初の私服で休日のデート。

とりあえず雪を車で拾い、パスタ屋へ。昔はよく行っていた有名店。

食事を済ませた後、港の公園へ。

クリスマス前で巨大なツリーはできていたが、ライトUPはされていなかった。

車から降りて歩き出すと雪から自然と手繋いできた。内心キスするよりドキドキした。

俺まず女性と手つないで歩かない。中学生で初めてつきあった彼女から数えても数人しかいない。

SEXはできても手繋いで歩くの無理。そのことは、まだ雪は知らない。

ベンチに腰を掛け遠くに見える夜景を見ながらハニカミデートだななんて話していた。

周りにいた数組のカップルの目にはどう映ったのだろう。
バツイチ男と人妻にはみえなかったと思う。

少なくとも俺は何年も味わったことのない不思議な感覚だった。

心が洗われるというか、自分の中に蓄積された毒がぬける感覚。

綺麗だった自分を取り戻せそうな感覚だった。

遠くの夜景も、周りのカップルも俺の目には映ってなくて、

隣にいる雪しか見えてなかったよ。雪しか、、、。


雪から電話。

「明日の夜会える。」

正直、土曜の夜、会えるとは。当然雪は人妻なわけで。

即答で会いたいと伝えた。

俺自身いろいろ迷っていた。

日に日に雪に惹かれていく自分の気持ちを認めたくなかった。

女性の前だと結構強がってしまう。自分が弱いとこ隠したくてね。

雪に暴走してしまうのが怖い。相手は人妻。離婚するとは言っていてもどうなるのかわかんないし。

過去の恋愛に結婚にトラウマのあるし。

ただいつもならこんな状況になっていたら即効抱いてるし。

ただ雪に対してはどこか慎重になっていた。

雪が自分に対して感情が入っているのはわかっていたし。

俺も男だし当然抱きたいとおもうよ。

そんな状況で初の私服で会う初のデートを迎えることとなった。

俺も雪も営業系の仕事の為平日の昼間もスケジューリングさえできれば幸い会うことができる。

その日は昼ランチに行く事になった。ただ自分はここ数日続いたオーバーワークの為。かなり疲れていた。

なんとなく雪に伝わったのか雪に大丈夫と数回言われたの覚えている。

そしてその日の夜も会うことになりいったん別れた。

よる再度再会して少しドライブして、別れ際に軽くキスして帰った。

それから度々ランチ一緒にするようになった。

そして別れ際には当たり前のように軽いキスして別れるようになっていった。

その時の俺の気持ちって?他の女性とは当然違うけど。ただ愛しているのかと聞かれてもその時は違うと答えていたと思う。

気には当然なっていたけど、愛とか恋とかの感情はなかった。雪の離婚に対しての心配はあったが、いつものゲームの感覚はあったと思う。

今は違うよ。雪、愛してる。