プルーン嫌いの過去を吹き飛ばしたロールケーキ
イギリスのお菓子が続くと、今度はフランス菓子が食べたくなってきます。
このところ、わりと気楽に作れるお菓子を作ることが多かったので、ちょっと手間ひまかかるお菓子が作りたくなりました。
おいしいプルーンがあるので、プルーンのロールケーキです。
代官山のお菓子教室でも「おいしい!」と評判のロールケーキです。春よりは秋の雰囲気のケーキですが、おいしいものはいつ何時いただいてもおいしいので、食べたい今!作るのです。
プルーンのロールケーキご紹介
ロールケーキというと、ふわふわの生地にクレームシャンティと季節のおいしいフルーツを巻きこんだものが、ぱっと頭に浮かんだりしますが、このプルーンのロールケーキはちがいます。
見た目は地味です。華やかさには、ちょっと欠けるかもしれません。でも、わかる人にはわかる。おいしそうな気配が漂ってくるケーキです。
ロールケーキの生地には、アーモンドパウダーのほかに、ヘーゼルナッツなどをフードプロセッサーで細かく挽いたものが入っています。
ナッツの風味を感じることができる、おいしい生地です。
おいしい生地なのですが、この生地、ロールケーキの生地としては、非常に巻きづらいのです。油断すると裂け目ができたりします。巻きやすい生地優先なのではなく、おいしさ優先の生地です。
ありがちなぼんやりした味ではありません。おいしさの輪郭がはっきりしている生地です。
ロールケーキに巻き込んであるクリームはシャンティショコラです。イボワールという、おいしいホワイトチョコレートと生クリームを合わせたものです。
さらに黒っぽく見えているのはプルーン。一晩、ワインなどに漬け込んだおいしいプルーンを、フードプロセッサーでペースト状にしたものです。ちょっと手がかかりますが、プルーンのおいしさを最大限に引き出しています。
おいしさを写真で伝えるのは難しい。
ロールケーキのまわりにも、シャンティショコラを絞っています。このシャンティショコラも、イボワールと生クリームですが、中にはさんでいるクリームより、ホワイトチョコレートが多めの配合になっています。
プルーンの甘さのなかにある酸味、イボワール(ホワイトチョコレート)の穏やかな甘み、それを支えるナッツの風味豊かなしっかりした生地。
ばつぐんのバランスです。
実は、わたしはプルーンがあまり好きではありませんでした。(理由は後述)
そういうわけで、このロールケーキも「プルーンか~、あんまりな~」と思って、ほとんど期待はしていなかったのです。
が、
作ってみて、食べてみてびっくりでした。プルーンのロールケーキ、大好きです。定期的に食べたくなります。
プルーンが好きではなかった理由
まだわたしが子どもの頃の話です。プルーンのシロップ版とでもいうのでしょうか。瓶(だったと思う)に入れられた、水飴状の、プルーンのエキスみたいなものがありました。
〇〇プルーンというその商品、体にいいからと、我が家の食卓にも登場してきました。が、「あまり好きではない、おいしいとは思えない」と、子ども心に感じていました。食卓に出てくるので、しかたなく食べていました。
その味の記憶は地味ながらも強く、「プルーン=おいしくないもの」と、ずっと思っていたのです。
なお、プルーンのエキスみたいな商品は、今も販売されているので、たぶん味の改良はされているのだと思います。
おとなになって、おいしいプルーンを体験した今は、プルーンOKになりました。フレッシュのプルーンもジャムにしたりして楽しみます。大人になると、いいこともありますね。
ちなみにロールケーキの型は自分で作っています。
プルーンのロールケーキ、皆さまのおやつ時間にお届けしたいおいしさです。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!!