毎年、恒例となっている今年の世相を表す、漢字一文字が清水寺で発表されました
「戦」でした
どうしても、ロシアとウクライナの戦争、北朝鮮の軍事的な動きが目立ち、ネガティブなイメージが第一に来る今回の感じですがポジティブな捉え方もいくつかあるようです
日本代表がBEST16まで勝ち上がったサッカー、FIFAワールドカップや若い日本の選手がメダルを多く獲得した北京オリンピック等の熱戦の「戦」ですね
来年こそは、ネガティブなイメージよりもポジティブなイメージの強い漢字が選ばれると良いですよね
戦と言えば、鎌倉時代前後を描いた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も戦だらけでした
戦の果てに、主人公、北条義時は、どういう最期を迎え、得たのでしょうか?
最終話「報いの時」
運慶に依頼し、作ってもらった義時の像は、あまらにも醜い姿をしていました
政子にその像を見ると言葉がつまります
義時は燃やしてしまうと話します
義時と政子は北条がここまで上り詰めるまでのことを思い出していました
目的はおおよそ、達成できたのかもしれない
しかし、あまりにも血が流れすぎました
ただ、後悔はしていない
要は今から先の代にどう伝えていくのかが大事だと言うのです
それは跡継ぎの泰時のためであり、北条一門のためになる
それをひたすら信じています
それで今まで、出演し、犠牲になっていった者を思い出していくと、丁度13人になります
「梶原殿、全成殿、比企殿、仁田殿、頼家様、畠山重忠、稲毛殿、平賀殿、和田殿、仲章殿、実朝様、公暁殿、時元殿」
今回のタイトルである13人に数字を合わせたのは、三谷監督のお遊びだったのでしょうか?
実際に犠牲になった者たちはこんな少数ではなかったので・・
ただ、義時はこの時、墓穴を掘ります
その13人に頼家が入っていたことを不思議に思い、政子に問われるのです
義時が善児に暗殺を命じ、トウに斬られたという真実を政子に告げます
このことがラストシーン、政子に殺意を持たせたのかどうか?
個人的には「こいつ!」ぐらいは思ったかもしれませんが、今更、死んでしまった頼家が戻ってくる訳もなく、殺意が生じるまではなかったのではないかと考えているのですが、皆さんはどうでしょうか?
義時は、頼家が最期まで(抵抗し)生きようとしたことを、見事な最期だったと伝えます
政子は「ありがとう、教えてくれて」と無表情で答えます
義時は酷く具合が悪そうです
新たに処方してもらった薬を政子に取ってきて欲しいと頼みます
義時はまだ、自分は死ねないと言うのです
この世の怒りと呪い全てを抱えて、地獄に持っていくと言うのです
そして、それは泰時のためだと・・
その言葉を聞いて、政子は衝撃の行動に出ます
手に取った水薬を義時の前で全てこぼし、自分もそう遠くないうちに向かうと話すのです
義時はさらに苦しそうな表情をしながら、床をはってきてでも、その溢れた薬を飲もうとするのですが、政子が止めてしまいます
義時は泰時をいると八重を思い出すことがあると言います
でも政子は、一番似ているのは義時だと話します
すると、義時はある場所を指差して、あれを泰時にと伝えます
その先にあったのは、頼朝から受け継ぎ、見守ってきてくれていた小さな仏像でした
義時の動作が鈍くなってきます
徐々にに生気を感じられなくなってきます
義時の死に顔は、昔のような優しく安らかな表情に戻っていました
「ご苦労様でした」
息絶えた義時に向かい、政子は声を掛けるのでした・・
未だ謎の多い、この鎌倉時代の出来事をよくここまで、伏線を張りながら仕上げきったなと感動すら覚えました
ネットで書かれた感想を見ても、どれも「期待以上だった」とか「納得のいく終わり方だった」とか軒並み、評判が良かったですね
最近のドラマとしては、本当に珍しいのではないでしょうか?
義時の最期は何とも寂しく、とても執権だったとは思えない姿でした
ただ、兄、宗時の「北条の世を作る」という思いは実現できたのではないでしょうか?
また、息子の泰時に、その思い(やり方は異なるが)を受け継ぐことができたということで、義時は救われることができたのかもしれません
何はともあれ、一年間、深く記憶に残る作品をありがとうございました!
こうなると、来年の作品の期待度が高まってくる訳ですが『どうする 家康?』
ではでは、今日も一日頑張っていきましょう!