単価というモンは、非常に重要じゃ。
そして、今日の話は、今までにワシが話をしてきたことと、
一見すると矛盾するようなことも言うからのォ、
今までのワシの話を中途半端に理解してきた人にとっては、
意味不明になるかもしれんな。
今までのワシの話の中では、ビジネスするなら、
ビジネスセンスが一番重要で、そのためには、
営業センスも必須ということを何度か話をしてきたのォ。
だがの、これ、バランス感覚も重要なんじゃ。
営業センスはあって困ることないし、
強力な営業力があることは、ありすぎても困らんがの、
時として、営業力がありすぎるとバランスが崩れてな、
単価の扱いを間違うのォ。
単価が重要なんは、「顧客単価」が重要なんであって、
「商品単価」を重視したら、往々にしてバランスを崩すぞ。
よくあるのは、自分のところが窮してくると、
商品単価を高額にして売上をあげようとする。
これ、営業力に依存しすぎたことによる弊害じゃ。
加えて、貧して、鈍しておるんじゃ。
営業力さえあれば、
たとえば、5万円のモンを10個売るよりも、
1発、50万円のほうが、楽に簡単に売上上がるのォ。
だがの、そんな個人スキルに依存した経営してると、
破綻するのは必定じゃ。
上記の例でもな、
顧客単価が結果として50万円になるならええけど、
顧客のキャパが50万円ならいけるからと、
いきなり50万という営業してると、先がないのォ。
こういう営業力頼みの経営してると、
そのうち、顧客のキャパ以上に単価を上げようとするぞ。
ほれ、時々目にする詐欺事件や、悪徳商法は、
この営業力にすがった結果であること多いのォ。
さらに、こういうビジネスやる奴は、
せっかくの営業力がかえって他の成長を阻害して、
また同じ過ちを繰り返すことが多いな。
まあ、詐欺企業や悪徳企業は極端な例ではあるがの、
営業力があるために、他のことを疎かにすると、
こういう現象は結構一般的にも起こるモンだぞ。
これ、敵も、己も見えておらん。
起 見込み顧客 も確保しておらん。
あんたの会社がこれにあたるなら、
さしあたりは、営業力なんぞいらんぞ。
まず、己を知って、起承転結の「起」に注力することだのォ。