カット割の話 | トカチP アイマス動画日記

トカチP アイマス動画日記

ニコニコでトカチPという名前でアイマス動画をうpしています。

2のMADを作ってみようと思う人も増えるんじゃないかなと思って
少しカット割りについていろんな手法を語ってみたいと思います。
もちろん、あくまで独学&自分のやり方みたいな物なので正解とも言えませんが、
どうしていいか分からないのであれば少しは役に立つかなと思います。

1.音楽のアクセントに合わせる方法
Premiereですと、マーカーをつけることが出来るんですが、
なんとなくでいいので、音楽に合わせてリアルタイムにマーカーをつけていきます。
そこで、カットを割ります。
もちろん多少ずれちゃうんですけど、そこは微調整すれば大丈夫です。
こうすることで音楽を感じたままにカット割りしていく感じになります。
何よりオリジナリティが出てきます。作り手の個性が出てくるので、面白いんです。
あとは高速でカット割りしたい場合なんかも、マーカーを先につけておいて
合わせていきます。
出来上がるまで確認できないので、まぁ面倒なんですけど思ったより良い感じになる
事のほうが多いです。

2.ダンスの動作に合わせる方法
ダンスの動作の区切りでカットを切っていく手法です。
モーションの始点、終点でカットを入れる感じですね。
例えば、私の場合よくやるカットシーケンスがあって、ターンの後のちょいアップとか。
音楽的には必要ない場所でも、こうしてやることで、少し見栄えがしてくるというか、
割と違和感のない感じに仕上る事が多いです。
これは、

これの3:00位の所からのカット割が理想だと思っています。
非常に細かいカット割なのにダンスを殺してないのが分かるのではないでしょうか?
殺さないってのは、ダンスが繋がって見えるんですね。まぁモーションで区切ってるので
当たり前な話なんですけど、意識してないと意外に出来ないものです。
ただ、アイマスは動作がまったりしてるので、ここまで綺麗にはいきませんが
はまるとすごく気持ちいいですw
もちろん、ダンスシンクロをキッチリ出来ているのが前提です。

3.ボーカルの区切りに合わせる方法
アクセントに近いのですが、ボーカルの区切りに合わせてカットを切っていく手法。
これだけだと、一番間隔が空きます。個人的にはカット割の基本になってくる
手法だと思います。
3が全ての基本で、ここから更に1,2を加えていく感じです。
一般的なPVは大体これに近いと思います。多少ずらしてるのもあります。
非常に無難で平凡な感じに仕上がりますが、内容で魅せるのであれば、
これで十分です。

ここから少し話を展開させていきます。
あ、もちろんカットを切らないという選択肢もありますので、それは別の話ということで・・・。
1,2、3を組み合わせるとめちゃくちゃに切ってるように見えて
割と気持ちいい感じになります。
ここにフレーミングとカメラワークを加えるわけで、全部が全部全開でやり過ぎると
くどくなるので、基本的には、総合的な映像強度で全体構成していくイメージです。
抜くところは抜いて力を入れる所は全力で力を入れる感じです。
あと、カットの周期性、非周期性にも着目すると良いかと思います。
周期性をはっきり認知させるようにカットを切っていくと音楽とのシンクロ感が増しますが、
単調になってしまうというデメリットがあります。
非周期に切っていくと、言葉はよくないですが、ハイクオリティっぽく大作っぽい感じが出てきますが、一歩間違えるとカット切替だけが気になるだけの動画になってしまいます。
分かりにくいので実例を挙げると

1:24 ごめんねから1:46目のアップのカットまで、カットの長さとしてドラムをカウントしてみると、
8 8 8 4 4 (サビ)3 1 4 2 2 4 2 6 1 2 2 3
とこんな感じになります。ざっくりですがw
一目瞭然ですけど、サビ前が周期性のある状態、サビ後が非周期ですね。
サビから一気に変化してる感じに見えると思います。といっても、必ず8単位にはなってるわけでして、
8をどう配分するかというだけの事になっています。これは最低限ここで切らないとという部分が
8単位になることが多いからですね。
少し考えるとカットを短くして周期を保つというやり方もあります。それでも十分効果ありですし、
結局どうするかは自分次第です。最低限守るとすれば、同じ周期を続けすぎない事がこつです。
全て4、全て8とか。4ならまだいいですけど、8、16とか長い周期で固定されると
最後まで見てもらえないと考えた方がよいかなと思います。
ちなみに、サビ以降のカット割は、先程挙げた1~3のOR条件から手直しした感じです。
例外は、「愛を語ったのに」で一瞬見える雪歩の1カットのみです。見せどころというか
サビから更に上げる必要があるのでいれたカットです。
見る側の方はカットの周期、非周期に着目してみると作者の特徴が割とはっきりでるので面白いですし、
作り手はこの要素も頭の中に入れておくと幅が広がると思います。

ただ、アイマス2になって少し難しくなったのがアングルの選び方で、実質ミドルとアップの差が殆ど無いので
アップとロングの2パターンで組んでいくことになります。差はあるにはあるんですが、アップ、ミドル
と繋いでも、う~んとなることが多いです。ですので、アップ、ミドル、ドアップ(?)というような
感じで適当に1カメラ追加、ロングも、遠目、近目、部分カットというように3種類まで広げて
みたら、まぁ早めに回せば気にならない感じにはなるかな・・・と思っています。
あとは、ミドルでカメラを適当に全部見て、フォーメーションが分かりやすい所をつまんでみたり、
するといいのかなぁ。全部撮る気にはちょっとならなかったです。
救いは、画質の大幅向上により拡大率50%~100%までは多分使ってもあまり画質に影響がないことです。
だから、この辺は柔軟に拡大させてみたりしてアングル選びをしていくといいんじゃないかな。
あとは、決めをアップにするか、ロングにするかでしょうか、ここはどうしてもアップで、
ここはどうしてもロングでという部分があると思います。そうするとその前は、違うカットを選ばざる
得なくなってくるわけでして、どうしてもこのアングルにしたい!というカットまでの道筋をつけつつ
選んでいくというのがポイントになるかも。
もちろんこちらにも周期性、非周期性があるわけでして・・・。
うん、もうこうなった時点でパラメータが多すぎて発散しかけてますねw
私は割とアングル構成を非周期で組むタイプです。
ULULのように1カット挟んで同じカットへ戻すという要素を”戻し”と定義させていただくと
戻しは最小限にするという意識は持ってます。なんというかそっちの方が好きってだけですけどね(笑)
まぁ飽きも来ないだろうという事もあるかな・・・。これもいろいろパターンがありますね。
結局、こういう細かい部分を使って曲を表現するということになるわけでして、
分かっていてもなかなか上手く出来ないんですね。ある一定のレベルには到達するんですけど、
まだ、何か足りない感じもしますしね・・・。まぁ今書けるのはこんなところです。