妙佛のYouTubeコンテンツ、汚染水問題への無知蒙昧を批判する | tokaiama20のブログ

tokaiama20のブログ

ブログの説明を入力します。

  妙佛が、今朝のコンテンツで、中国共産党の汚染水問題への悪意ある姿勢を批判したのはいいが、返す刀で、東電と政府がフクイチ事故汚染水を太平洋に垂れ流している現実について抗議を続けている我々に対し、中国共産党の政治姿勢に寄与しているかのような発言を行った。

 03-12 やっぱり日本叩きの根拠なし!放射性物質「通常運転」でタレ流し
  https://www.youtube.com/watch?v=6QSnrydnikw

 妙佛の中国問題解説は的を得た内容が多く、私も毎日聞いているのだが、全体に右翼的傾向が強く、こと原発問題・汚染水問題については自民党の主張をそのままトレースしているようにしか見えない。
 彼は、放射能問題について、まるで無知蒙昧といっていい。日本政府や東電の主張を自分で調べもせずに真に受けて、代理人であるかのように発言しているのだ。

 わけても、フクイチ事故に伴う放射能汚染水を太平洋に投棄している現実について、政府側の情報だけを受けて、安全で問題ないと決めつけて、それを強く批判してきた我々に対し、悪意さえ見える「中国側のスパイ」であるかのような表現で語っていることには激しく憤るしかない。

 東電も日本政府も、その公表事実は、虚偽に満ちた恣意的な正当化情報しか出さないことは我々が、過去半世紀にわたって思い知らされてきたことだ。
 反原発派の間では、フクイチ事故が起きるはるか前から、もしもチェルノブイリに匹敵するメルトダウン事故が起きるとすれば若狭の美浜原発か、福島のフクイチ原発かと語られてきた。
 メルトダウン事故が起きることは、十分すぎるくらい予見できていたのだ。

  もう一度、見つめ直すフクイチ巨大放射能事故 2021年03月04日
  http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827319.html

 妙佛は、フクイチ事故が何をもたらしたのかも、政府のインチキ情報を鵜呑みにして、まるで理解していないようだ。私はフクイチ事故が、環境汚染した放射能によって、短期的急性被曝によって地元住民2000名以上が死亡し、長期的(晩発性)には福島だけで数万人を超える被曝犠牲者が出ることを詳しく説明してきた。

 2011年3月の東電福島第一原発事故で何が起きたのか? 2023年03月11日
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6020797.html

 妙佛は、自分の定めた情勢分析を絶対視し、自分の主張に都合の良い情報だけを選択し、自分の定めた論理に批判的な情報については、嘲笑しながら目も耳も塞いでしまう傾向を感じるので、仮に、私のブログを知ったとしても自ら読んで理解することはありえないのだが、妙佛コンテンツの視聴者のために何を信ずるべきかという視点で、このブログを書いている。

 福島汚染水問題は、妙佛が信じているほど安全でもなければ軽い問題でもない。
 最悪、人類が太平洋魚類を長い間食べられなくなる可能性さえあり、汚染水投棄により、日本人は、莫大な賠償金を世界に支払わなければならないかもしれない。

 それは処理水という名の放射能汚染水の主役が、決してトリチウムだけはなく、ストロンチウム90など70種類近い危険な有害放射能が含まれているからだ。
 国や東電は、あえて「トリチウム」を主題にすることで、それ以外の恐ろしい放射能について人々が議論しないよう情報操作を行っているのである。

 トリチウム水と政府は呼ぶけど実際には他の放射性物質が1年で65回も基準超過 木野龍逸フリーランスライター 2018/8/27
 https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/5a01717f34fcf4e7a7703e14049a798a72401cc7

 しかも「薄めて流せば問題ない」かのようなデマをメディアとともに流布しているが、とんでもない話で、生物界には「生物濃縮」という現象があり、ストロンチウム90のように2価カルシウムと同等の性質を持った核種は、生物に選択的に吸収され、無数の食物連鎖のなかで、数百万倍に濃縮されてゆくことが明らかにされている。

 つまり薄める前よりも濃度がはるかに濃くなるのである。
 薄めて流して問題が起きないのは、生物が摂取吸収できない無機元素だけであり、一価(セシウム)や二価(ストロンチウム)の元素は、恐ろしい勢いで生物濃縮が起きるのだ。

  福島第一原発事故の放出放射能による海洋汚染 2019年05月12日
  http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827929.html

 そして、東京電力の汚染水の解説は虚偽に満ちている。問題の核心はトリチウムよりもストロンチウムであり、「ALPS処理水」と称する汚染水には環境基準の2万倍のストロンチウム90が含まれていたことが暴露されている。
 
ALPSは、本当にトリチウム以外の核種を除去できているのか? 2023年07月08日
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6051665.html

 岸田政権が海洋放出を決定した東電福島原発汚染処理水には、トリチウム以外のストロンチウム90等の高放射性物質を含む処理水が全体の約3割。処理水の敷地外保管の道もあるはず(RIEF)2023-08-22
 https://rief-jp.org/ct5/138239

