対象となる方が非常に少ない話しなのですが、SpeakingやWritingのスコアが 8点以下(!?) という方。
これはどういうことかというと、例えばSpeakingにおいては、途中で、ummとか、タイトルくらいは言うのだけれど、基本、「お地蔵さん」のように、じーっとしていた、という方です。普通に英語を文字としてビジュアルだけで受験テクニック的な観点からのみ学んできて、英語に自信がない・英語がわからない、という意識が先行している受験生には、まあまああるパターンです。
ただ、そういう受験生にまたあるパターンですが、目標スコアが意外と低い場合ですね、40とか60とか。こういう場合には、とりあえず、スコアを上げるということが最重要課題となるわけであって、スコアが出てから英語の能力をアップするというのでも悪くないわけです。(もちろん、留学してから困るぞ、というのはありますが、それを言い出したら、100点とっても困るには困るので、現地での勉強・努力が必要なのは全員共通です。)
そこで、そういう目的なら、テンプレートを暗記するというのはよいことです。実際、8点以下だったのに、テンプレートを暗記しただけで、そしてそれを(脈絡なく)言うことだけで、14までは出ると思います。すぐに出ます。
これだと、Reading 12点、Listening 10点、Speaking 14点、Writing 14点で、合計50点にもなります。40でOKという方はこれでおしまいです。
一つ、Speaking の2番(Campus topic)のテンプレートを提示します。
The university is planning to [ ].
The primary reason is [ A ].
Another reason is [B].
However, the woman disagrees with this plan.
First. [A] doesn't work. This is because [ ]. Therefore, [ ].
Second, [B] doesn't work, either. This is because [ ]. Therefore, [ ].
In conclusion, the unviersity's plan will not work or bring benefits to students.
こちらになります。
こうしたテンプレートを勉強することの長所は
1)とにかく何かはしゃべるという安心感
2)何を読み取り、何を聞き取ればいいのか、がわかるのでそこに集中できる
ということにあります。
これでグンとスコアが上がります。
ここから3つほど、TOEFLについて、勉強について、派生します。
1)いろんな答案を入手して、こうしたテンプレートを自作する。
これは、答案そのものを読むこと自体が、こうしたレベルの人にはよい勉強になるし、抽象的な表現と具体的な部分(具体的な部分を [ ]にしたのがテンプレート)を分ける作業を通して、しっかり読む訓練にもなります。
2)これでさっとスコアが上がりますが、それは14点までです。つまり、TOEFLのSpeakingやWritingではおそらく、それ以下のスコアを厳密に区別することができないのではないか、と推測します。10点と11点の人では、どちらが能力があるか、ないか、ということではないでしょう。
3)逆に、14点まではすぐに上がりますが、それ以上は、この勉強では「絶対に」上がりません。実質的な勉強ができていないからです。Speakingというのは覚えるものだ、とか、第1文目に何を言えばいいのかわかりません、とか、答案の形式的な側面しか眼中にない感じなんですね。英語の能力というのは、実はそこではありません。英語の勉強そのものをやらない限り、スコアを15点以上にすることはできないことになります。
以上の点に注意したうえで、目標スコアが高くない受験生は、テンプレートを自作してみてはいかがでしょう。