平成24年12月定例和歌山市議会一般質問(国際交流について②)
親日国との親善交流イノベーション
今後、地方都市間のおける国際交流の在り方として、具体的な経済、観光、ビジョンを明確にして、本市の国際交流における新たな行政目標を策定し、国際交流の次のステップと位置づけすべく、積極的に本市が橋渡しの先導役となるべきと強く思います。
さて、本市の姉妹都市交流の歴史としては、中国済州市は25年、韓国済南市は30年、カナダリッチモンド市は40年、アメリカベーカースフィールド市は50年と、各都市末永く交流してきたわけですが、その成果は全て人的交流であります。
その事が本市おける国際交流の成果としてあげられるのであれば、既に、目的が達成したといえる都市間交流があるのではないでしょうか。
リッチモンド市などのように5年に1度の公式訪問団における交流でも、十分わちかち合える人間関係が構築されているものです。現在に至っても、毎年交流している中国済南市においては、十分に人的交流が構築され、強固な人間関係ができているものと考えられます。そう言う意味において、この際、済南市においても数年一度の交流でもいいのではと考えるところです。
私は都市間の交流ペース(期間、サイクル)を安易に落とせば良いと考えて発言しているわけではありません。その分、新らたな都市との関係を見出し、本市の魅力を新たな都市に向けて発信すべきであると考えます。それと併せて特に、我が国日本に対して好意をあらわし、尊敬して頂ける外国の都市や、また、和歌山と何らかのご縁がある都市と交流を始めるべきと考えます。
例えば台湾の都市とであります。私達は日台友好和歌山市議員連盟として、日台間における真の親善関係構築を目的とし活動しております。
台湾人の意識調査でも・・・
☆もっとも好きな国は→日本52%(2位のアメリカは7%)
☆日本は信頼できる→41%
☆将来の日台関係の明るい先行きについて→50%
☆日本人訪台者108万人(台湾から見て第二位)
☆台湾人訪日者127万人(日本から見て第三位)
トルコにおいても、言うまでもありませんが1870年にトルコの軍艦エルトゥールル号が遭難した際に、串本町の人々が献身的な救助をし、それから時は100年以上も過ぎた、1985年、イラン・イラク戦争の際に、当時のイラク、フセイン大統領は「48時間後にすべてのイラク上空に飛ぶ航空機を打ち落とすと」宣言。日本政府が現地日本人を国外脱出させるにあたって、迅速に対応ができず、空港内でパニック状態になっていたところ、タイムリミット1時間15分前という直前に、二機のトルコ航空が現地日本人215名を救出したのでした。
元・駐日トルコ大使、ネジアティ・ウトカン氏は「エルトゥールル号の遭難に際し、串本町の人たちや日本人がしてくださった献身的な救助活動を、今もトルコの人たちは忘れておらず。私も小学生のころ、歴史教科書で学びました。トルコでは、子どもたちさえ、エルトゥールル号のことを知っています。今の日本人が知らないだけです。それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が飛んだのです。」と語られたのです。
台湾、トルコ、形は違えでも我が国を好意に思って頂いているのは間違いのない事実であり、今後、日本に好感をもっておられる新しい国の都市間で、今までの国際交流=人的交流としての目的だけではなく、経済や観光、行政交流といった新しい時代の国際都市間における親善交流の場を広げるべく当局に質したところ。
市長より「親日といわれている都市をはじめとする諸外国の都市と、経済、観光、行政、教育、文化等、様々な交流を積み重ねながら、本市にとって交流効果に向けて、本市国際交流行政の施策として位置付けていくことは必要であると考えます」と答弁がありました。
今までのように「人的交流」の時代ではなく、地方行政間でも新たな国際交流のイノベーションとして、経済、行政交流を積極的に取り入れ、和歌山市においては行政施策として取り組む事により、今後新たな「国際的市場における希望と夢」を市民や企業に示すことができるよう、期待したいものです。