〽大人のまねして 名を呼ばず
おまえ あなたと 呼びあった〽
増位山（大志郎）氏の初オリジナルLPと銘打たれ発売された、「増位山が唄う オリジナル艶歌考14」。
A面４曲目収録『いいわけ』も、５曲目収録の『誰か夕子を知らないか』と同様、司啓介こと中川博之氏作曲作品となります。
この『いいわけ』も『誰か夕子を～』と同様、増位山氏の独特の甘い声質に合ったムード歌謡作品。
この増位山氏も中川メロディーとは非常に相性が良い歌手の一人だという感じがします。
他の中川メロディーのカバー（『足手まとい』等）でも、その親和性の高さが伺え、願わくばもっとカバー以外のオリジナルでの中川メロディーを歌って貰いたかった歌手でもあります。
かつて愛した女性（家庭持ち）が今幸せだろうかと、様子を窺いに来た男の悲哀のこもった歌で、内容はややヘビーながらも、メロディーが他の中川作品にも見られる、軽めのリズムで奏でられるので、悲壮感は薄められ聴きやすいように仕上がっています。
さて、本楽曲収録の「増位山が唄う オリジナル艶歌考14」ですが、このアルバムタイトルは当時、収録曲の内の８曲をレコード会社がピックアップして、レコード購入者にセレクトしてもらい、得票数の多い楽曲を1976年6月10日発売の増位山氏の第5弾シングルと発売するという企画で、このようなLP名になっているみたいです。
ピックアップされたのは下記の8曲。
１．今夜もお前を
２．化粧
３．別れてひとり
４．いいわけ
５．許しておくれ
６．理由あるふたり
７．おまえに
８．誰か夕子を知らないか
そして、決定曲を出した人の中から抽選で下記の賞金・賞品が進呈。
１．優勝：賞金￥10,000と記念品（1名）
２．殊勲賞：賞金￥5,000と記念品（3名）
３．技能賞：賞金￥3,000と記念品（5名）
４．敢闘賞：増位山サイン入り色紙（20名）
レコードの帯に選曲用紙なるものがあり、3曲選べる形になっていました。
その後、『誰か夕子を知らないか』がA面、『いいわけ』がB面のレコードが発売され、中川メロディー2曲が晴れて選ばれたようです。
【レコードデータ】
レコード会社：オニオンレコード（ローヤルレコード）
レコード番号：MM-2004
発売日：1976（？）年？月？日
A面
１．「夜霧が泣いてる」 作詞：悠木圭子 作曲：鈴木淳 編曲：京建輔
２．「化粧」 作詞：野本高平 作曲：四方章人 編曲：竜崎孝路
３．「別れてひとり」 作詞：有美子 作編曲：伊藤雪彦
４．「いいわけ」 作詞：いわせ灯詩 作曲：司啓介（中川博之） 編曲：竜崎孝路
５．「誰か夕子を知らないか」 作詞：伊東セツ（たかたかし） 作曲：司啓介（中川博之） 編曲：竜崎孝路
６．「いつか逢う日を夢みて」 作詞曲：中山大三郎 編曲：伊藤雪彦
7．「恋ごよみ」 作詞：悠木圭子 作曲：鈴木淳 編曲：京建輔
B面
１．「今夜もお前を」 作詞：五月いつか 作曲：真野環 編曲：伊藤雪彦
２．「許しておくれ」 作詞：海老名香葉子 作曲：中山大三郎 編曲：竜崎孝路
３．「理由あるふたり」 作詞：小谷夏 作曲：馬飼野康二 編曲：斉藤恒夫
４．「札幌の夜」 作詞：関口義明 作曲：菊池一夫 編曲：伊藤雪彦
５．「おまえに」 作詞：桑原たかし 作曲：大野弘也 編曲：山本吾郎
６．「女ひとりに」 作詞：五月いつか 作編曲：伊藤雪彦
７．「そんな夕子にほれました」 作詞：海老名香葉子 作曲：山路進一 編曲：竜崎孝路
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