きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹をもつ子のことです。

自分が生まれた時、もしくは障がいのある弟や妹が生まれた時から、きょうだい児としての生活が始まります。

 

 

前回の記事は、こちらです。

 

 

 

きょうだい児は、人に悩みを相談することが苦手な傾向があります。

その理由として、以下のことが挙げられます。

 

 

・同じ悩みでも、悩みの深さが違うことに気がつく

・家族のことに関しての悩みを言葉にすることに抵抗がある

・わかってもらえないという気持ちが強い

・話をしても解決できないと思っている

・悩みを相談してもいいのかわからない

・親は忙しそうだから、話しかけられない

・どうして悩んでいるのか、深く聞かれると答えられない

・相談することが恥ずかしい

 

 

このように感じてしまうことが多くあります。

障がいのある兄弟姉妹とともに生活していることで、自分自身の悩みを言葉にして伝えることを無意識にしないようにしてしまいます。

悩み事が大きければ大きいほど、頭の中を占める面積が大きくなっていくため、常に考えてしまうことが多いです。

それでも、「この悩みを話していいのだろうか?迷惑じゃないだろうか?」と考えます。

 

 

 

グルグルと考えた結果、”誰にも言わずに、一人で抱え込む” という選択をします。

 

 

『何かいつもと違うな・・・』

 

 

そんな感覚を周りの人が気づいてくれたら良いですが、そんなそぶりは見せずに、いつもと同じように過ごしているのです。

心の中は、悩み事でいっぱいいっぱいで、どうしていいのか分からないのに・・・です。

 

 

 

 

いざ、悩み事を相談できる場面が来たとしても、たくさんの悩み事が溜まっていることがほとんどなため、どこからどのように話したらいいのか、分からなくなっていきます。

沈黙の時間が多くなるほど、相手は、『悩み事はないのかもしれない』と感じてしまい、せっかくの時間が無駄な時間として扱われてしまいます。

 

 

悩み事を整理して話すことができるようになったら、そのような場面が来たとしても、すぐに対応することができます。

しかし、もともと人に相談することが苦手なため、話し始めることにも時間がかかってしまいます。

 

 

ゆっくりと時間を作って、話を聞いてもらえる環境があれば、少しは安心して話ができるのかもしれません。

でも、日々暮らしている中では、思っているほど、ゆっくりと時間を取ることはできないです。

そんな空気を感じやすいため、余計に一人で抱え込んでしまうようになります。

 

 

 

 

悩み事の中には、時間が解決するような内容もあるので、時がたてば、悩んでいることすら忘れてしまうこともあります。

時が経つまでの間は、つらい気持ち、しんどい思い、新たな悩み事、と思っている以上に、ストレスがかかっています。

気分転換に何かできたらいいですが、なかなか難しいのが現状ですね・・・。

 

 

 

 

そんな苦しい状況に置かれやすいきょうだい児ですが、このことが強みに変わっていくこともあります。

 

<1人で問題と向き合うことができる>

悩み事に関して、すぐに相談できたら誰かと一緒に解決まで導くことができます。人に相談することが難しい状況であることから、自ずと悩みなどの問題と向き合う時間が多くなります。

 

 

・この悩みの要因はなんなんだろう。

・どうなったら解決したと言えるのだろう。

・頼るとしたら、誰がいいのだろうか。

・解決した先には、どんな状況が待っているのだろうか。

 

 

自問自答します。自問自答の時間は、苦しい現実と向き合うことになるため、人によっては体調を崩してしまうこともあります。しかし、あらゆる方向から問題を捉えることができるようになります。

この視点を持つことによって、普段の生活の中でも、他の人とは異なる角度から物事を見ることができます。

 

新しい視点での捉え方は、受け入れてもらいにくいですが、1つの意見として取り上げてもらえることも多いです。

 

 

 

 

<難題を解決できた時の達成感>

悩み事を相談できなくて、一人で考え抜いていると、パッと解決策が思いつくことがあります。

直感的に思いついた解決方法を実践してみて、それが解決できたとき!

”よっしゃー、一人で解決することができた!”と自己肯定感が上がることもあります。

 

もしかしたら、相談したらすぐに解決できるような内容であるかもしれません。

それでも相談することにハードルを感じているので、自分の力で解決できたことの喜びはとても大きいです。

 

少しくらいの悩みであれば、一人で解決できるかも、と自信につながっていきます。

 

 

 

 

人に悩みを相談することが苦手だからこそ、人とは異なる視点で物事を捉えたり、自分で考え抜く力がついたりと自分の人生を良くするための対策法を身につけることができます。

 

 

もちろん、人に相談できるようになることは、大事なことです。

やっぱり、一人ではどうにもできないこともあります。

そんな時には、誰か1人にでも頼れるようになれたらと思います。

 

 

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この人だったら信頼できる

この人ならなんでも話せる

この人なら大丈夫

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自分の中で、基準があると思います。

まだ話をすることに抵抗がある方、あと少しで相談できそうと思える方。

自分の基準をクリアできた人に相談してみることから始めてみましょう。

 

 

 

 

そうしたら、今よりも確実に、自分らしく過ごせるようになります。

自分の人生は、自分で決めていっていいのです。

やりたいことを好きなように、自由にできる生き方を探してみましょう。

 

 

 

次回に続きます。

きょうだい児は「ストレスを抱えやすい」