先日、友人に聞かれたこんな質問。
「タミヤのBBXってラジコンが気になるんだけど、あれってワーゲンバギーだよね?」
「「忠実に再現」って書いてあるけど、実際のとこどうなの??」
私自身、特別ラジコン趣味はないのですが、BBXに限っては「ワーゲン物」といった認識から、発売時から少し気になっていたモノ。
タミヤ『BBX』とは
トラディショナルなシングルシーター・レーシングバギーを再現した電動RCカー。一般的なラジコンが、既存シャーシにボディーを被せただけのモノが多いのに対し、BBXは「実車を忠実に再現した、「シャーシ・駆動方式・足回り・ボディー」などがポイント。

一見して分かる通り、本格的なデザートレース用バギー。
アメリカでのデザートレースにも色々ありますが、有名なのところでは、Baja1000・500や、mint400、California300など。
どのレースもクラス分けが細かく、ハイパワーな最新マシンだけが有利なレースではありません。非力なマシンやオールドスタイルのバギーであってもチャンスがある、歴史のある人気のレースです。
多くのマシンがいくつものレースに参戦していたりするので、BBXが「どのレース用」かは言い難いのですが、リアにスペアタイヤを積んでいるのを考慮すると「長距離」や「岩場多」のコースである「Baja1000」辺りでしょうか。(RRでは「トラクション稼ぎ目的」でタイヤを積んだりはしないので本当に必要な場合のみ)
BBXはワーゲンバギー
実車の「バギー(Buggy)」は、レースや用途ごとに無数のスタイルがあるのですが、BBXのようなフルサイズ・パイプフレームでリアエンジンであれば、エンジンや足回りが何であれ、ワーゲンバギーを起源に持つ、ビートルの派生形バギーの1種と言って良いかと思います。
初期のバギーや個人が作るバックヤードモノのでは、ビートルをベースに作ることが多くあり、現在の多様なバギーも基本構造は当時と変わらず、ビートル構造を強襲したスタイルです。フルサイズでないバギーには、ATV・UTV、バイクエンジンの小型バギーなどがあります。

年代別スタイル
ちょっと気になるところ
全体的には実車に近く、ラジコンであれば、十分リアリティーのある方かと思います!
ただ、少し気になるのところが数か所。
・ホイールが新しい。
BBXのホイールは、ここ10年以内?に発売された「METHOD RACE WHEELS」(メソッド)のバギー用ビードロックホイール。当時のマシンであれば、ジャックマンやセンターライン、アメリカンレーシング、ミッチェル、サコ辺りが定番。
ただ、最近では8割近くのレースカーにMethodが付いているほどにブームなので、「当時から今も現役で走っているバギー」といった設定なら、アリ笑

・フロントAアームはあまり見ない。
BBX系のバギーでも、ダブルウィッシュボーン化している車両は「ゼロ」ではないのですが、ほとんどがビートル同様のトーションバービーム。クラスレギュレーションによっては事実上「不可」になる場合もあります。Aアーム化自体は必ずしもメリットだけではないので、現在でもトーションバーと二分されています。
ただ、ラジコンにするなら、諸々の事情を汲んで、私もAアームを選ぶかもしれません笑
・フロントタイヤがリブタイヤ(縦溝)は古い。
「2WDバギーと言えば細身なリブタイヤ」は、昔の話。最近ではもっと良いレース用オフロードタイヤがあるので、ほとんどの場合はそれ。今と昔ではバギータイヤに求める性能が違ったりもするので、今時のホイールに古いタイヤはちょっと違和感があります。
・コイルオーバーがだいぶ古くさい(リア)
本来トーションバーの足回りをコイルオーバー化することはあるのですが、現在ではハイパワーなマシンや重量級の車両などの一部のみ。BBX系のバギーでコイルオーバーは「古臭さ」や「違和感」を感じずにはいられません。基本、今も昔も主流は『トーションバー+ロングストロークショック』です。
・エンジンが欲しかった。
どう見てもワーゲンバギーなので、「気持ち程度で良いのでエンジンが欲しかった」と思うのは、私だけ?
明らかに空冷ワーゲンエンジンと思えるディテールがあったなら、ラジコンファンだけでなく、ワーゲンファンにもリーチ出来たかも?笑