人間は超越的存在ではない | tokaiama20のブログ

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 民間主導のロケット打ち上げが失敗に終わった。

  「カイロス」初号機、打ち上げ直後に爆発…スペースワン「飛行中断措置が行われた」2024/03/13
  https://www.yomiuri.co.jp/science/20240313-OYT1T50056/

 そもそも、ロケット発射には不備が多く、「どこに飛んで行くか、いつ爆発するか分からない」という致命的性質を持っていて、絶対的な安全性は保証されていない。
 この打ち上げを見に行った大勢の一般人のなかに突入して、全員死亡するリスクだって小さいものではない。
 彼らは、ロケットに何を期待して危険地帯に向かったのか?

 「すごいもの」に憧れる人は多い。中国社会の価値観は、「すごいもの」への憧れでつくられている。凄くないと人々は納得しないのだ。
 それが合理的であるかどうか、人間社会に有効な善をもたらすか、なんて関係ない。
 他人を圧倒する凄さだけがもてはやされる。悪であってもかまわないのである。

 だから習近平も「凄い指導者」を目指した。彼は子供の頃から「凄い男」になろうと強い意志を持っていた。
 中国男児は子供の頃から与えられる情報として、もっとも凄い人生として始皇帝や毛沢東像が与えられる。習近平は、彼らに匹敵する中国社会の指導者になろうとし、始皇帝の向こうを張って、万里の長城・馳道・兵馬俑に対抗できる事業として、新幹線網・南水北朝運河・一帯一路事業などを推し進めた。

 そして、自分の生涯を飾る最大の事業として、中国領土を拡大させる計画を進め、台湾を領有し、尖閣諸島や南沙諸島、ブータン・インド領などに侵攻を開始した。
 これで、習近平は、「中国史でもっとも凄い指導者」の名を確立するはずだった。

 習近平は2020年に台湾を軍事侵攻し、支配する予定を立てた。彼は自分の定めたスケジュールが遅延することをひどく嫌う。意のままにならないと面白くないのだ。
 台湾に侵攻するため、中国共産党軍(人民解放軍)の準備状況を確認すると、陸海空軍と並んで自分が作らせたロケット軍に、とんでもない汚職不正が発見された。
 実は、人民解放軍は、すべての組織で、ドロドロに腐敗し、利権の巣窟に成り果てていたのだ。
  https://www.sankei.com/article/20160109-KFDIXPIFMRPM3DN4GBCNRW6SMA/

 台湾に打ち込むはずのミサイルを点検してみると、燃料が抜き取られ、代わりに水が入っていた。燃料の代金を幹部が私腹を肥やすため着服していたのだ。
 これでは戦争どころではなく、習近平は台湾侵攻を遅延させるしかなくなった。
 期待していた航空母艦も、すべて失敗に終わって、戦力どころか、ろくでもないお荷物にしかなっていなかった。
 習は、人民解放軍の幹部たちを粛正するしかなくなったのだが、それは全軍に及び、とても戦争を遂行できるレベルではなくなっていた。
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/307299

 だが、習近平は、もの凄くあきらめの悪い男なので、未だに強引で理のない領土拡張路線をやめようとしない。自分を飾るイベントに執着しているのだ。
 中国経済が汚職体質によって巨大に崩壊しはじめ、中国は2京円以上という、世界の実体経済の3倍にもなる負債を抱えて、行き先には絶望しか見えないのに、未だに最後の突破口として、戦争を考えている。
 自分の「凄い人生」への演出をやめようとしない。仮に、中国社会が崩壊するとしても、習近平が守る価値観は、「自分の凄さ」なのだ。

 さて、串本や種子島宇宙センターのロケットを見に集まる人々は、何を期待しているのだろう?
 それは、もちろん「すごいもの」を見たいからだ。人々が本当に期待しているのは、ロケット開発の成功ではなく、実は「すごいこと」であって、今回は、凄い爆発を見られたので満足ではないだろうか? 

