太陽フレアとプーチンのEMP核爆弾 | tokaiama20のブログ

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 アマチュア無線家が心待ちにしているサイクル25と呼ばれる太陽活動高揚期のピークが2025年6月に迫っている。
 
【サイクル25は、2019年12月にスタートした。 黒点数極大値Rmax=95~130、極大年2023~26年との予想が出されている。 極大値Rmax=115(+-10)、極大年2025年6月(+-8か月)となっている。=川口市立科学館】

何が起きるかというと、太陽の黒点活動が非常に活発化して、地球に大量の荷電粒子を送り込む結果、磁場が生成され、地球上空は電離層に覆われる。
 すると、普段は、日本とは無線交信できない南極やアフリカ南部や南アメリカ南端地方が、まるで隣にいるように鮮明に交信できるので、アマチュア無線界は大騒ぎになる。

 私のように2級アマ免許しかなくとも、世界の果てまで交信ができるので、みんな興奮するのだ。また、テレビのチャンネルが、これまで映らなかった、とんでもない遠方のチャンネルが割り込んでくるし、ラジオをつければ世界中の局が聞こえるようになる。電波通信はてんやわんやの世界になるのだ。

 そして荷電粒子や大規模な磁場は、誰も見たこともないほどの絢爛豪華で壮大なオーロラを夜空に展開してくれる。もしX100級フレアが地球軌道を直撃したなら、フィリピンや台湾でも、凄まじいオーロラが展開されるだろう。
 だが、そのとき、恐ろしいことが起きる。

 太陽フレアで2025年は大規模停電や通信障害も!最悪のシナリオと対策は
 https://magazine.saiboupark.jp/technology/108/

 かつて、大規模な黒点フレアが地球を直撃したことが数回ある。これはキャリントン事象とかケベック事象とか名付けられて記録されている。
1859年、今から160年あまり前に起きた事態は以下の通り。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/1859%E5%B9%B4%E3%81%AE%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%B5%90

 このとき、X40フレアの生成した強烈な磁場が人間社会に与えた影響は大きいものではなかった。しかし、始まったばかりの電気供給や電信通信が影響を受けて、変圧器や架線が火を噴いたりした。
 磁気嵐はオーロラを生成させるだけでなく、地表の金属にまで誘導電流(サージ電流)を生成するからだ。

 1989年、35年前にカナダのような高緯度地方で起きたX15クラスのフレアは、地球社会に電気電子機器が普及しはじめていた時代なので、タダではすまなかった。
 ケベック地方の変圧器がサージ電流によって破壊され、深刻な停電が起きた。これが、もし厳冬期に起きていたなら、膨大な凍死者を出した可能性がある。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/1989%E5%B9%B43%E6%9C%88%E3%81%AE%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%B5%90

 このとき、宇宙にあったアメリカ通信衛星も破壊された。もし月に向かう有人宇宙船がバンアレン帯を超えて飛行していたなら、搭乗員は放射線障害で全滅しただろうともいわれている。
 高緯度地方の変圧器などの通電コイルが、磁場が生成したサージ電流によって被害を受けたが、完全復旧まで1年近くを要したと伝えられている。

 実は、X100クラスの太陽フレアは決して珍しいものではなく、10年に一度は放出されているという。しかし、それが地球軌道を襲う確率は、1000分の1程度なので、これまでのところ、X100フレアによる被害は記録されていない。
 https://www2.nao.ac.jp/~open-info/engipromo/draftparts_2017/SymEngAstron37all_2017_v2.pdf

 だが、もしX100フレアが地球軌道をかすめたなら、何が起きるのかについて考察をしておかないと、人類は終末の日を迎えることになる。
 理由は、ケベック大停電が起きた1989年と2024年では、人類が電気電子機器に依存する度合いが桁違いだからだ。

 今では、集合住宅の冷暖房は電気しか使うことができず、ガス水道なども、すべてマイコン制御になっているので、それがサージ電流によって破壊されたなら、とてつもない恐ろしい事態になる。
 もちろんネットや電話通信も破壊される。細長い線状の金属にサージ電流が乗って、最悪、断線させてしまうからだ。
 極細のIC回路もまともにサージ電流に襲われ、コンピュータというコンピュータが破壊される。

