米原駅 「湖北のおはなし 冬」 | mou-sanのブログ

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海と鉄道と美味しい物の徒然日記

米原駅にはいろいろと美味しい駅弁が販売されています。

 

「湖北のおはなし」は、米原の駅弁の中でもとても美味しい駅弁です。

2019年1月12日にTBS系列で放送された「最高のレストラン」という番組で、

俳優の角野卓造さんが、

この「湖北のおはなし」が、

東海道新幹線沿線の駅弁の中で一番おいしいと言っていました。

京都からの帰りの新幹線に、

わざわざ米原停車の「ひかり」に乗車して購入するともいっていました。

 

今まで「湖北のおはなし」の夏と秋は食べたことがありましたが、

冬は初めてです。

 

この駅弁の特徴は外観にもあります。

緑の不織布で出来た唐草模様の風呂敷風の包みが目を引きます。

 

 

包みを開けると、

簾状のフタの上に「湖北のおはなし」と書かれた「おしながき」が挟んであります。

お品書きを開くと中には、

「きびしくてながい湖北の冬です。

まちから帰ってきたお嫁さんや孫のためにおばあさんがそっともたせてくれたのが、

このお弁当です。

鴨は江州のご馳走です。

雪のあかりの炉ばたでときのたつのも忘れて

昔ばなしを聞きながら

湖北しぐれの車窓からびわ湖や伊吹山をながめながらお召しあがりいただけたらと・・・・

夢いっぱいのお弁当でございます。」

と書かれています。

「おこんだて」としては、

「いつとはなしに近江富士や伊吹の山にしぐれるころ

ふとそばのびわ湖は、あくまですきとおっていて、

いやがうえにもあおい。

その琵琶湖の名産は、いし貝、川えび、小鮎、いさざ、と

静かにうつろいてゆく。

なんとしても、このお弁当は鴨が主役です。

粒こしょうで"ろーすと"しました。

この主役をひきたたせる大切なわき役を吟味いたしました。

かしわを鍬焼風にして胡麻をまぶし、

永源寺の修行僧のたべものにはかかせないと言ふこんにゃくは、

ゆっくり時間をかけて甘辛く田舎風にたきこみ、

これに玉子焼、葱とおあげの"ぬた"

毎年十五夜の夜にお供えする小芋丸煮、

おつけもんは、梅干に山牛蒡、

赤かぶらを秋から冬にかけて、竹ざおにかけて干すのは、しがの里の風物詩です。

さして、白おこわ、桜の葉を下に敷き、ごはんとさくらの"葉っぱ"一体になって・・・・・・・・

もちろん葉もお召し上がりください。

この他、具は春、夏、秋、冬、

音もなくうつりゆく四季をとらへて山菜、枝豆、栗、くろまめと、あくせんとをつけて、

おうかがいしたいそんな気持で日夜はげんでおります。

お口なおしには"あめ"をどうぞ。

またまた御縁がありますように!」

と書かれています。

おしながきが文章になっているのは「粋」です。

 

 

開けると、

滋賀県産近江米で炊き上げた黒豆おこわとおかずが半分づつ入っています。

おかずの部分には、

主役の鴨ロースと小芋丸煮、こんにゃく煮、ヤングコーン、鶏肉煮、

玉子焼、葱とおあげのぬた、大豆とアミエビのたいたんが入っています。

お漬物として、

山牛蒡と梅干、赤かぶの漬物が入っています。

デザートとして、

さいころの中に飴が入っています。

 

 

食べてみると、

相変わらずおこわには桜の香りがうっすらと移っていてとても美味しいです。

この味は特筆ものです。

黒豆とおこわの相性も抜群です。

おかずは、

鴨ロースは柔らかく噛むと味が濃厚でとても美味しいです。

小芋丸煮もこんにゃくも相変わらず美味しいです。

葱とおあげのぬたは、とても美味しいです。

大豆とアミエビの煮物も味が素朴ながらしっかりとしていて美味しいです。

夏や秋よりも全体的に濃い味に感じました。

上品な濃い味です。

全部がとても美味しいです。

 

とてもお勧めの駅弁です。

 

この駅弁の格付けは、

☆☆☆☆☆

です。