 「人々を圧倒する凄さ」というのは、「おまえはダメなやつだ!」と叱られて育った人ほど強く望む価値観で、人間のコンプレックスの上にあることが容易に理解できる。
 多くの場合、「凄さ」と合理性や善とは違う。凄ければ悪でもかまわない。
 だから、犯罪少年たちは、「凄さ」を競い合うのだ。凄さを人々に見せつけることで、スカッとした優越感に浸れるのである。

 みんな、他人を圧倒する超越的存在になりたい。自分の凄さに酔いしれたい。世界中の権力者が実はそう考えて、絶対権力を得るために必死になって努力してきた。
 ここで、「何が凄いのか?」という序列の価値観も成立する。

 今から2600年前、バビロニアのネブカドルネザル王が、古代イスラエルに侵攻し、当時、エジプトのピラミッドまで建設していた優れた石工集団だったユダヤ人を大量に拉致し、バビロンに連れ帰って空中回廊などの石造建設に当たらせた。
 これはペルシアのキュロス王が彼らを解放するまで半世紀以上続いた。

 ユダヤ人たちは半世紀で三世代に達し、すでに故郷を知らず、地元民と子を作る者まで現れ、指導者たちは故郷を忘れるのではないか、と焦った。
 そこで、指導者たちはバビロニアタルムードという教典を作り、「ユダヤ人は、神に選ばれた特別に凄い民族である」と教え、自分たちは特別な存在であるというアイデンティティを共有する仕組みを作ろうとした。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828398.html

 その内容は、極秘にされ、世界に知られるようになったのはネットが普及した20世紀末のことだった。
 そのなかには、恐ろしいことが書かれていた。

 ユダヤ王は真の世界の法王、世界にまたがる教会の総大司教となる。
 あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。あなたの神、主は地の面にいるすべて の民の中からあなたを選び、御自分の宝の民とされた。
 人間の獣に優れる如く、ユダヤ人は他の諸民族に優れるものなり。

 神はユダヤ人にすべての方法を用い、詐欺、強力、高利貸、窃盗によってキリスト教徒の財産を奪取することを命ずる。
 汝らは人類であるが、世界の他の国民は人類にあらずして獣類である。

 「汝殺すなかれ」との掟は「イスラエル人を殺すなかれ」との意なり。ゴイ(非ユダヤ人)、異教徒はイスラエル人にあらず。
 ゴイがゴイもしくはユダヤ人を殺した場合は責めを負わねばならぬが、ユダヤ人がゴイを殺すも責めは負わず。

 ゴイに金を貸す時は必ず高利を以てすべし。
 他民族の有する所有物はすべてユダヤ民族に属すべきものである。ゆえになんらの遠慮なくこれをユダヤ民族の手に収むること差し支えなし。

 ゴイに我らの信教を教える者は、ユダヤ人を殺すに等しい。もしもゴイが我らの教説を知ったならば、彼らは公然と我らを殺すだろう。

 ゴイが我らの書物には何かゴイを害することが書いてあるのではないかと聞いたら、偽りの誓いを立てなければならない。そして、そのようなことは誓って書いてないと言わなければならない。

 涜神者(非ユダヤ人)の血を流す者は、神に生贄を捧ぐるに等しきなり。
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 要するに、ユダヤ人は神に選ばれた民族であり、他の民族はユダヤ人に家畜(ゴイム)として奉仕するために存在するという思想である。しかも、それを他民族に問われたなら、「誓ってそんなことはない」とウソを言え、というわけだ。
 「自分たちは凄い民族だ。自分たちは優秀なのだ」というもの凄いナルシズムで成立している。

 このタルムードは現在に至るまで、旧約聖書と並んでユダヤ人の聖典となっている。 だから、これがユダヤ民族のアイデンティティといっていい。
 それは奈良時代に黒海東岸にあったカザール王国が、国ぐるみでユダヤ教に改宗し、ユダヤ人を名乗るようになったアシュケナジムユダヤ人にも受け継がれた。
 彼らは、旧約が否定した「利子を取る金貸し業」を正当化し、欧州全土に散った。そして、世界中のカネ、経済を社会の裏側から支配しはじめた。

 ユダヤ人たちが全欧州、全世界に拡散してきた価値観の根源には、「自分たちは神の選民であり優秀なのだ」という、とてつもなく強烈な自意識=アイデンティティがある。
 実はヒトラーがドイツを支配した価値観の根底にも、それがあった。
 ドイツ人は世界に冠たる優秀なゲルマン民族であり、「優秀なものだけを後世に残す」という使命感があった。

