函館線「山線」の長万部~余市間、地元自治体がバス転換受け入れ | 遠森一郎の「ゆるっと写真雑記」

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鉄道、飛行機、おいしいもの・・・1枚の写真から、ゆるっと文章を書いています。

2000年1月13日、函館本線倶知安駅にて。

居並ぶ、キハ40形とキハ150形の普通列車。

 
北海道新幹線新函館北斗~札幌間の並行在来線として経営分離される予定の函館本線のうち、長万部~小樽間のいわゆる「山線」区間について、小樽市と余市町を除く沿線自治体が3日、バス転換を受け入れる意向を表明したと報じられた。余市~小樽間の鉄道の存廃については小樽市が態度を保留しており、引き続き協議が行われる見通し。

もともと、道南と道央間のメインルートは室蘭本線経由に移って久しい。2000(平成12)年の有珠山噴火で室蘭線ルートが不通となった際には、この函館線「山線」区間を、ブルトレ「北斗星」を含む特急や貨物列車が走ったことがあったが、基本的に「山線」区間は完全に地方ローカル線の風情となっている。

沿線には羊蹄山、あるいはスキーヤーに人気のニセコアンヌプリがあり、冬場はスキーヤーが沿線を訪れる。そうしたスキー客向けの臨時列車の設定が行われたりもしてきた。
 
ワタシ自身も、この「山線」区間に足を運んだことがある。1998年5月に一度、小樽から長万部までの乗り通しをしているが、実際そのときも、普通列車のお客さんはそれほど多いわけではなかった。
写真は2000年1月に渡道した際、ニセコまで臨時特急「ニセコスキートレイン」に乗車し、地元のネット仲間氏にニセコ五色温泉まで案内してもらったあと、小樽へ普通列車で戻ろうと倶知安駅にやってきたところで撮影したもの。

北海道新幹線は、新函館北斗から北、新八雲、長万部、倶知安、新小樽、札幌という停車駅が設定されている。写真の倶知安にも新幹線の駅ができる予定。

 

整備新幹線の並行在来線をJRから切り離す、その切り離す区間はJRの判断、というルールがあるために、これまで幹線を含む多くの区間がJRから経営分離されてきた。

1997年には、北陸新幹線高崎~長野間の開業に伴い、横川~篠ノ井間の信越本線が経営分離となり、引き受け手がなかった碓氷峠区間の横川~軽井沢間は廃線の憂き目に遭った。今回の函館線「山線」区間で廃線区間が出ると、これに続く2例めの廃線ということになるが、今回の長万部~余市間の場合は路線延長120.3kmに及び、横軽間の11.2kmとは比較にならない長さだ。

もちろん、現状、地元輸送だけでは赤字になることが避けられない区間ではある。しかしながら、先日の室蘭本線富良野~新得間存続断念の際の記事でも書いたが、地元の人たちの移動の自由・選択肢を保障する観点からも、利用しやすい環境づくりや沿線の魅力向上を図りながら、鉄路は残して活用していくことが本来大切だと思う。もとは国鉄の路線、国民の財産なのだから、なおのことだ。

 
 
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