将棋や囲碁の名人ともなると、
何手も先まで読んだ上で、次の一手を打つと言うのォ。
まあ、その手数と言うのは、
スーパーコンピューター並の何十億か何百億か知らんがの、
天文学的な数のパターンから最良の一手を決めるらしいな。
ビジネスでもそんなことができれば、
そりゃええんだがの、
そこまではなかなかできはせんのォ。
だがの、ビジネスのおいても、
もちろん、営業や交渉の際においても、
最低限、二手先を読んで進めていくべきだのォ。
ワシが以前に社長たちがよく考えるアイデアのことを、
アイデアと言うよりも「思いつき」じゃ。と、批判したがの、
そういう思いつきのようなアイデアは、
ほとんど一手先しか考えておらんじゃろ?
あーしたら、こうなるんじゃないか?とか、
こんなんしたら、こうなるんじゃないか?とかな。
要するに単純すぎるんだのォ。
そんな一手先しか見んようなアイデアは、
あんたが考える前に、とっくに賢い連中が考えておるぞ。
もちろん、シンプル・イズ・ベストという言葉があるように、
複雑ならええというモンでもないのォ。
世の中、なかなか上手くいかんモンでな、
アイデアは一手先の単純すぎるモンばっかりしかないかと思えば、
出来上がる商品やサービスは、
複雑すぎて、顧客に理解されんことや、
場合によっては、自社の社員にさえも理解できんことさえある。
そりゃ、本末転倒じゃ。
特に、中小零細企業なら、見せ方はシンプルに、
そして、そこに至るまでの戦略は、
最低限、二手先までは読んだ上で立てんとあかんのォ。
たったの、二手先が見えんがために、
状況の変化や時代の変化についていけておらんような、
そんなあほーな社長は、世の中には多いモンだのォ。
あんたは、大丈夫かいのォ?