「正しく行きたいけど、なかなか正しく行きられなかったりする・・・でもそれって、そんなにいけない事なのかなぁ・・・」
2002年
NHKドラマ「迷路の歩き方」作 山田太一
に出演した際に日記に書き留めていた言葉である。
ドラマ、クランクイン時に
山田太一さんとお話しをした
曰く
「今の世の中は、白か黒の2色しか許さなくなってきている。今まで正しく生きていると思っていた人が、少しでも不正や失敗をすると、世間はオールバッシングを始める。『なんだ!お前はシロだと思っていたのに、クロだったのではないか!』と、
つまり、人を白と黒の2色のみに分けようとする。
がしかし、人間には色んな色が内在するのではないか。人ひとりをとっても、その中には白もあれば黒もあれば青もあれば赤もピンクもある。がゆえに愛おしいのである。それを公の場においては2色しか許さない、とても危険な気がしている。
そこで僕は灰色を書いてみたい」
概ねそんな内容であった。
その話をしてから
俺はしばらく
芝居で灰色の色を好んで演ってきた
「詐欺師」「ホラ吹き」「裏切り者」などなど
日本は元来「許す」文化だったはずだ
落語然り
どんなにお調子者や間抜けがいても、決して断罪しない。「お前はしょうがないねぇ」と言いながら結局みんなでそいつに付き合ってあげる
(立川談志さん曰く『業の肯定』)
村八分という考え方も
八分は除け者にするが、二分は付き合う部分を残すのである。
そして現代。
世の中になんと「謝罪」があふれていることか・・・。
個人的にではなく、世の中に「謝罪」をしないと許さない空気である。
いけない事はいけない事である。
ダメなことはダメと言わなければならない、
がしかし
戒めとバッシングは違うのではないだろうか。
「バカだね、お前」
「しょーがねー奴だなぁ」
と言いながら、みんなで寄り添って歩いて行けたら良いのになぁ・・・
寝起きの雑感。
今日も良い一日となりますように(^_−)−☆