普通感冒】ってのがほぼ専門用語かな【感冒って頭に帽子をかぶったようなぼわっとした症状のこと
英語圏ではcommon disease 普通のそこらにありふれた病気のなかのcommon cold 寒気がらみ的な種類と
こぅゆうのは並記が一番手っ取り早いので行きます
発熱、寒気、震え、筋肉痛、腰痛、肩こり、
頭痛、のど痛、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、咳、痰絡み、胸痛、胸苦しさ
辺りですかね。
一部は重ければ気管支炎、肺炎の診断をあとで受けるかもしれないですがね
笑える話がひとつ
大半の患者さんはこの症状のいくつかを携えて「風邪やろ、受診して早めに治してもらおう」
と医院に来る。「風邪だと思うんですけどどうでしょう」のセリフは自然
こんなときに面白い現象が二様に分かれる
A.なんで自己診断なんかするんだ、我々が診察検査して診断し治療を決めるんだ
まれに「風邪と決めつけてくるとか言語道断」
※やるもんだね、医師成り立ての血気盛んなノービスか、ずっと生涯このスタイルに決めてるベテラン
B.患者さんがせっかく目星付けていらっしゃってるんだから乗っかれば丸く収まるし、大外れはそうない。
さっきの気管支炎、肺炎の初期であれば運が良ければ初診でも気配があるし、用心深く「よしんば収まりが悪ければ
再度受診を」と勧めその際に血液生化学、血液学検査、レントゲンを含み置く程度
初回にノドは見た方がいい。1/10くらいは化膿性扁桃炎という細菌性のものが居るので楽勝のコレは限定抗生剤適応
小生はB.それも幸運なことに医師一年目で先輩諸氏から教えられた「せっかくああおっしゃてるんだから」
名言、医療は科学の中でも隅っこの現実主義なので医師と患者さんのお見合い的部分多く主導が片方にあれば乗っかるのは
常道。論理学という対極の端っこと違い今がうまく収まる【風邪が治る】がメイン
だいたい風邪ごときという言葉が世間でよく見かけるわけで、そのくらい素人でも大半はあててるだろう
と診るのがこなれた医師の姿かと
A.はたいそうな専門的な病気とありふれた病気の使いを分けずむだに軋轢アツレキむだに脳力を消費
気負いすぎの若手なら今後の修正を期待。権威ベースのかたはどうぞお好きに。小生ご縁がなさそうです。
風邪を治す薬はない】
驚くほど多くの医師がテレビやら他の媒体で断言してて、情けない
先ず論理学的にいちばん隙だらけの定説を吐いてる。もしこれは【治してるという薬】が存在したら全滅轟沈する弱点をはらむこと知らない。小生他学部の時趣味で哲学科と遊んでたが、論理訓練皆無の匂いしかしない脆すぎる断言。
単に自身が経験した20.40年の診療で見たことがないだけなのに、無知を公言することになりかねん。
上から目線で語りますが、あの決め台詞は虚しさしかない。赤信号みんなだからかよ。
PL顆粒】と数種のゼネリック
塩野義が1961以来死ぬ思いで生産し続けてる総合感冒薬の代表格。市販薬とちがい処方箋薬のほうはコストと利益率の関係でほとんど利益無いか逆ザヤ、ラインの清掃に前後それぞれで数十万かかるのも隠れたコスト(昭和60年代当時)。それでも作るのは多数のドクターから問屋経由で強い要望で廃止はかなわぬと。あの土曜夕方のミュージックフェアー35年以上単独スポンサーのレジェンド塩野義ですから。福岡支店のダンディな次長から聞き出したはなし。このひと関西人では相性のいいひとでいろいろよもやまネタあり又いつか。
18.1作用機序【Care Netから引用
サリチルアミド(サリチル酸系)とアセトアミノフェン(アミノフェノール系)は、体温調節中枢に作用して皮膚血管を拡張し、熱の放散を盛んにして解熱効果を、また末梢性の鎮痛効果を示す。
カフェインの中枢神経興奮作用は精神機能を活発にし、不快感を除去する。
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は、フェノチアジン系の抗ヒスタミン剤で抗ヒスタミン作用を有する。】
これはアメリカの基本薬理で頭文字をとってAPC処方といわれるもの。ゼネリックも基本は同じで、最近は本家から咳止めデキストロメトルファン追加バージョンも市販に加わった様子。
要は熱下げて、抗ヒスで鼻とめて、気分解消の発想の治療方針でいわば出口抑えの欧米人好みかつ不快な不満を抑え込む為
無茶苦茶主流で大半のドクターが処方するから処方箋薬では大量に出回ってる。
これをサンプルの脳みそさんは風邪を治す薬はない?言い切るのね見識の狭さかもよあなたの。
小生の個人的な理由で40年間の診療中に10.20%の患者さんからも共感得られたのだが、これが眠いひたすら長時間眠気が大なり小なりあって仕事にならんから服用なんかできない。
抗ヒスタミン剤には第一世代と副作用を緩和した第二世代がありアレグラ、クラリチンが代表格。第一もまだ効用がありポララミンとかかゆくて眠れないヒトには二度おいしいかゆみ軽減と不眠を和らげる眠気。皮膚科の親しいドクターから聴いた真ネタ。物は使いよう、因みに数十年前睡眠薬市販で服毒自殺が多数成功してしまったのに心痛め業界では睡眠薬のパッケージにすべて第一世代抗ヒスを梱包したので、今の市販薬は試みてもお肌つやつやとかウソのように熟睡後の爽快感がえっれるだけ。人々の創意っていいですよね。
