2021ツールドフランス第3~8ステージ | 凝り性 勝之進のこだわり日記

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★Livin' On A Prayer★Once upon a time Not so long ago・・・ 
 

ツールドフランスは、100年以上の
歴史があり、大会運営のプロが
統率しているため、

競技はスムーズに遂行されており、
フランスに元の生活が戻っていることも
世界に発信されています。

それに引き換え、日本の惨状といったら
言葉もありません。

素人のような思いつき施策、
場当たり的で実効困難な施策、

不用意な発言に対する
撤回と謝罪の連続、
 
そして、ギリギリになっての
ほぼ無観客の決定。。。

いくらでも言葉が湧いてきますが、
ツールには、そんな混乱はなく、
合理的に整斉とレースが
行われています。

従って、選手たちもレースに
全力を傾けることができており、
毎日、熱く、見ごたえのある
ステージになっています。

なぜこのような違いが出るかは
どこかで書きたいと思います。

さて、レースの方は、追っかけ再生で
8ステージまで見ましたので、
ハイライトで書いていきます。

◆第3ステージ メルリール

アルぺシンのドイツ人が初勝利。
喜ぶ僚友のマイヨジョーヌ・マシュー。

しかし、このステージのハイライトは
ステージ優勝より、ゴールスプリントでの
ユアンとサガンの接触・落車シーン。

ユアンはサガンにハスってよろけ、
ともに横転。

サガンは豹のように
柔らかくコロンと転がるが
ユアンは肩を痛打。

そのまま起き上がれず、
動けないまま、救急車がやってくる。

後続は心配そうに
脇をすり抜ける。

結局、ユアンは鎖骨骨折でリタイア。
エースを失ったロットは明日から
野武士集団に。

トップスピードでの落車は怖いですね。

◆第4ステージ カベンディッシュ

2014年を思い出してみると、
やんちゃなカベンディッシュは、

母国がグランデパールとなり、
ゴールが母親の出身地という
状況の中で、

初マイヨジョーヌを目指して
気合が入りすぎ、
サイモン・ゲランスと接触して落車し、
失意のリタイアとなってしまいます。

それ以来、精彩を欠き、2015年の
第7ステージ、同じフジェールで
30勝目をあげて以来、
勝利から遠ざかっていました。

そして2021年の第4ステージ、
奇しくも同じフジェールの地で
カブは6年ぶりにツール31勝目を
上げました。

アラフィリップにもチームメイトにも
手あたり次第抱きつくカブ。
みんなが祝福にやってきて、
喜びに叫びまくるカブ。

これほどドラマティックな復活シーンが
あったでしょうか。

ロンドンでクラッシュしたのは29才の時。
今は36歳。

「マークはもう終わった」と言われる中、
チームでつかみ取った勝利に、
今迄にない感慨が溢れ出します。
 
苦しかったこの数年を思い出し、
インタビューでも感極まって
言葉が出てこず、
見ているこっちも泣けてきました。
頑張ったね、カブ。

今年はドラマが派手すぎます。。。

◆第5ステージ 個人TT ポガチャル

シャンジェからラベル・エスパス・
マイエンヌまでの、27.2キロの
個人タイムトライアル。

勝ったのはポガチャル。
平均時速51キロ台は一人だけ。

去年のTTはブラフでないことを、
完全に証明しました。

それにしても、圧巻、圧倒的、
異次元・・・、一体なんといえば
いいのか分らない速さ。

全盛期のカンチェラーラより
早いのではないかと思わせる
美しく力強い走り。

このパワーは、痩身のどこから
湧いてくるのでしょうか?

そして、見どころは、最終走者
マシュー・ファンデルプールが
マイヨを守れるか、という点に
絞られました。

残念そうだったキュンクに変わって
ウェイティングルームで見守る
ポガチャル。

残り2キロで、タイム差が8秒差まで縮まり、
最後の坂にマシューの顔がゆがむ。

どうだ、8秒、7、6、5!
ゴール!!マイヨ死守!!!

全体でも5位の好走は、
マイヨジョーヌマジックの1ページに
加えて良いと好走だと思います。

ちなみに、勝之進の
マイヨマジックの第1位は
2011年第18ステージの
アルチザン山頂ゴールで
15秒差を守ったボクレールです。

◆第6ステージ カベンディッシュ

第4ステージに続いての優勝。
今日は饒舌で笑顔がこぼれる。

身振り手振りで話すカブ。
調子がいいみたいです。

これで32勝目。今大会中に、
最多勝のメルクス34勝に
手が届くか。

◆第7ステージ モホリッチ

最初の山岳ステージは
スロベニアのモホリッチ。

ポガチャル、ログリッジと同郷。
どんだけ選手層が厚い国なんだろう。

ゴールに近づき、
勝利を確信したところから
早くも顔をゆがめて泣き出し、
ゴール後も感動の涙にむせぶ
モホリッチ。

それほどまでに
ツール1勝は重いということです。

ログリッジはこれまでの落車の影響か、
元気がなく、するずると遅れていき、
チームメイトも下がってきません。

今大会のログリッジは、
この第7ステージで総合優勝争いを放棄し、
東京オリンピックモードに切り替えたようです。

唯一気を吐いたのは、
エネオスのカラパス。

このまま目立たずに
終わるわけにはいかないと
くらいつくも、最後には
集団の差を詰められてゴール。

やはり、山の単走はキツイ。。。

◆第8ステージ トゥーンス

2日目の山岳ステージ。
勝ったのは、前日と同じバーレーンの
大柄なツーンス。
2019年1勝以来のツール2勝目。

でも、主役は絶好調のポガチャルでした。

モン・サクソネの登りの中腹から
驚異のロングスパート。

14%の登りコロンビエ峠を
楽々と登っていく姿は王者そのもの。

他の選手は戦意を失ったのか、
大幅に遅れてしまい、
総合に2位のファン・アールトが
1分30秒ぐらいで追っているものの、
3位以下は5分近い差がついてしまいました。

Gトーマス、アラフィリップ、
ラトゥール、フルーム、ニバリも
まとめて置き去りにされた格好で、
みんな唖然。

これで、マイヨジョーヌは
ポガチャルの手に渡りました。

TTが1位で山が登れるとなると
全く死角がなく、誰も勝てない感じが
漂っています。

疲労困憊なのは、UAEアシスト陣。
明日登れば、1日休めますね。
 
まだまだ先は長いぞ!
頑張れ、選手たち!!

(続く)
 
     疲れた人にはピンクのカーネーションを。。。勝之進