育成コーチ 大坂 祐樹
入れ替え戦、それが同期の引退だった。
今年のリーグ戦は私も本気で一緒に戦えた。
入れ替え戦後、拓夢、弘樹から
「お前が育てた後輩がいなかったら戦えなかった。」
って言われたときは、涙が止まらなかった。
大学生活で一番の思い出かもしれない。
最後の最後で、自分がチームに貢献できていると初めて感じた。頑張ってて良かった。
育成コーチの私は、その3週間後のウィンターまで指揮を奮っていた。
その3週間の間、後輩たちを見ると、なんで部活をやっているのかなって度々思った。
朝早く起きて、土日も練習があって、たくさん遊べない。
そこまで部活をやる意味があるのだろうか。
私は大学4年間で何を身につけれたか。
今となれば誰の言葉か忘れてしまったけど、
『自分 − ラクロス = 』
を常に考えてきた。
自分からラクロスを取ったら何が残るのか。
引退した今、この答えは0ではない。
ラクロスを通じてチーム運営、スポーツに対しての考え方、私自身のあり方、人との関わり方など、この4年間で成長したなって思う。
特に最後の1年間の成長は凄まじかった。
この4年間でこんなに成長できたなら、これからの長い人生では、私でも想像できないほどの自分になれると自信を持って言える。
東海は今年も結果を出せなかった。
でも、ここ最近東海を纏ってた嫌な雰囲気を28期で振り払えたと思う。
私たちで褒めるのはおかしいかも知れないけど、東海が今後変わるきっかけを作れた。
では結果まで結びつけるためには何が足りないのか。
それは
『役割以上のことをできるか』
だと思う。
OFは点をとる、DFは守る、MGは選手をサポートする。
これは最低限度やらないといけないこと。言い換えれば、あたりまえのこと。
これ以上に何ができるのか。ここを考えないといけない。
自分はOBとしての役割以上のことをしなければ、東海は強くならない。
だからこそ、なんらかの形で今後も関わり続ける。
最低でも31期を日本一にするまで。
今年の育成では、一人ひとりに考えさせる場を与えることを意識してきた。
それはキャプテン一人に責任を持たせるチームになってほしくないからだ。
強いチームに必要なのは、絶対的なキャプテンよりも、いろいろなことに気付ける人だと思う。それもチームに多くいなければならない。
それは大学の部活でも、プロのチームでも、会社でも通じる部分だと思う。
そんな人に大学生のうちにならないといけない。
みんなが変わる場が、SCEPTERSではないのか?
今年の新人戦は、納得のいく成果は出なかった。
本当に申し訳ない。
でも、31期が4年になったときに日本一になることが今年の育成の成功だと思う。
これからは同期としてよろしくな!
来年から、自分が教えた29,30,31期のリーグ戦が始まる。
自分が撮った写真を見て、少しでもラクロスに興味を持ち、入部する32期を心から待つ。
一緒に戦おう。
引退したこれからもラクロスが楽しめそうだ。