で、小生及び同レベルの抗ヒス弱者の10.20%の方々のために探したら表裏そのもので東洋医学の【漢方】にそこそこからグンバツを見つけましたね。個人の見解などではなく当院の評価のひとつとして服用しながら働けるとか治りの速さ定評。
中医学】本家中国の生薬治療はスーツのオーダーメード仕立て屋のイメージで日本特有の【漢方とは親と子です。日本の漢方医の方でも本場で中医学を体験した方の言説は深みがありためになりますが、バスクリンにはじまった【ツムラ大社のおかげで保険適応を150、160種の型番にとってくれたので他の西洋型処方と同レベルコストで提供できる。
その上小太郎、大杉(三和など傘下)が歩調を合わせてくれたので同型番ではほぼ同じ効能なので、小生のような30年そこそこの独学者でもそこそこ証ショウ(患者さんの諸症状の包括イメージ)あてきれるといい感じの結果が。
余談ですが漢方は日本人の気質か漢方医の気質と相まって短期効能のものが多く、なんと長期の効用の加療にも応用されてるらしさありき。その長期本家から短期からの流用まで【廃薬】という美しくもドラマチックな言葉を専門性の高い先生から聞いた。サンプルとしてはNo23~25の更年期対策と括られる当帰芍薬散や桂枝茯苓丸とかを二服一服で減量しても緩和されて安定したころに辞めてみよっかで数回後高らかに【廃薬】その薬のお役目がなくなりましたヨウございましたなのです。楽しそう。
戻りますが西欧の基本は個人主義もあって患者サイドから治療自体が苦痛だと文句言われるので無難な症状を緩和するだけの目的になってしまう。日本固有なのかアジアなのかわからないが【瞑眩】という漢方用語が乱用誤用されてるが、治るために一時的に退却する段階と説明されてる。たまに副作用の重大な見落としになって手遅れの報告も見聞きするかなしさ。
にしても単純には「良薬口に苦し」が常識の本邦。風邪に使えそうな漢方が15種ぐらいあるが基本的に病者の自己免疫を挙げる体内環境の維持ホメオスターシスを整えるのが狙い。例としてNo.19小青龍湯とかメチャ不味い味で梅肉を焦がした酸味でそのうえ口の中で堅めの団子になるので慣れないと飲み込むのも大変だが、恐ろしく効く。くしゃみ鼻水レベルは5ー15分で魔法か。熱のどいたも30分もすれば沈静する自分がわかる。そして何よりも1剤も眠気が来るはずもない方剤だ。
ちなみに、青龍は4獣神の東方つまり中華からすれば東の海の温暖湿潤な土地にあてたクスリ。
北の玄武、南の朱雀、西の白虎それぞれにシンプルな分かりやすい方剤ある。極寒、高温多湿、乾燥寒暖差を背景に
※No.30 真武湯は中興の名君がおくり名玄武となり恐れ多いと現在の方剤名に(皇帝は凄いゾ)
自己免疫力を挙げる】これらの方剤は【治すクスリの実感来るはず
お試しください。風邪にPLしか選択肢のない先生方には上から目線何の役にも立たない「薬はない」とか残念
当院にいけば治る、で頼られてます。【治してなんぼの世界⇐トダカを縛る言なの心得たうえで常日頃言ってます
たかが風邪】されど風邪いわれても治す喜び治る喜びは患者さんたちと共有できるさいわい。
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ミニコラム
基本的な療養姿勢はベース
1.安静】できないときの方が多いかも仕事や家事子育てありますからね。20分でも1時間でも切り取ってくつろぐか
2.栄養】好きなものを食べる。ごはんおにぎりうどんらーめん。ケーキ和菓子洋菓子。カロリーが第一なのでコメ小麦と砂糖ふんだんにとれば元気のガソリン。野菜ビタミン唱えてる学者さんに誠意をかんじない。好きなら取ればいいが義務にするほど威力はない。やったこと無さげ机上の学問か。我実践の優あり好ましく思ったらどうぞ
3.温熱】即時の補足であったかい面やなべ物
あったまる飲み物は生姜湯<ココア<<【紅茶】の順で持続時間が伸びます30分小1時間2‐4時間【新顔の紅茶】ぜひお試しを_エビデンス確かなのがあります
重ね着よりもダウンとかドテラのように1枚で効率の良いもの、熱くなったときすぐ脱ぎ着できる便
布団も同じように毛布重ねるより贅羽毛布団。解熱した時点での汗の処理を考えて
4.風呂】これは個人差がはっきり出るのでサンプルとして小生はけだるくて微熱でしかないときは芯から熱をだすのと
入浴のくつろぎが精神的に好影響なので暑すぎない温浴30分長いと疲れてしまうので。
片や高熱で汗ダラダラも気分悪いので思い切って熱めのシャワーから体温程度に切り替えながら5分も。
高熱や微熱や熱を出し切らない潜熱の体質の差があるので上記サンプルくらいで個々に試してください。
タオルで汗を拭きとるだけなのも立派に対処法です。
5.室温】これぞ用心すべきで、夏の冷房緩めは常道ですが湿度計¥1500くらいは1ケ備えましょう。高温多湿の日本ですがこないだのGWのようにカラッと晴れ上がった地中海並の湿度30%はノドと肌に堪えます。冷房もっと緩めるか贅ですが冬の加湿器たまに出番あります。のどの渇きは上気道炎の名のごとくノド鼻の粘膜に障りますので。40%さえ越えれば可
冬はエアコン暖房はさけて石油ファンヒーターがおすすめ電気ファンのかたも電気代痛いでしょうが湿度の面でマシです。
600wの足元とか小ぶりでも近づければそれなり。【湿度のキープ40弱で十分です⇐大切なので2度語りました(*'▽')