ここのところ外出の機会はめっきり減ったが、
最寄りの駅に出たら立ち寄りたいお店は変わらない
駅のデパートにある書店でその折り折りに
読みたい本を探すことである
今、私に残された楽しみの一つであるが
足が不自由になると、私の願いは叶わなくなる
予め新聞等の書評を読んでその本をゲットすることもあるが、衝動買いする方が楽しい
先日、今年も恒例の文化展が終わって
どうにか暇が出来たので
今の話題作を見つけた
村上春樹さん、浜田マハさん、小川糸さん
三人の著書で、村上さんから先ず読み始めた
何もせかせかと読む必要はないから、
マイペースで好きな時に、好きな時間だけ読んだが、一気に読み終わってしまった
「村上・T」(僕の愛したTシャツたち)である
えー?村上さんがこんな小説もお書きになるのだと興味深々だった
映画化もされたとのこと
その名も世界の村上だから、Tシャツも国際的で
実物写真と一緒に掲載されているから面白い
特にTシャツのコレクションマニアではないけれど
様々な機会に自然にたまって段ボール数箱にもなり
手を通さないシャツが多いそうだ
何かしらの自己主張が出来ると買ったTシャツだが
恥ずかしくて着用できない代物も多いと記されていた
勿体ないと思う
Tシャツは値段が高いものではなくて
1ドルから2ドル適度
外国の古着屋さんでも買った様子
サーフィン、ジャズ、レコード
ディスクジョッキー、フォルクスワーゲン
サンドイッチマン、ユニバーシティ、鳥
スーパーヒーロー、熊、ビール、その他
多様なモチーフのTシャツはカラフルで
眺めていても飽きない
そもそもTシャツは、1960年代までは
労働者階級か不良が着たものだったと言えば
差別主義になってしまう
基本的には下着であった
今ではその感覚が薄らいで、
色々な図柄やメッセージの描かれた
Tシャツを着て街を歩くことで
それぞれ気楽に自己表現できることは
素晴らしいことである
私には依然として偏見があって
今でもTシャツをインナー感覚で
着用することが多い
体型に自信がないので
上着でカバーしている単純な理由だと思っている
1949年生まれの村上さんは
Tシャツとショートパンツで過ごすことが多いそうだ
74歳だから決して若いと言うお年ではないが
いつまでもTシャツとショートパンツが似合う
シャープな大人でいたいとの
ささやかな願いの持主でもある
ここ数年秋になると
ノーベル文学賞受賞候補に登場しながらも
不運なのか村上春樹さんの場合は
素通りしてしまうのが、残念だと私は思っている
今年こそはその幸運の矢を射止めてほしい
その暁には、
村上Tにどんな図柄が描かれるのだろうか?
わくわくの思いは止まらない
きっと
春樹Tシャツブームになるだろう