救急搬送編①の続きです
この時、まだ妊娠28週に入ったところ。
28週といえば、まだ肺は出来ておらず、目もキチンと形成されているのか微妙な時。それに加えて胎児の体重も小さかったため考えられるリスクは山のよう。
これは、、、
くよくよしてる場合じゃない!!!
こんなお腹で申し訳ないけど、もう少しだけ頑張って!!とナッツに念を送り続け、その間に夫が到着。担当医から説明を受けた後、転院先の病院が決まりストレッチャーに乗って救急車へ。受け入れ先が見つからない場合は都内の方の病院になると言われていたので県内で受け入れ先が見つかって本当によかった!!NICU完備の病院は満床だったりすることもよくあるんだそうです。
さて、私はというと、、、妙な使命感にかられた結果
「ストレッチャーに乗らなくても、歩いていけます!!」
と、変なところでやる気を出してしまい
「それじゃ救急搬送になりません!!笑」
と救急隊の人に笑われて赤っ恥。穴があったら入りたい。と思いながら人生初のストレッチャーに横になり、これまた人生初のストレッチャー酔いを体験しながら救急車へ。
中は銀色でビカビカしていて、あれこれ機械もあってベッドは固め。乗り心地抜群なのかと思っていたけど、そんな事ないんですね
さて、医大に到着後。ストレッチャーで運ばれた先はMFICU(母体胎児集中治療室のことで、 ハイリスクの患者が入院する部屋です。 )すぐさま診察室で一通り母子の状態を確認してもらい、胎児が小さい理由が分からなかったため、念のため張り止めの点滴につながれることに。
一度点滴をつけられてしまうと、ここからは毎日24時間体制で投与され続けます。
さらに、いつ出産になっても良いように様々な同意書にサインを書き病室へ。
今までの産院のアットホーム感とはまったくの別次元だったので、元いた産院に戻りたい。
と着いて早々、ホームシックならぬホスピタルシックに。夕方の回診で(担当医が様子を見に回ってくる)
医「調子はどうですか?」
と聞かれ
私「元いた産院に帰りたいです。」
と言ってしまうほどでした。
そんな不安たっぷりな私に担当医は
医「不安よね!でも、大丈夫。ここには
エコーの神がいるから見てもらいましょう!」
と、キラキラの笑顔で担当医から医大に神がいるという事実を伝えられ、一瞬フリーズ。その神がどんな人なのか聞く間もなく、担当医は次の患者さんのもとへと行ってしまいました。
そして数日後、看護師さんからエコーの予約が入ったことを聞かされたのですが
看「エコーの神の予約が入ってますよ!」
という説明でした。
エコーの神とはどんな凄腕の医師なのか。。。
期待の膨らむ中、車椅子で外来の診察室まで連れて行ってもらい、いざ!エコーの神と初対面です。
そっとドアを開けたその先には、、、
なんとも穏やかな顔をしたおじーちゃん先生が座っていました。
神「どれどれ」
と言うと、エコーでナッツを診察。
念入りに見たあと
神「たしかに、ちょっと小さめだね。でも、心臓も問題ないし、頭も大丈夫。この子は体が小さいだけでなんの問題もないよ」
穏やかな口調でしたが、はっきりと言い切ってくれました。そこには絶対的な安心感があって、医大に来てから初めてほっと出来た瞬間でした。
この時、神からエコー写真をもらったのですが
これがもう鮮明すぎてびっくり!!!神が使っている機械はそんじょそこらの物とは違い、とんでもなくグレードの高い精密なものらしいのです。
まさに白黒の写真!ナッツの顔がすぐそこにあるかのような精密さで、後にも先にもこんなエコー写真に出会うことはなかったですね!
入院中、何度かナッツの心音が落ちる事があり
そのたびにひやひやしましたが、なんとかかんとか持ち堪えついに35週。来週には「点滴を外して、陣痛待ちしましょう!」と言ってもらえたその日の夜。
見舞いに来てくれた夫が手にアイスを持っていたんですよ。
手にアイスを。
味のうすーーーい病院食を食べていたのでね。こんな誘惑が目の前にあったら飛び付きますよね。
私「陣痛!?いや、陣痛にしてはお腹じゃないし。はっ!!!まさか、、、さっき食べたアイス!!!?アイスーーーーーーー!!!!!」
急に痛み出したので、原因はさっきのアイスしか考えられない。が、、、アイス食べたなんて言えないw
なんて、思いながらナースステーションへ。
ナースコールを押さなかったのはアイスを食べたことへの後ろめたさからでしたね。
痛みがある事を伝え、病室に帰ってベッドに寝転がる頃には痛みがどんどんと増していき
ヒッヒッフー
ヒッヒッフー
陣痛でもないのに、まさかの呼吸法で痛み逃し。
しばらくして看護師がやってきましたが
私の様子を見て
看「えっ!!!??そんなに!!!!!?????」
看「歩いて呼びに来たから、そんなに痛くないのかと思ったよ!!!!!」
と言って、大慌てでモニターをつけナッツの心拍を確認。その後すぐに医師の診察を受け、血液検査をする事に。
この時、私の頭はアイスでいっぱい!!
しまったーー!!やってしまったーーーー!!!!
と大反省してましたが、原因はまったくアイス関係なかったんですけどねw
しばらくして血液検査の結果が出ましたが、数値的には大丈夫との事でこのまま様子を見ることになりました。夫は夕飯がまだだったため、外の売店へ夕飯を調達しに出て行ったすぐ後。。。
バタバタバタバタ
バタバタバタバタ
という足音と共に、カーテンがシャーーーーーっ!!!っと勢いよく開き、
担当医「状況は聞いたよ!血液検査の数値も
問題ないみたいだけど、ここから一気に急変する可能性がある!○○になりかけてるかもしれない!(専門用語で分からなかったw)今から出産するよ!がんばろう!!!」
と言って、走り去って行っきました。
この時、母体の状況は最悪の方向へと進んでおり
偶然、他のオペが長引いてたまたま病院にいた担当医に連絡が行き、状況を聞いてすっ飛んできてくれたらしいのです。
そして、もう一人の担当医が去り際に
医「35週。ここまで良くがんばりましたね!」
と声をかけてくれたんです。その言葉に今まで張っていた緊張の糸がふっと緩み、涙が込み上げてきました。
そしてすぐさま夫に電話。
私「今から出産になったから戻ってきてくれる?」
夫「えっ!?えぇぇ???」
夕食調達する前にUターンとなった夫。
さぁ。次回はようやくナッツ出産編です!
母が家事嫌いだと、子どもがせっせとやってくれるようになるんですね。ありがたい!
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保育士を8年した後、ナッツを出産。ナッツは極低体重児でした。そして第2子のうみちゃんは産まれてからダウン症だということが分かりました。うみちゃんがダウン症だと分かった時、たくさんの人の言葉にたくさんたくさん勇気をもらって。ダウンちゃんの子どもたちのブログからいっぱい元気をもらいました!
今、楽しく子育て出来ているのも
たっっくさんの人のおかげです!!
私がたくさん助けてもらったようにブログを通して、いつか誰かの不安な気持ちや知りたい気持ちに届いたらいいな。と思ってブログを始めました。