日野晃氏の著書などや、実際に日野晃氏に出会って以来、
身体操作の奥深さと、それと共に、わかったからすぐに出来るようになるものではない、ということの
重大さを知ることが出来た。
そんな中で、自分が自分の身体を通していえるのは、
いきなり全身を動かせといっても、全身を連動させろといっても、出来るものではない
ということであった。
それを身をもって体験したのは、日野晃氏のセミナーでの実体験であり、
自分がやっている練習における状況設定の無い場合での動き方でも、痛感させられた。
つまり、
身体に神経が通っていても、通っているだけであって、それをコントロールできなければ意味が無い
という日野晃氏のセミナーなどを通して実感したことが、まず挙げられる。
身体にはいくつもの神経が全身に張り巡らされており、
この神経があるからこそ、痛みを感じたり、くすぐったかったり、といった感覚を得ることが出来る。
ただ、それはあくまで何かしらの刺激をようは受動的に受けた場合に反応するものであって、
何も無いのにいきなり痛みを感じたり、くすぐったかったりといった感覚を作り出すことは出来ない。
つまり、人間は最初から全て神経をコントロールなど出来てはいない、ということの証明である。
何かの外からの刺激があり、それを受けることによって身体は初めて反応する。
しかし、それでは実際の身体操作、という意味では全くの意味が無い。
なぜなら、それらは自分でコントロールしているわけではなく、
外からの刺激によって、生まれるものだから、である。
そこで、空手であれば型を通して、特にサンチンなどは身体の全身の神経をコントロールできるように
考えられて作られており、それを修練することで自然と神経系統を自分でコントロールできる基礎が出来る。
もちろん、他の武道・武術でも同様で、基本と呼ばれる型は、ほとんどが身体の神経を自分で
コントロールするための基礎を作るための動きとなっている。
だからこそ、基本が大事、といわれる所以である。
ただ、だからといって、型ばかりやっていれば神経をコントロールできるのか、というとそうではなくて、
やはり部分的な箇所、例えば一番いいのは指だったり手のひらといった、神経が敏感なところから、
動かす練習をする。
具体的には、
・指の第1関節から順番に第二関節といったように、1つずつ曲げる
・握りこぶしから、指を1本ずつ立てるようにする
(小指なら小指だけ、中指だけなら中指だけ、というようにする.)
というような練習をする。
このとき、出来なくてもよい。
そうではなくて、出来ないのはなぜか、ということを知ることが大切だからである。
つまり、出来ないのは今までやったことがない動きだからであり、そこに神経をコントロールする、という
動きの基礎がないからである。
だから、上記の動きをやったときに、どの指にどれだけ力を入れればそれが出来るのか、とか、
関節を曲げるのであれば、逆に曲げない関節に力を入れて曲げないようにしないと曲がらない、とか
そういった部分的なところをコントロールすることから始めるのである。
これを繰り返していくと、自然と出来るようになる(人によってバラバラだが、毎日やっていれば、
出来るようにはなる)ので、とにかくここからやるようにする。
この感覚がわかってくると、
神経をコントロールする
という意味が少しずつ理解できてくるはずである。
そして、部分的に出来るようになってから、そこから改めて全身の神経をコントロールする、ということを
学ぶことで、理解度が見違えて違ってくる。
ここで大切なことは、これが出来たからすごい、すごくない、という感想を持たないことである。
これは、あくまで自分自身をコントロールするための練習であって、見世物ではないのだから、
出来たからといって、自慢するのだけは、しないことである。
ただ、出来たときに、
・どうやったら出来たのか
・再現できるのか
・具体的にどの部分をどう操作したのか
を自分でわかるようになれば良い。
全身の神経はつながってるからこそ、部分的に動かすのは難しい、ということをここでわかる
のだから。
特に、薬指と小指はつながりが強いため、ここを1本ずつ動かすようにするだけでも、かなり大変である。
しかし、それによって、つながっている神経を部分的にコントロールする、という術を学ぶことが出来る。
何かの合間にやるだけでもいいので、ぜひやってもらいたい。