバイトも時給2000円以上にしてはどうですか? | 猫好きのブログ

猫好きのブログ

資格試験とその応用

 日本の正社員の平均年収は445万円、平均労働時間は1948時間なので、平均時給は2284円となる。

 

 もし非正規従業員が正社員と実質的に変わらない業務を行っていれば時給2000円貰っても全然おかしくない。しかもいざという時に解雇したり、労働時間を減らすことは容易な訳だから、その分、時給を高くしてもいいぐらいだ。

 

 でも中々そうはいかない。非正規従業員間の能力、情意(やる気)の格差が大きいこと、正社員に比べて離職率が高いことが待遇改善の支障になっていると思われる。

 

 アメリカのケースを見ると、正規非正規の区別はあまりない。何故なら正社員でも簡単に首に出来るため、区別する意味が薄いからだ。

 

 大手スーパーを調べてみたら、スタッフは基本時給制だ。サブマネージャーになってやっと固定給に変わる。

 

 この差は責任の違いに基づくものだ。即ち、サブマネージャーになって売上、粗利等の数値(結果)責任を負うので、それを見越した固定給とする。実績が上がると地位、給料はどんどん上がり、実績を出せないと首にされる。

 

 他方、時給で働く人は結果責任を負わない分、提供した労力でカウントされる。その基準は時間ということになる。勿論、スタッフでも担当する職務が異なるので、職務ごとに時給の単価が決まっている。同じ職務のまま、即ちスキルアップがないと一生時給は変わらない。

 

 日本企業がやろうとしている職務主義はこのようなものになるはずだ。今の日本の場合、非正規というだけで低い時給にしている。正社員化は無理でもせめて職務、実績に応じて時給2000円にしてもよいだろう。

 

 コストコ、イケアの時給が高いのは労働者に対して温情的だからではない。グローバル企業で職務給になっているからに過ぎない。能力の低い人は高い時給に憧れて入社してもいずれは付いていけなくなるだろう。