セカンドライフの崩壊とバーチャルの限界 | クリエイティブと日常

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日々集客のアイデア出しをする中で感じた事、役に立った事を綴っていきます。

昨年11月21日に電通などが出資する会社「SUN」が東京地裁に自己破産申告を申請しました。
「SUN」は米リンデンラボ社の仮想空間「セカンドライフ」の中で、ショッピングモールをしていました。
本日の日本経済新聞によると経営破綻に追い込んだのは経営幹部の不祥事と不正経理のようです。
これを機に日本のセカンドライフベンチャーは次々と撤退。昨年12月には最大級の日本人街「じゃぱんらんど」が閉鎖しました。


一昨年の夏に日本語版がリリースされたとき私もちょこちょこセカンドライフを覗いていました。
まだバグも多く自分のキャラクターが地面に埋まっていってしまったり、海の外に勝手に飛んで行ってしまいとよくわからないところも結構ありました。
しかしビジュアル面が日本人向きではないな!と思いましたがやり方によっては凄い面白いものになるのでは?と当時思ったのを覚えています。
・セカンドライフ日本語版公式サイト
リンク=> http://jp.secondlife.com/


セカンドライフの衰退の理由の一つにバーチャル(仮想)の世界が今では珍しくなくなってきたという事があげられるようです。
むしろリアル(現実)の世界の方に希少性が高まってきているというのもうなずけます。
ソーシャルネットワークで有名なmixiの提唱する「心地よい関係」は忙しい社会人にとって疎遠になった人とのつながりや、価値観が同じ人のネットワークを作っていくのにとっても便利なツールでした。

ただ最近私自身もmixiをやっていて思うのですがいつもつながっているという安心感からかマイミクと言われる本来つながりの強い関係の人間にですら関係は希薄なものになっていて、何度もお会いしたことがある人間ですら携帯の電話番号すら知らない事も珍しくありません
数年前に一度会った事のある人ですら常につながっているのでよく知っている人と錯覚してしまうのはとても危険に思えます。


それともう一つ考えてみたいのは最近は映画でも何でも非常にCGを駆使したものが増えてきています。CGはコストを抑える上でも、新しい表現を実現する上でもとても重要な要素の一つになっています。

ただ今の人たちはCGに対する目も肥えちょっとくらい作り込んだものだと違和感を感じてしまいます。本来コストを抑えるために使っていたCGも手をたくさん加えることにより結局アナログの方が安く済むという事もあるでしょう。


結局バーチャルな人間関係の希薄感やCGでの演出の違和感がセカンドライフ崩壊の大きな要因になったのではないかと私は思います。


私はセカンドライフ日本語版がリリースされたとき、セカンドライフ内でのプロモーションも今後勉強していった方がいいのでは?と考えた経緯もあります。
インターネットに関わる仕事をしている人間としてこの辺はよく見極めて行かなくちゃならないな!とこのニュースを見て思いました。
バーチャルの世界はリアルの世界のほんのちょっとした手助けができるだけで十分。
改めてインターネットというメディアについて考えさせられるニュースでした。



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