【BI】ハンビン事件、提起から現在に至るまでの経緯 | SR記事訳

SR記事訳

備忘録目的

B.I薬物容疑”、巡り巡って警察の手に…“のろのろ捜査”成功するか

 

記事入力 2019.09.02 午後3:32

 

 

 

検察と警察の間で調整ができず、捜査が行われていなかった歌手B.I(本名キム・ハンビン)の薬物容疑の捜査を警察で行うことになった。ペ・ヨンジュ京畿南部地方警察庁長は、今日(2日)の記者懇談会で、「警察の方で捜査することになった」とし「検察も捜査を見守ることとした」と述べた。B.I薬物容疑が提起されたのは6月中旬なのに、2ヶ月半以上も捜査に一歩も進展がないが、ようやく“のろのろ捜査”が始まったわけだ。

 

 

B.I薬物、ヤン・ヒョンソク揉消し疑惑”が重要

 

KBSは去る612日、B.Iに対する薬物容疑を単独報道した。B.I2016年に薬物をした状況があるが、警察が当時、このことを捜査していなかったという内容だった。さらに、B.Iの所属事務所であるYGエンターテインントのヤン・ヒョンソク総括プロデューサーが、重要証人に陳述の翻意を強要したという疑惑まで浮上した。

 

KBSの報道には、警察がきちんと捜査していなかったという疑惑も出てきた。B.Iに薬物を渡したという共犯者の供述が出てきたにも関わらず、当時の捜査を担当した京畿道龍仁東部警察署は、B.Iを召喚して聴取したり、薬物検査をしたりしなかったという内容だった。

 

この疑惑について、警察は、当時B.Iを別に捜査しようとしたが、検察が事件を送致するよう要請してきたため、[警察では]捜査をせずに検察に渡したと説明した。そして、検察の不ずさんな捜査疑惑が浮上したら、今度は、検察は送致を要求したことがないと反論し、検察・警察の真実ゲームの様相へと広がった。

 

 

 

警察の捜査チーム立ち上げたが、事件は検察に

 

最初の捜査担当だった龍仁東部警察署を管轄する京畿道南部地方警察庁は、[B.Iの薬物]疑惑が浮上すると、薬物捜査隊を中心に急速に捜査チームを設置した。警察のずさんな捜査という疑惑を速やかに解消するという意図があった。

 

ところが状況が変わった。 2016年当時、警察の取調べでB.Iの薬物疑惑を供述したが撤回し、この撤回がヤン・ヒョンソク氏による強要のためだったと主張していたA氏が、弁護士を通じて国民権益委員会に公益申告をしたのである。

 

申告内容は、B.Iの薬物疑惑、ヤン・ヒョンソク氏の捜査揉消し疑惑、警察のずさん捜査疑惑などを明らかにして欲しいという内容だった。A氏側は、警察が関連する疑惑であるため、警察ではなく検察の捜査を受けると述べた。

 

権益位はA氏側の立場などを考慮し、公益申告を大検察庁に渡した。大検察庁は水原地検もずさん捜査をめぐる論議に包まれた点を意識したのか、事件をソウル中央地検に配当した。そして結局、中央地検強力部がこの事件を担当することになった。

 

 

検察・警察の間で3ヶ月近く“無駄な歳月”

 

京畿南部庁は、当初の立場に沿って捜査を担当することを望んだ。しかし事件がソウル中央地検に向かうと、状況が複雑になった。

 

ソウルにあるソウル中央地検が、ソウル地方警察庁ではなく、京畿南部庁を捜査指揮することは、事件の管轄上、不可能であった。検察としては、警察による捜査を希望しないA氏側の意思を無視することもできなかった。

 

ソウル中央地検は捜査に着手しないまま事件を手元に置いていた。公式的な立場を出すことはなかったが、警察で捜査チームまで立ち上げたのだから検察が捜査することは難しいのではないかという話も非公式に流れた。

 

京畿南部庁は検察から連絡を受けなかったとして、連絡を待つと明らかにした。捜査チームは解散しなかった。当時、検察総長の交代と検察人事が相次いで予定されていた状況で、捜査権の調整には少し時間がかかるのではないかという立場だった。そのように時間が流れていった。

 

 

事件は検察に、捜査は警察が?

 

何の成果もなく2ヶ月半が過ぎた本日2日、警察は、警察がB.Iを捜査する旨を明らかにした。ペ・ヨンジュ京畿南部庁長は「捜査が遅滞している状況で、警察が自主的に捜査することで内部的に整理された」と語った。

 

A氏側が検察の捜査を求めている点については、「説得をしている」「弁護士はある程度納得してくれたので、当事者も私たちの取調べに応じるだろうと思う」と答えた。だからといって、事件がソウル中央地検から水原地検に渡ってくるわけではない。ペ庁長は、捜査指揮という形で事件を渡すよう要請したが検察がそうしなかったため、独自の捜査を警察から開始することにしたと伝えた。

 

ソウル中央地検もこの点を否定しなかった。ソウル中央地検の関係者は、権益委から受け取ったこの事件を京畿南部庁に移管することはないだろうとし、京畿南部庁の捜査を見守ると説明した。検察としては、情報提供者が検察の捜査を希望している事件を警察に渡すことに負い目を感じているが、かといって直接捜査に乗り出すことを望んではいないので、ソウルが事件を抱えたまま京畿警察の捜査を見守るという一種の“小細工”を選んだのだ。

 

この事件は、今後このように奇妙な形で進むものと思われる。権益位による公益情報提供はソウル中央地検にとどまって、京畿南部庁が事件を直接認知し捜査する方式だ。警察による認知捜査の形式であるため、強制捜査令状が必要な場合は水原地検の指揮を受ければ、法的な問題もない。ソウル中央地検の事件は、京畿南部庁の捜査が終わったあとに併合するとみられる。

 

この捜査は、法的な問題よりも“事実究明の問題”が大きい。事件自体が3年前のことであるうえ、疑惑が浮き彫りになって3ヶ月が過ぎてようやく捜査が本格的に開始され、関連証拠がどの程度残っているか未知数だ。ありあまる時間が経ってから“のろのろ捜査”を開始した警察が、自分に向けられた疑惑にどれほど答えを出すことができるか、それが捜査の成否をわけるものと見られる。

 

オ・ヒョンテ記者

 

9/2 KBS

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