 ちなみに、以下は7年前の記事だが、巨大太陽フレアと同等の効果を持つEMP爆弾がアメリカ社会を襲ったなら、住民の9割がインフラ崩壊による二次的な被害で死亡するとの、米国防省の試算がある。

 北朝鮮の電磁パルス攻撃で「アメリカ国民90%死亡」――専門家が警告 2017年10月26日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/10/90-9_1.php

 あらゆる電線に強力なサージ電流が乗れば、たちまち、それを断線させ、電気電子機器が破壊される。コンピュータはゲームに使われているだけではない。日常生活のあらゆる電子機器に使われている。
 それは生活インフラのすべてであり、車や農機、ネット、果ては銀行システム、政府システムを破壊してしまう。今コンピュータが使われていないシステムなど滅多にないからだ。

 日本の銀行のあらゆるデータを一括管理しているクラウド施設が沖縄と北海道にある。なぜ3000Kmも離して設けているのかといえば、銀行データクラウドがEMP爆弾で破壊されたなら、一瞬にして、すべての銀行データ、預金も消えてしまうからで、互いに絶えずバックアップを行っているクラウドシステムなのである。
 ところが、それはEMP爆弾には通用しても、X100フレアの直撃には通用しない。
 もしX3桁フレアが地球を直撃したなら、人類社会のあらゆるデータが消されてしまうと思う必要がある。

 X100クラスフレアは10年に一度発生しているのだが、1000回に一回くらいは地球を直撃する可能性がある。そうなれば、地球上の金融データは消滅し、自動車も含めてあらゆる文明成果が灰燼に帰す。もちろん原発管理も不可能になり、すべての原発がメルトダウン大爆発を起こして、人類は一巻の終わりになる。
 地球は、太陽フレアによるロシアンルーレットを強要されているのだ。

 いつかはロシアンルーレットに実弾が入っていて、人類社会の頭に向かって発射されるのだ。
 原発の管理システムをEMPや太陽フレアが直撃して、冷却機能を失って大爆発し、全地球上を取り返しのつかない放射能汚染に巻き込むリスクは、想像より、はるかに高い。
 だから、人類の未来を保障したいなら、こんな危ない施設を作っては絶対にいけないのに、大量殺人の妄想にとりつかれた米ソ中仏日の連中が、「死なばもろとも」と、実現してしまっている。

 「太陽フレアと同等の効果を持つEMP爆弾」について触れる。
 1960年代の、米ソによる大気圏核実験競争のなかで、アメリカは「宇宙核実験」にまで手を出した。
 ドミニク作戦という一連の核実験のなかで、宇宙核爆発を「スターフィッシュ計画」という。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%AF%E4%BD%9C%E6%88%A6

 1962年、ハワイ、ジョンストン島上空400Kmで1メガトンの水爆を爆発させた。これにより、ハワイ全土の電気供給インフラが完全に破壊され、復旧まで数年を要したとされる。幸い、まだコンピュータを扱う時代ではなかったので、影響は電力供給にとどまった。
 だが、この実験により、米軍は、宇宙核実験による地上へのダメージが想像以上に恐ろしいものであることを知り、EMP爆弾の開発計画が始まった。
 
 EMP爆弾とは?2018年07月11日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828268.html

 この核爆弾は、地表から400Km上空の宇宙空間で行われるので、地表の生物への影響は限定的だった。しかし、あらゆる電気電子インフラを破壊することが分かった。
 この効果に目をつけた世界中の軍関係者が競ってEMP爆弾の開発に走った。

 現在、この爆弾を配備しているのは、米ロに加えてフランス・中国・北朝鮮などだ。北朝鮮が盛んにICBMミサイルをロフテッド軌道で打ち上げている本当の理由は、人体を直接破壊するのではなく、生活インフラを破壊するEMPなら、より安易に使用できると考えているから、必死にEMP打ち上げ能力を開発しているといわれる。

 そして2022年、ロシアがウクライナを軍事侵攻して、成果が思わしくないなかで、プーチンは盛んに核兵器の使用を臭わせてきた。
 だが、もし大量殺戮を実行すれば、アメリカが黙っていない。必ず報復の世界戦争になりロシアも攻撃されることになる。
 だがEMPなら、大量殺戮は起きないが、相手国の戦力を巨大規模で奪うことが可能なのだ。

