こんにちは。

 

 

とくちゃんです

 

 

 

前回の記事はこちら。

 

 

 

兄は、20歳。9つ離れている私は、11歳。小学5年生でした。

 

”救急搬送された兄の状態は、どうなの?”

 

そんな疑問だけが浮かんできました。

 

 

・今までどおり、話はできるの?

・また遊びに行けるの?

・ご飯は食べれるの?

・死なないよね? 

 

 

聞きたことがたくさん出てきましたが、現実と向き合うことが怖くて、自分から聞くことはできません。

 

両親が帰ってきたのが遅い時間だったので、ちゃんと話を聞くのは、次の日の夜ということになりました。

 

”帰ってきたってことは、とりあえず、生きてるってことだよね”

”今までみたいに、家に帰ってくることはできないのかな”

”もっとお兄ちゃんと話がしたかった”

”ひどいことしてダメな妹だったな”

 

 

眠いけど、眠れない。そんな夜を過ごして、朝がやってきました。

 

 

いつもと同じ、朝の準備。

だけれども、どこか重たい空気が流れていました。

 

 

”お母さん、疲れてる”

 

いつもと変わらず、元気な姿を見せる母親でしたが、周りを包んでいる雰囲気は、違いました。

『不安、恐怖、心配、悲しみ、つらさ』

言葉には出していませんが、いつもと違う母の姿を見るのが苦しかった。

 

 

暗い雰囲気のままいるとダメだ!!

 

 

そう思って、いつも以上に明るくしていました。

「今日は学校で、音楽の授業があるんだよ」

「今日の給食は、好きなものが多いんだ」

 

 

空元気です。

話しているけど、気持ちが乗っていない。

虚しい気持ちになりました。

 

 

それでも、母親に元気になってもらいたい一心で話します。

『・・・そっか。楽しみだね。』

『・・・いっぱい食べてきてね。』

返事をしてくれる母は、どこか上の空。

 

 

”しょうがないよね。昨日あんなことがあったばっかりだもん”

 

 

心の整理がつかないまま、学校へ向かいました。

学校へ向かうたった2分の道中。

いつもと同じ道のりでしたが、すごく長く感じました。

 

 

 

そして、夕方。

兄についての、現在の状況を教えてもらいました。

 

 

次回、わたしの世界観69〜小学校高学年10 お兄ちゃんは絶対安静、面会禁止〜に続きます。