沖縄では、雨が降るとカタツムリが大発生します。民族大移動よろしく、沢山の大きなカタツムリが、車道を、歩道を、私有地を、国有地を所構わず横断しています。アフリカマイマイです(上の写真)。
こんなに大きなカタツムリは内地(沖縄以外の日本)にはいません。私、沖縄名物のハブもマングーズも見た事がありませんが、アフリカマイマイは雨の日にいつも出くわします。沖縄は、さすがに東京のようにどこでも街灯があるという訳ではありません。雨の日の夜、歩道を歩いていると、グシャッと大きな音を立てて踏んづけてしまいます。何とも言えない感触です。アフリカマイマイには申し訳ないと思うのですが、そんな所にいるのが悪いとも思ってしまいます。
以下の記述は、ウィキペディアのアフリカマイマイの項を参考にしています。
このアフリカマイマイ、元は東アフリカ原産で、世界最大級の大きさだそうです。元々、戦前に食用として沖縄に持ち込まれて、養殖されていたそうです。戦中の混乱の中で野外に逃走し、野生化したようです。現在は、日本でこのカタツムリを食べる人はいないようです。
このカタツムリ、絶対に素手で触ってはいけません。広東住血線虫という寄生虫を持っています。人間に寄生した場合、好酸球性髄膜脳炎という重大な病気を引き起こす可能性があります。場合によっては死に至ることもあるそうです。
人への直接の危険の他に、農作物を食べ荒らす害虫としての側面があります。このカタツムリ、植物を中心に何でも食べる雑食性です。ビールが大好物だそうです。なかなか贅沢ですね。カタツムリというのは食べ物を食べるんですね。まあ、当たり前と言えば当たり前ですか。
このカタツムリ、面白い性質があります。雌雄同体で、2匹が出会うと交尾し、その後、その両方が産卵するそうです。1度の交尾で得た精子は、体内でその後2年ほど保存できるそうです。産卵を約10日の周期で繰り返すそうです。ものすごい繁殖力でしょうね。多分、アフリカ育ちですので、雨の降らない時は大人しくしていて、雨が降ったら一気に産卵し、個体数を増やすのではないかと想像します。
地球上の生物というのは、なんと多様性に富んでいることでしょうか。人間を中心に考えると、想像もできない生き物がいます。まあ、人間にとっては害虫ですし、故郷のアフリカにお帰り頂きたいものですが。
【アフリカマイマイ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/アフリカマイマイ