想像してみてください。
米国の国内線に乗るとします。英語しか通じません。
あなたはCAさんと以下のやり取りをします。
英語でどう表現しますか?
あなた:(カジュアルな感じで)すみません、イヤフォンをください。
CA:承知しました。
あなた:(CAさんがまだ持ってきてくれないのでもう一度)すみません。
CA:少々お待ちください。
あなた:(しびれを切らして)すみませーん!
CA:(少しいら立った感じで)もう少々お待ちください!
あなた:(へりくだって)イヤフォンはいただけるんでしょうか?
あなたはどんな表現を使いましたか?
では、以下の映画のワンシーンを見てください(0:00-0:55秒)
どうでしょうか?あなたが使った表現は実際の英語での会話と似ていましたか?だいぶ違ったでしょうか?
このワンシーンでは実際の会話での依頼の表現の使い方がわかります。
例えば単純な依頼、「Can I have a headset?」は、
could, maybe, pleaseなどを使うことでより丁寧な表現になります。
Could I maybe have that headset, please?
英語の文法書でもこのあたりは説明されていることですが、説明や例文を読んだりするだけではこの表現を使いこなすことは難しいでしょう。文法書にはコンテクストや非言語コミュニケーション(表情、ジェスチャー、話し方など)、実際のコミュニケーションに肝心なものが欠けているからです。
例えば上記のシーンでは、いらだちなどの感情のニュアンスは言葉というより、主に表情や声のトーンで表現されていることがわかります。
学校などでは文法重視の指導法・学習法がいまだ主流かもしれません。もちろん文法を知るということは大事ですが、あまりにも文法に傾倒しすぎる学習法は効果的とは言えません。この辺りはまた別の機会に書こうと思います。
映画やドラマなどを見れば実際のコミュニケーションを疑似体験できるので、英語を日常的に使うことがない日本で英語を学ぶには重要なツールです。私も映画やドラマを活用してきました。このブログでも動画を多用するのはそれが理由です。そしてなによりも映画やドラマは楽しみながら学べるというのが一番の利点ではないかと思います。