 ロシアは年内に核兵器の宇宙配備も、米国が同盟国に通知 2024年2月21日
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-20/S963Y4DWLU6800

 いよいよEMP核爆弾の使用が現実味を帯びてきたと、米国防省が世界に伝えたのだ。これで何が起きるかは、上の方で説明したとおりだ。
 EMP爆弾は、通常核兵器に比べて使用のハードルがかなり低い。人を直接殺さないからだ。しかし、インフラ破壊によって数年以内に9割の人々を殺すと米国防省が発表した。

 第三次世界大戦では、緒戦に使用されると予想する軍事評論家が多い。電子的な機能に依存した戦闘機のような兵器は、瞬時に使い物にならなくなるからだ。
 これをロシアは年内に、宇宙に打ち上げて実戦配備する。大きな理由は、現在ロシアが軍事的に窮地に追い込まれている事情が、イーロンマスクらのスターリンク衛星ネットワークにあると認識しているからだという。
 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78866#:~:text=%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9X%E3%80%81%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AE%E8%BF%91%E3%81%8F,%E3%81%AB%E7%AB%8B%E3%81%A1%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

 EMP宇宙核爆発で、地球軌道にある大半の人工衛星が破壊される。これでロシアは、自国の情報をアメリカに知られることがなくなると考えているようだ。
 もちろん、これをロシアが行えば、ほぼ確実に第三次世界大戦に突入するのだが、窮地に追い込まれている独裁者にとっては、人類の将来よりも、自分のメンツだけが第一の価値なので、「死なば諸共」作戦に打って出るのは確実だ。
 これは習近平も同じである。

 今回、EMP問題を取り上げたのは、ほぼ同等の効果を持つ、巨大太陽フレアについて、2025年をピークに、地球を襲う確率が高いと警告されているからだ。
 X100級フレアの地球軌道直撃が起きたとき、日本列島に何が起きるのか、十分に理解しておくことは非常に大切だ。

 地球軌道に南向きの磁場が生成され、極地方ほど濃密な磁気嵐が起きて、地表では、あらゆる金属、とりわけ長さを持つコイルというコイルにサージ電流が乗って、もし通電中なら、確実に回線を破損させる。
 とりわけ、細い回線であるIC基板など一発だ。現在、ICのお世話になっていない機器を探す方が困難だ。生活の隅々まで入り込んで、生活を支えている。

 以下のNHK解説は、せいぜいX20以下の場合であり、X100では想像もできないほどの恐ろしい被害が起きる。
 https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/9506.html#:~:text=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%81%8C%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%99%EF%BC%93%E3%81%A4%E3%81%AE%E8%A2%AB%E5%AE%B3,-%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%81%AB%E3%82%88%E3%81%A3%E3%81%A6&text=%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%8C%E5%81%9C%E9%9B%BB%E3%80%81%E9%80%9A%E4%BF%A1%E9%9A%9C%E5%AE%B3,%E3%81%A7%E8%A9%A6%E7%AE%97%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

 現代の車も多くがIC制御に依存しているので運転不能になる。農機も同じ、電力供給は数年間不可能になる。水道も電気もガスも止まってしまう。
 いわば、生活環境が明治時代に戻ってしまうのだ。
 既存の生活インフラ、とりわけ電気に依存しないライフスタイルを、どう作り出すかが、非常に大きな問題となる。

 まあ、山奥でのキャンプ生活をイメージすればよい。生活インフラではなく、大自然に依存しながら生き抜く知恵が求められるのだ。
 ウンコを拭くのも、温水便座ではなく、朴の葉を使ったりするわけだ。
 日本は他国と比べて水利と薪炭のような暖房資材に恵まれているので、他国民よりも生き延びる確率が高くなるだろう。

 でも、原発の冷却電源が失われて世界中でメルトダウンが起きれば、何をやっても無駄なので、テント張って、目張りして木炭を炊く以外の選択肢がなくなってしまう。
 せめて、原発のような人類の未来を閉ざす設備を廃棄することの大切さを理解してほしい。今、「原発が必要だ」と主張している連中は「人間のクズ=悪魔の代理人」なのだ。