意外に古い岐阜の蓋 | 東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

マンホールや消火栓などの蓋、特に地味蓋を中心に観察しながら歩きまわります。タイトルとは裏腹に都外出没頻度も高いです。

都道府県庁所在地としては中規模の岐阜市ですが、上下水道の歴史は意外に古いそうです。市のHP(上水道の沿革下水道の沿革 )によれば、上水道は昭和3年、下水道は分流としては日本の先駆けとなる昭和9年の着工だそうです。
また、こちらのページ(岐阜「糞尿」物語 )にも分かりやすく歴史がまとめられ、古地図の写真などがあります。

で、とりあえず見つけた蓋達は極めてシンプルですが、独特の表情をしていました。

上水も下水も同じデザインです。中央が市章で、左右に取っ手があります。


こちらの下水蓋は、取っ手がなく、3点ビス止めの蓋。中央に市章が無いのですが、市章の制定は明治42年とのことですから、市章の有無はそのまま年代判定の助けにはなりません。


取っ手付きで市章のないバージョンと、その蓋にビスの付いたバージョン


取っ手無し、ビス止めなしの市章バージョン。


以上、5種類の下水道蓋より古そうな蓋を見つけました。穴のあき方がとても変わっています。「下水」の文字も右書き。


市章の井に水を組み合わせた同市の水道紋章のみの小蓋(止水栓?)と、中蓋(制水弁?)。


水紋章付きの「仕切弁」他の都市に多くみられるものと基本的に同じですが、書体や文字の区切り方はユニークでしょうか?


「制水弁」制の字のつくりが y で弁が独特の萌え点。手書きの宛名の様につける点のよう。


書体がさらに何とも言えない雰囲気の右書き「制水辨」。鍵穴が中心にはありませんが、大きさも直径50㎝くらいと微妙です。


一般的な仕切弁・制水弁と同じ大きさの蓋が奥側です。


下水のマンホール蓋として他の都市でもよくみられる紋章の蓋。
でも、上水用です。


そして最後は、「消防用水利」シンプルかつ分かりやすいです。


今回はわずか20分ほどの探索でしたが、じっくり探せば、まだまだ珍しい蓋が見つかりそうな楽しみな街です。