もしかしたら、空って寂しがりなのかもしれない
例えば、天気がある
晴れは微笑み、気分がいい
雨は泣いている、悲しい
曇りは不安や恐怖
そんな感じに、天気は空の表情だとしたら
雨の時は、よっぽど悲しい何かがあったのかもね
ただ、孤独に震えたのかもしれない
空は、たった一人だから
この空は、どこまでも続いている
だから、離れ離れになっても大丈夫だ
こんな台詞を聞いたこと、ないかな
空はどこまでも続いている
つまり、空は一人
いつの時代も、どこの場所でも
それは孤独であり、怖いこと
これからもここで一人だと考えると、怖くてたまらなくなる
だから、泣いてしまう
曇りの後に雨が降るのは、そういう理由があるのかもね
でも、その度に自分には友達がいると気付いて笑う
なら、雪は失亡った者への弔いの花なのかもね
だから年末、その年に向こう側へ行ってしまった人のために降らせる
死は黒くなどない
きっと、もうそこには何もないから、とっても白いんだと思う
最後に人が、綺麗な顔をして送られるように
死は、純白だと思う
だから、雪も白い
黒く送りたくなんてなかった
綺麗に、旅立ってもらえるように、君を白の中で送りたかった
でも、私にそんな事を言える権限なんて無いから
ただ黙って、見送った
今は空の向こうへ行っていると信じている
空よりも高い、楽園に
もし私がどこかの世界の空だったとしたら
雨と雪がいっぺんに降ってるかもしれないね
空には私たちがいるように
私たちには空がいるように
旅立ってしまった人たちも、私たちの側で生きている
空の向こうの世界を見ることはできないから
だから、私は空を見上げ、微笑む
私は貴方の側にいるよ
いつもより空が、晴れている気がした