 東電は、汚染水の海洋投棄が始まって、わずか数回の海水分析結果を示して、危険核種がほとんど除去されていたと公表した。
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231030/k10014242431000.html

 だが、これは、わずか数回の初期放出データだけで、嘘つき体質で有名な東電が、最初だけはマスコミ対策で、ALPSに何回も通して基準値以下にした「処理水」を放出することはわかりきっていた。
 だが、人々の注目が処理水から離れた頃合いを見計らって、ろくな処理をしない「汚染水」を流し始めるのは、東電の体質から当然のことなのだ。

 ほとぼりの冷めた今、放流口で採水し、核種を調べたなら、おそらく70種の有害核種が高い濃度で検出される可能性がある。問題は、生物の骨に同化してしまい、連鎖的生物濃縮を引き起こすストロンチウム90である。この核種が消えるまで約300年かかるのだ。
 この問題は、長い時間をかけて生物濃縮が進行するので、日本人が汚染水放流を忘れかけた頃、太平洋の魚が食べられない事態を引き起こすかもしれない。

 東電や政府が、「処理水」の主役はトリチウムだというなら、トリチウムの半減期は12.3年であり、100年も保管すれば、ほぼ消えてしまう。
 廃棄タンカーをフクイチ港に係留し、100年間保管すれば、問題は容易に解決するのだ。なぜ、それをしないのか?
 それは、トリチウムが消えても他核種が残ること。そして莫大な維持費用が、東電の株価に影響するからだ。
 東電の株保有者は、天皇家や自民党議員の大半である。彼らの政治的思惑が関係している。

 放射能汚染について、ろくな知識もない妙佛が、「放射能汚染水投棄」を批判してきた我々を、あたかも中国共産党に与するスパイであるかのように表現するなら、自らの無知蒙昧を天下に恥さらしするものというしかない。
 日本政府も自民党も、東京電力も、すべて原発運営、存続を至上命題として情報操作を繰り返してきた。

 数千名の直接死者を出してきたフクイチ事故は、「一人の死者も出していない」というデマを公然と流布してきた。
 それを真に受けている無知蒙昧な人々も非常に多いが、現在もなお数万人、過去には最大100万人近い人々が、福島放射能の被害を逃れて全国で「彷徨える民」となって放浪させられてきたのだ。

 なぜ逃げねばならなかったのか? それは自らの目と体感で、放射能の恐ろしさを思い知らされているからだ。
 女性たちは、とりわけ敏感に放射能の実害を感じられる生理的性質を持っているので、放射能汚染地から続々と女性たちが逃げ出して行く。
 https://mainichi.jp/articles/20240304/k00/00m/040/321000c

 もしフクイチ事故の真実が、すべて世間の知るところとなったとき、もう原発を存続させる理由は絶無であり、それは人類の未来に敵対する悪魔でしかない。
 だが、原発の利権は凄まじいものであり、例えば10兆円近い広告宣伝費が電通を通じて、メディアを潤してきた。

 だからメディアは、電通から広告費を切られれば生殺与奪の経営危機に晒され、電通の言いなりになるしかなく、フクイチ事故の真実など絶対に報道できないのである。
 https://lucian.uchicago.edu/blogs/atomicage/2012/07/25/ad-companies-make-profits-from-nuke-plants/

 こんな原子力村に手足と心臓を背後から縛られているメディアの、汚染水問題の報道を真に受けている妙佛のような人物には「お目出度い」というしかないのだ。
 
 私が一番憤っているのが、原子力規制委員である伴信彦らが主導している、子供たちを放射能汚染地から避難させない「エートスプログラム」である。
 https://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nuclear/Fukushima_ethos.html

 安倍政権は、妊婦も乳児も、年間20ミリシーベルトまで安全と決めつけ、福島から子供たちを避難させないエートスを推進してきた。
 伴信彦は、BUVERYというアカウントでツイッターを通じて、「福島では甲状腺ガンを含めて子供たちに一切健康被害は出ない」と公言してきた。
 だが、伴の期待も空しく、福島では原発稼働前の2000倍に上る小児甲状腺ガン患者が出て、鈴木眞一教授が「大半が悪性」として切除手術を行った。

  小児甲状腺がん悪性370人~福島県民調査の意味 2024年02月04日
  http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6108852.html

 フクイチ事故から現在に至るまで、福島県内の放射能汚染は途切れることなく続いている。国による「除染作業」など、住宅地界隈だけで山林には一切手が付けられない。だから、山林から住宅地に絶え間なく放射能が移動しているのだ。
 何が起きるかと言えば、このなかで受胎した胎児には、放射能汚染の影響が必ず出てくる。それは出生後、10年以上も経て明らかになる。

 アメリカの海兵隊の記録では、1962年の大気圏核実験のなかで妊娠三ヶ月器官形成期を経た若者たちの知能テストを行った結果、無被曝年の兵士よりもIQが10以上低かった。
 同じことが福島でも起きる。だから子供たちや妊婦を避難させないエートスなど、とんでもない人権侵害であり悪魔の所業というしかないのだ。
 その恐ろしい影響は、今、始まったばかりなのである。