こんにちは。
とくちゃんです。
前回までの記事はこちら。
どの授業の項目にもはまらないため、道徳の授業で取り上げてもらえることになりました。
兄には授業で発表することを伝えていました。
そして、当日・・・
『今日は、いつもの授業とは違って、この詩について考えてみたいと思います』
と、先生が話し始めます。
わたしにバトンタッチです。
授業中、自分の席で発表することはあっても、みんなの前で一人で発表するのは、
初めてだったので、すごくドキドキしました。
それでも、どうしても伝えたかったことを話しました。
・兄は筋ジストロフィーという難病があること
・今は施設で生活をしているということ
・一人で動くのが難しいので、家にいるときは手伝いをしていること
・兄は動けなくても自由に好きなことをしていること
話をしているうちに、感極まって涙が出てきました。
・普段言えないことを詩にしたことで、みんなに伝えることができる
・ありがとうって言ってもらえると、嬉しい気持ちになる
・好きなことは、自信を持ってやってもいい
・できないことはないってことを教えてくれた
言いたいこと、全部言えました。
兄のことは、みんなにどうやって説明したらいいのか、今までわからなかったので、話をしていなかったからです。
一緒には暮らしていない。ただそれだけを伝えていました。
今回のことをきっかけに、兄のことをみんなに知ってもらいたい、障がいがある人が近くにいるってことを知ってほしい、身近にいるんだってわかってほしい。
不自由な体でも、誰よりも毎日を楽しく生きている姿が、自慢の兄です。
自信を持って、みんなに伝えることができました。
みんなは、静かに聞いていましたが、一人ずつ感想を教えてくれました。
・大変な思いをしていることを知った
・家族に障がいのある人がいるって知らなかった
・ありがとうって言葉をもっと使っていきたい
・自分の気持ちを言えるようになりたい
わたしの提案から、授業が行われましたが、それを快く引き受けてくれた先生に
感謝の気持ちでいっぱいでした。
普通とは違う、と悩んで、モヤモヤしていた気持ちが、話をしたことで、小さくなっていきました。
それからは、前よりも言いたいことは我慢しないで、言えるようになった気がします。
先生からも、自己主張できるようになりました。と褒めてもらいました。
数ヶ月後の通信簿には、『授業でお兄さんのことを取り上げたいと言ったので、時間を作って発表しました。とても立派でしたよ』と書かれていたそうです。
家族はびっくりしていましたが、その時もわたしは、誇らしい気持ちでいっぱいになりました。
次回、わたしの世界観47〜小学校中学年5 新しい担任の先生との関係〜に続きます。