 そこで、ヒトラーは、ドイツ全土の優秀でない障害者たち40万人をガス室に送り込んで虐殺した。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828568.html

 ヒトラーがユダヤ人(アシュケナージ)600万人をガス室で殺戮したホロコーストの理由は、欧州でユダヤ人だけが金儲けに成功し、経済特権階級として君臨していたことを妬んでいたからともいわれる。
 自分たちゲルマン民族の方がユダヤ人よりも優秀なのだと見せつけるため、大虐殺を開始した。

 このように、「優秀」という価値観は、人々をまるで呪文のように縛り付けずにはおかない。
 我々日本人も、幼い頃から「どちらが優秀か?」を競い合わされて育っているので、ほとんどの人が例外なく、「優秀病」に呪われているといっていい。
 このことが、障害者から強制的に生殖機能を奪い去った「優生保護法」が日本に登場してきた理由である。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828384.html

 優秀病患者は、「すごいもの」に惹かれるのだ。だから冒頭に紹介した、ロケット打ち上げを見に行った人たちは、「凄いもの」と同時に、その向こう側に隠れている「優秀なもの」に感動したくて串本まで出かけたわけだ。
 
 ユダヤ人たちは、自分たちが優れた民族であることを証明し、酔いしれるため、世界経済を支配していることの証拠を、各国の紙幣に刻むようになった。
 日本でも、1000円札に野口英世が不自然で薄気味悪い左目を見せているが、これを裏側からすかしてみれば、富士山をピラミッドに、左目が「ピラミッドアイ」として、フリーメーソンのマークになっている。
 最初に支配した米国FRB紙幣や硬貨にも同じ文様が刻まれている。

 世界は「すごいもの」を求め、「どちらが凄いか?」を競い合って、無益な侵略戦争を繰り返し、とてつもない民間の犠牲者を出してきた。
 そして、「自分たちこそ優秀な凄い民族」という人たちが、核兵器や宇宙開発を競い合っている。
 あたかも、人間が、宇宙の支配者になる義務があるかのように、一心不乱に脇目もふらずに、「特別な存在」であろうとしている。つまり神になりたいのだ。

 だが、彼らは、人間が愚かで弱い、すべての生物と同じ地球の属性であることを見失っている。イーロンマスクが、どんなに人類を火星に移住させたがっても、人間は地球の属性としての生物である現実から一歩も離れられない。
 人間が地球の外に出れば、滅亡するしかないのだ。

 人間は、あたかも全動物に君臨する神のような存在であると勘違いしている人も多いが、実は、単なる動物の一種であり、動物として、生物としての限界を一歩も超えることができない。どんなに頑張っても酸素や食物を必要とするという意味で、動物界を一歩も脱することができないのだ。

 人間が地球の属性にすぎない、弱い生物であることが分かれば、我々にとって、もっとも大切なことは、子供たちの未来を末永く保証する自然環境を大切にすることだと容易に理解できるはずだ。
 だが、「自分たちは優秀だ、神に選ばれている」と勘違いしてしまった人々は、原子力や先端兵器、AIを使えば、人間を超えて本当の神になれるとでも信じてしまっている。

 だから、ひとたび地上で核分裂や核融合を行えば、それが子供たちの未来をまともに破壊する悪魔になることを、どうしても理解しようとしない。
 核分裂から産み出された物質は、自然界のものではない。それは未来永劫、生物と敵対する存在なのだ。核融合から産み出されたトリチウムも、生物の未来を破壊する被曝障害をもたらすものにしかならない。

 現在多治見で行われている核融合実験は、やがて東濃地区全体に、大量のダウン症障害者を産み出すことになるだろう。
 原子力発電は、数十万トンの取り返しのつかない地上最悪の破棄物を産み出してしまった。
 これは、人類の滅亡を約束する以外のものではない。悪魔に魂を売り渡した結果なのだ。

 何が悪いのかといえば、それは、「自分たちが特別な存在」と思い上がってしまった勘違いなのだ。
 我々が、地球の一生物にすぎない弱点を持っていることを、どうしても理解できないのは、「優秀病=優生保護」の思想にある。
 原子力もAIも、スーパーシティも未来を破壊する以外のものではない。自分たちの優秀性を担保し、それに耽溺する麻薬のような存在でしかなかった。
 そのために、地球生物が崩壊させられるのだ。