スラムドビートルの簡単な作り方 | 空冷ワーゲン タイプワンBlog

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管理者 K

インスタグラムやTikTokでこんなビートルを見掛けたことはないでしょうか?
一見すると「砂に埋もれたビートル」のようにも見えるこの画像。実際は、見えている部分のボディーしかない「ハーフビートル」。
そして驚くことに「こんな姿」ですが、走ります笑

「何だコレ??」
が、皆さんの第一印象ではないでしょうか?

「Half Ass」と名付けられたこのビートルを作ったのは、テキサス州ダラスのVWカスタムビルダーのスティーブ・ロディ氏。
普段は、普通のカスタムVWを作る彼ですが、このビートルを作るにあたり、掲げたコンセプトは、
「何も特別ではない、道路に激突したようなビートル」
たしかに、その通りです…

正直、カッコ悪いし意味不明ですが、この車に関して言えば、その感想こそが、ビルダーにとっての「最高の褒め言葉」笑(そう言われることを期待して作っています😂)


コンセプトからして、一般の方からすると理解に苦しむ「カスタム」かと思うので、簡単に説明します!

コレも一種の、車高を下げる「ロワード」の形。

通常「車高」を下げる場合、サスペンションのショートストローク化で「地上高を減らす」方法が取られますが、それもボディーが地面に「着地」した時点でゴール。
ただし、「車高=地上高」とした場合での話なので「車高=全高」とするのであれば、話はまた別。
サスペンションだけでなく、ボディーを「低く」「薄く」改造することで、サスペンションだけでは成し得なかった、低い車高を実現出来ます。
例えば
・ボディー位置を下げるチャネリング。
・ルーフを低くするチョップ。
・ボディーの薄くするセクショニング。
これらも車高を下げる為のボディーカスタムですが、高度な技術を必要とし、途方もない労力や時間も要する、難易度の高いカスタム。


そこで現れたのが、今回のビートルのような、ボディー下側をカットしてしまう「やや荒っぽい」手法。
実際トラック系では昔からある手法で、真剣に取り組んでいる方も多く居ます。


が…
今回のビートルのような「ハーフボディー」スタイルのスラムド(スラムドなのか?)は、ハッキリ言って「ギャグ」笑
イベントやミーティングで、見せびらかすことが目的のカスタムカーで、一般道を走ることは微塵も考えていません😂

有名な車では、イタリアのフィアット・パンダ。(すでにベースなど何でもいい感じ)
製作風景がYouTubeで公開されていますが、ボディーを半分に切っただけ…😂

もちろんこんな状態で元々のエンジンや足回りが使えるはずもなく、中身は自作簡易フレームに電動ゴーカートやスクーターエンジンを搭載した、「一応走る」程度の駆動系に変更されています。

ここまで来るとすでに「カスタムカー」の次元ではなく
「スラムド文化の末路」「行き過ぎたロワード」を形にした、シャコタン文化へのシニシズム。皮肉なのかもしれません。