JAXA津田教授の講演に感動 | 凝り性 勝之進のこだわり日記

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★Livin' On A Prayer★Once upon a time Not so long ago・・・ 
 

前稿で「はやぶさ2」の話を書いたのは、
先日、同プロジェクトのリーダーであった
津田教授の講演を聞いたのがきっかけです。

講演では、1回目のタッチダウン(着陸)が
うまくいってサンプルを採取でき、

次の計画である人工クレーター造りも
うまくいったあと、2回目の
タッチダウンを行うかどうか迷った、
という話が非常に印象に残りました。

その時は、1回目のタッチダウンで
すでに十分なサンプルが取れていて、
あとは無事に地球に帰ってくれば
大成功という状況でした。

衛星を制御する工学チームは、もともと、
可能であればやるはずであった
新たなサンプルの採取をやろうと言います。

JAXAの経営層は、
ごつごつとした岩が無数にある場所に、
もう一度着陸を試みる危険を冒す
必要はない、という見解でした。

津田さんは、その両者の間に挟まって
悩んだといいます。

しかし、津田さんの背中を押したのは、
本来は反対してもおかしくない
科学者スタッフ達からの次の一言でした。

「我々、科学者スタッフは、
工学スタッフを信じます。
津田さん、やりましょう」
 
この言葉は、勝之進の胸を震わせました。

もし、2回目のタッチダウンで失敗したら、
1回目で採取したサンプルを含め、
これまでの全ての努力が無に帰すことは、
みんな解っていました。

津田さんは、
600人のスタッフの、
まる10年分の努力を
無駄にするかもしれない判断を
迫られていたのです。

しかし、600人のスタッフは、
全員で、津田さん一人にせいにはしない
と言い切ったのです。
 
なんという感動的なセリフでしょうか。

この言葉に勇気づけられた津田さんは
全てのスタッフの力を信じ、
2回目の着陸にGOサインを出したのでした。

そして、2回目のタッチダウンは成功し、
更に興味深いサンプルを取得することが
できたのです。
 
はやぶさ2号は、地球に帰って来ると、
大気圏にカプセルを送り出したあと、
光を放ちながら、再び宇宙に戻って行きます。

この実写映像を見た勝之進は、
生まれて初めて、講演で涙しました。
 
それほどまでに、感動的な話しでした。

世界の天才が集結した空前の
サンプルリターンプロジェクトは
スタッフ全員の、お互いを信ずる心によって
成功したのであります。

勝之進は、この物語が、
人類の未来を明るく照らす
希望の光のように思えました。

本当に、いい話でした。

津田教授、ご講演、
ありがとうございました。

そして、スタッフ全員に
心より、敬意を表します。

 スローガンはチャレンジ、but、ノー・ギャンブル!。。。勝之進