希 望 満天の夜に 遠い世界 いつの日だったかは知らない
希 望
青空の下で蝶のように生きてみたい
思いのままに自分だけの世界を求めてみたい
十七歳の炎も消えようとしているのに
私には人生の喜びが無い
蝶になりたい
蝶に生まれてきたい
その時は幸せだろうが
満天の夜に
満天の夜に
はかなき絶望を
想い出も遠く
あの人はひとを愛したの
満天の夜に
接吻と共に
あの人が抱いた愛は
偽りの愛の悲しさ
満天の夜に
ほのかなる溜息を
愛の告白も遠く
あの人は遠く去っていく
満天の夜に
悲しく誓う
もう二度と恋などすまいと
胸の奥深く刻む
▲ 当時のノート
遠い世界
いつか夢みたの
貴女と二人で遠い世界を
青空に祈り
湖に祈りながら
純粋な愛を
私と貴女に与えてくれるように
いつか夢みたの
夢よ
夢よ
消えずにこの青い湖に
二人の夢を
遠い夢のままにしないでおくれ
いつの日だったかは知らない
どうしても貴女はわたしの心に住むようになった
名も知らぬ所も知らぬ愛らしき貴女を
いつの日だったかは知らない
わたしの瞳に貴女の胸のネームが飛び込んだ
わたしはそれを盗み見て心の中でくり返した
いつの日だったかは知らない
その日から その日から
忘れがたき貴女の面影を
心のなかに抱くようになった