毎年楽しみにしている展示会が開かれたのでさっそく行ってきました(・ω・)/
ジープの機能美展 2014年http://homepage2.nifty.com/CCV/JEEP2014.html
【開催日】 2014(平成26)年6月5~8日
【時間】 09:00~17:30 (最終日は09:00~17:30)
【場所】 入間市博物館(ALIT アリット) 〒358-0015 埼玉県 入間市 二本木 100 (地図 )
【主催】 (株)I.T.F.(アイティーエフ) 、入間市観光協会
【展示車両】
・九五式小型乗用自動車 くろがね四起(前期型) NPO法人 防衛技術博物館を創る会
・くろがねオート三輪(1956年) オートジャンクション
・ウィリス MB ジープ(1945年) クライスラー・ジープ所沢
・ウィリス MB ジープ(アニメーター大塚康夫
氏の元・所有車)
・ウィリス CJ-3A ジープ(1951年) クライスラー・ジープ所沢
・AM General M151A2(レストア作業中) オートジャンクション
・シュタイアーダイムラープフ ハフリンガー 703AP
・軍用自転車(スイス軍、スェーデン軍)
・実用自転車 ゼブラ號
【展示資料等】
・関連書籍、資料、映像
・可動真鍮手造り模型
・精密模型
・農業発動機
・軍用カメラで撮られた英米の戦時中写真でジープ関連のもの
・揮毫展(足利四駆会
一ノ瀬和昭先生)
・テクニカルイラスト(佐藤元信
氏)
いつものようにアンケート用紙に記入して… ではさっそく、見学させていただきます (-人-)♪
そしてヤッパリ今年いちばんの目玉はこちら。
九五式小型乗用車 くろがね四起(日本内燃機)
日本内燃機が製造した日本初の小型四輪駆動車です。皇紀2595(1935年)年の開発という事で「九五式」という型式名になっています。
くろがね四起というのは、ブランド名のくろがねに四輪起動(四輪駆動)を合わせた通称です。
ご覧の通り、サビサビのスクラップ状態(失礼!)ですが、世界でも数台しか現存しないという中でもさらに希少な前期型・乗用車タイプとのことです。
現在NPO法人 防衛技術博物館を創る会 が所有していて、クラウドファンディング により集めた資金で走行状態までフルレストアしようという計画が進行中です。
復元に必要な資金はオフィシャルのtwitter などで呼びかけられ、目標額の1,000万円を超える1,300万円が集まったとか。
以後本格的にレストアが始まるので、オリジナル状態を見ることが出来るのは今日が最後になりそうですね。
また週刊誌や新聞などメディアにも取り上げられ、今回の展示はTVニュースでも流れた模様。
なるほどそれで雨降りなのに朝から駐車場が混んでいたんですか。9時半に到着したところ駐車場が7割ほど埋まっていてビックリしましたもん。
どうやらマニア以外の一般の方々も多く足を運んでいるようです。
担当の方がエンジンフードを上げてくれたのでさっそくパチリ。ありがとうございます♪
なるほどV型2気筒の空冷エンジンですな。冷却フィンだらけで何だか一昔前のバイクのエンジンみたい。
いや、実際に一昔前どころか80年ちかくも前の車なのですが。
それにしてもエンジンが意外と綺麗に残っていることにビックリです。
水冷エンジンのように水周りの錆が無い分、腐食も少ないのかも知れませんね (・ω・`)
いまいち信用ならない(笑)wiki によると1200cc、1300cc、1400ccの3種類作られたそうです。
う~む。このエンジンが蘇るんですねぇ。
どんな軽快なエンジン音を聴くことができるのか楽しみです (´∇`)
しかしエンジンの状態に比べると車内はかなり荒れていました。
一番左のメーターは上下逆さになってますが、OIL KILOSと書かれているので油圧計かな?
真ん中は「電流計」で白いのは「速度計」ですね。
しかしその間に穴をふさいだ跡があることや不自然な位置から考えて交換されているようです。
車内に大きく張り出した変速機にはどんな大きなカバーが付いていたのか気になります。
ハンヴィー みたいに助手席と運転席が隔離された感じになるのかな?
みよ~んと伸びた変速レバーは微妙なシフトフィールそうでイヤン (笑
そして手前の直立しているのは駐車ブレーキでしょうか。
軽量化のためか肉抜き穴があったりバケットシートっぽい作りだったり、何だか航空機のコクピットみたいな雰囲気です。
床の部分は朽ち果てていて風通しも良好。おかげでハシゴ型のフレームとリーフスプリングが確認できます。
ボディのふちや幌受け(?)の部分など、いたるところに木材が使用されていますよ。
この時代の車って、こういうのが当たり前だったんでしょうか。
後部座席は跡形も無く、燃料タンクが丸見えになっています。
その最後部に見えるのはスペアタイヤを保持するための基板(?)ですね。
くるりと回りこんでリアの部分。
背面タイヤのホルダーとバンパーがボディからニョッキリと生えています。
こりゃあ、リアトランクどころじゃないですね。意外と大きなお尻なのに荷物も積めないなんてモッタイナイ。
その代わり(?)給油口が2ヵ所ありましたよ。
どうやら燃料タンクは2つに分かれているようです。なぜこんなところに手間を?
タイヤはサイドの部分がスッカリ朽ち果てて、トレッド面だけがかろうじて残っておりました。
なんだかバック・トゥ・ザ・フューチャー Part3 のデロリアン状態ですな。
まあ、タイヤ自体は何度か変えられているとして、車体自体は80年も経っているというのはスゴイ。
そして気になるのはボディーの色。軍用車らしくない青色(メタリックブルーっぽい)でした。
上のホイールも同色で塗られていたようです。
戦後に塗り替えられたものだと思いますが、元色はお約束のカーキ色だったのでしょう。
丸くて可愛らしいフェンダー部分が錆穴も無く綺麗に残っているのは雨水が溜まらなかったせいでしょうか。
それに比べると車内の荒れ方は対照的です。こりゃあ、レストアするのは大変そうですよ (-ω-`)
ひょっとするとエンジンの方が先に蘇りそうな感じがしたりしなかったり。
写真で見る限りではもっと小さい車かと思っていたら意外と大きかったです。
しかし内部は狭くて荷物の積載などは全く考えられていない様子。
同じ四輪駆動車でもジープのようなマルチパーパスな使い方は出来そうにありません。
戦場での指揮官の移動や連絡用に特化した目的で作られたのかな。
ここに大径のタイヤが付いた姿はこんな感じ で、どことなくユーモラスです。
可愛らしくデフォルメされたチョロQ みたい。
フロントアクスルの様子はこちら。
ダブルウィッシュボーン・サスペンションですか。ドライブシャフトが外されているので構造が分かりやすかったです。
資料にも書かれていましたが剣道の面のようなフロントグリルがいい味出してます。
つくりが細かくて量産するには全く不向きですね。軍用自動車というより、普通の乗用車という感じです。
実車の詳細や今後のレストア進捗状況は特設ページ やオフィシャルtwitter で継続的にご確認頂けます。
完全修復までには約2年かかるそうですが、その過程もしっかり映像に収めておくとのこと。
ふぅ~ (´∇`)
こうやって見ると全然人気が無いように見えますけどこの日いちばんの人気車でしたよ。
実はもっと多く撮ったのですが見学者が写りこんでいるのでUPは自粛しておきます。
おかげで車体だけを撮影するため6時間半たっぷり楽しませて頂きました (´ω`;)
というわけでその他のクルマはその2 でサラッとご紹介することにします!
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