横浜の100年物?骨董量水器 | 東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

マンホールや消火栓などの蓋、特に地味蓋を中心に観察しながら歩きまわります。タイトルとは裏腹に都外出没頻度も高いです。

桜木町駅前のピカチュウの蓋を撮りに横浜に出かけたのでついでに少し歩いてみたところお宝に遭遇できました。

 

右書きで「量水器」「横ハマ水」とある骨董蓋です。以前、西谷浄水場へ向かう水道みちで出会ったインチ表示の角蓋と同じような特徴的な地紋の蓋です。あらためて「マンホールのふた〈日本篇〉」の記述を引用すると「大正4年3月に竣工した第2回拡張工事の時に、このパターンが角蓋類に使用されており、かなり似た蓋が図面にも載っている。」という奴です。大正4年と言えば西暦で1915年。百年前後前の蓋の可能性もあります。

 

Mと書かれた丸い小蓋もユニークですが地紋が違うし後で交換されたものかもしれません。あとから穴をあけた可能性もなくはないのですが「マンホールのふた」に載っている新港埠頭にあったとされ、イギリスのブレークボロー社から輸入した蓋にもにているとされる骨董蓋にも同じような丸い小蓋がついています。

 

とてもうれしかったので「マンホールのふた」の著者の林丈二氏に即効で報告したところすぐにお返事を頂けました。氏の見立てでも大正4年に竣工した第2回拡張工事の際のものだろうとのことです。そして、丸い子持ちのところは「イギリスでたまに見る古いタイプに多い」とのこと。いくつか現地の物件の写真もいただきましたのでご了承を得て紹介しておきます。

確かに似ていますね。やはり今回の蓋は「イギリスのメーカーの影響があるということだと思う」とのことでした。

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また今回のM小蓋については「後付けかもしれないけれどそうなら元々何に使われていた蓋なのかが問題ですね。」という旨の新たな課題も頂戴しました。MはMeterの意味だとしてもこれに類する蓋は見たことがありません。どこかにないか探してみたいです。(2019.8.22追記)

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ちなみに「マンホールのふた」に載っている「ブレークボロー社から購入した蓋」は今でも西谷浄水場の水道記念館に保管展示されています。

 

今回はこんな感じで歩いてみたのですが下の図のようにスマホのアプリでGPSログを取り始めてからふらっふらっふらっとときどき方向を変えて3kmあたりの角を曲がったところで出会えました。なにかに呼ばれたようです。

 

 

 

 

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