こんにちは。
とくちゃんです。
前回の記事はこちら。
両親は共働きだったので、休みは日曜日だけです。
必要な時には、平日休みをもらって面会に行っていました。
『行ってくるね』
そう言って、朝早く出発していました。
”わたしも早く面会に行きたいな・・・”
そう思いながらも、面会してもいいと言われるまでは行けません。
夜遅く帰ってくる両親に、兄の様子を聞いては、安心するという時間を過ごしていました。
救急搬送されてから、3週間くらい。
『面会してもいいってよ!』
そう教えてもらいました。
”やった!やっとお兄ちゃんに会える!”
という気持ちと同時に、
”久しぶりに会うの、なんだか緊張する・・・”
と嬉しい気持ちとドキドキする気持ちが入り混じっていました。
そして、日曜日。
朝9時頃に自宅を出発します。
青森市に病院があることは知っていましたが、一度も行ったことがありません。
初めて通る道路、見たことがない景色、想像以上に時間がかかる道のり。
約3時間かけて移動します。
近くのレストランでお昼ご飯を食べて、病院へ行きます。
筋ジストロフィー専門の病院で、専門病棟がありました。
施設や病院には行き慣れていたので、「でかい病院だなぁ」くらいの感覚でした。
でも、中に入ってみて、これまでの施設との違いを感じました。
・若い人がいない
・寝たきりの人が多い
・電動車椅子がたくさん
・ストレッチャーもいっぱい
・呼吸器つけている人もたくさん
・看護師さんの数が多い
・部屋がたくさん分かれている
・通路が広い
これまでは、肢体不自由の若い人たちがいる施設だったので、年齢層の違いを一番初めに感じました。
そして、専門病院のため、同じ病気を抱えている人だけが集まっていることを知りました。
初めての場所に圧倒されて、キョロキョロしているわたし。
慣れたように、兄がいる個室へ移動する両親。
『ほら。この部屋だよ。』
ナースセンターから一番近くの個室が兄の病室でした。
部屋の扉は閉まっています。
処置をしているようでした。
数分後、扉が開いて、看護師さんが出てきます。
『いつもありがとうございます』
母親が頭を下げます。
つられて、わたしも頭を下げます。
そして、病室に入りました。
「お兄ちゃん!久しぶり!面会に・・・来たよ・・・」
たくさんの点滴をして、常時人工呼吸器をつけている兄の姿に、ショックを受けてしまいました。
わたしが想像していた姿とは違いすぎたからです。
次回、わたしの世界観71〜小学校高学年12 いつもと変わらない兄の姿〜に続きます。