初の私服で休日のデート。
とりあえず雪を車で拾い、パスタ屋へ。昔はよく行っていた有名店。
食事を済ませた後、港の公園へ。
クリスマス前で巨大なツリーはできていたが、ライトUPはされていなかった。
車から降りて歩き出すと雪から自然と手繋いできた。内心キスするよりドキドキした。
俺まず女性と手つないで歩かない。中学生で初めてつきあった彼女から数えても数人しかいない。
SEXはできても手繋いで歩くの無理。そのことは、まだ雪は知らない。
ベンチに腰を掛け遠くに見える夜景を見ながらハニカミデートだななんて話していた。
周りにいた数組のカップルの目にはどう映ったのだろう。
バツイチ男と人妻にはみえなかったと思う。
少なくとも俺は何年も味わったことのない不思議な感覚だった。
心が洗われるというか、自分の中に蓄積された毒がぬける感覚。
綺麗だった自分を取り戻せそうな感覚だった。
遠くの夜景も、周りのカップルも俺の目には映ってなくて、
隣にいる雪しか見えてなかったよ。雪しか、、、。