中央通りで、タクシーを拾い、行先を告げる。
「マンダリンオリエンタル」
ホテルの名前をドライバーに言うのは、ちょ
っと、かっこいいよね。マンダリンオリエン
タルホテルホテルは、銀座線三越前すぐだけ
れど、つまり、末広町から銀座線ですぐだけ
れど、ここは、やっぱり、タクシーで。地下
鉄の駅からだと、三井ビルから、ホテルの
裏側からのアプローチとなり、まったく、
心がときめかない。そう、「日常的な光景」
になってしまうから。
その点、タクシーで、ホテルの正面エントラ
ンスに着けるのは、いかにも「(遊び)慣れ
た大人」を演出できる。エスコートされてい
る彼女もそのほうが、「非日常」を感じられ
て、断然、気持ちいいはず。
さて、エントランスを入り、右に曲がり、
エレベータで最上階の39階へ。
ここで、君は思う。このエレベータは、そう、
「壁ドン」に最適な状況を作り出す。前々回
の「汐留シティセンター」では、上手くいっ
たかな?まあ、行は、「ここは、壁ドンに
ぴったりだね」などど言って、帰りは、「壁
ドン」することを仄めかそう。
さて、エレベータホールから、バーへ向かう。
天気がよければ、左手の大きな窓から、綺麗
な夜景が見え、彼女は思わず足を止めるはず。
東京タワーも赤々と光っている。
「このホテルは、39階がフロントになっていて、
レストラン、バーは、38階、39階にあるんだ」
とさりげなく彼女に教える。彼女は、「この人、
誰とここに来てるのかした」とちょっと思いを
巡らすはず。
バーの名前は、「オリエンタルラウンジ」。
かなり広く、座席も余裕を持ったレイアウト。
窓側の席が空いていれば、ラッキー。空いて
いなければ、取り敢えず、他の席に座って、
窓側が空いたら、移動したい旨、伝えておけ
ばよい。
体はまだ、火照っているなら、冬でもフロー
ズン系のカクテルを頼もう。彼女には、
フローズンストロベリーダイキリ。僕は、甘い
カクテルより、テキーラベースのフローズン
マルゲリータにしよう。
純日本的家屋のお店で、純日本な「鶏の水炊
き」を食べて、親子丼を食べてから、ホテル
の高層階のバーというのも、変化があって、
彼女も楽しいだろう。そう、短いデートでも、
緩急つけて、彼女を楽しませてあげるのが、
「大人のデート」。
さあ、ここはホテルのバー。
そこは、いい女を口説く場所。
仕上げは、帰りのエレベータの「壁ドン」だ。
もし、他の人と同じエレベータになりそう
だったら、譲って、後のエレベータに乗ろう。
彼女も、それを見て、「壁ドン」を確信する
はずだ。成功を祈る。
まあ、これで、「壁ドン」が成功しなかった
ら、それは、僕のデートシナリオに問題があ
るのではなく、君の人格に問題があるとしか
思えない。

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