2006博多祗園山笠の終演 | todakaclのブログ

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呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
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2006博多祗園山笠の終演

2006-07-17 23:54:42 | 健康・病気

今日は、本題までが遠いですよ。覚悟して読んでください。

7/15明け方、7流れ+8番川端流れ、それぞれで多少の違いはあるでしょうが午前7時頃には、山笠の象徴の飾り山も舁き山もばらばらに。

千代流れ24ヶ町の1つである我が5丁目6区【小袖町】も、本部での山崩し終わって、7時には直会ナオライを始め、後片付け【詰め所のテント・道具、奉賀板、流れ委員の車庫使った奉賛金受付など】、その後各自の水法被・締め込みの始末も含めて、しばしの自由行動。夕方には、懐かしの志賀島の万帆荘マンポソウ【2005春の地震で全壊、この4月に再建。おめでとう、そのガッツに乾杯】で【打ち上げ】⇒ウチのご町内は何と、休日が重なることもあって原則全員泊の破格の扱い。

今年は全コース8連覇が止まり、東流れに次いで2位でしたが、良い山を納めたと皆満足してると思います。もともと、流れがき2日間に町中を清めるのが、山笠本来の仕事。もちろんフィナーレの追い山笠は、速くて美しいほどよいのですがね。負け惜しみなんかではなく、以前から東流れは、千代流れといいライバル。今年の東は特に美しかった。追い山馴らし、追い山のいずれも間近で【櫛田入り】観てましたがホントに美しさと速さが共存してました。また、来年もヨロシク。

で、かく言う小生はというと、14・15日はハード・スケジュールこなしてました。14日は【お礼状配り】を休ませてもらって、9時ー18時のCLの仕事。23時の【棒組み】は今年初めて休んで、宵の口に酒と安定剤の力を借りて仮眠。でも、【交通のたすき】預かってるからには、25時40分の【台据え】⇔(千代流れ本部から櫛田さんの待機場所まで、舁き山を移動させセットすること)には、先走り・前走りしてヒトや山の道を確保に働きました。

本番は、櫛田入りの最初の壁の一部。結構これが怖いんだな。山の左肩が【表】、【見送り】と【前捌き】、【鼻取り】、【舁き手】、【後押し】の役を担ったヒトの塊が、怒涛のように押し寄せてくるんです。で、一瞬の判断で後ずさりして道を作る。ちなみに、山笠では、怖がることの方が重要。のぼせすぎて、切れて、怖がらない状態だと何かとドジを踏む。怖がって半人前。それを乗り越えてこそ一人前。

あとは、本コース上で2、3回コーナーの壁になってた。太博どおりという大通りの直線壁もやった。で、一番の仕事は【声】。皆そうだけど、へこたれてても、「おいさ、おいさ」と声だすと元気が戻ってくる。「交通」は特にその声掛けが望まれてる役割。ま、地声が大きいので路地なんかでは、よく誰やと振り返られる。ちょっと声がつぶれたかな。

【廻り止め】という決勝点につくと、【手一本】いれて、いざ本部への帰路。これが、まあ、遅いんだな、理由があって。おかげで先走りして車を止める「交通」には助かるのだけれども。5時半に櫛田さんを出て、6時くらいに廻り止め。台据えの時は10、15分だったのが、30分ばかりかかって本部に。「交通」はその間走る走る、交差点ではぴたっと足を止め腰低くして、手を広げ自動車・ヒトにとまってもらう。今年最後の交通の仕事。(厳密には、あと一つ、本部からご町内の詰め所までの皆の安全)

んでもって、【山崩し】。他の流れもいくつかはやってるし、きれいに他の町の山笠に丸ごと寄贈したり、皆できれいに分けたりも、流れごとの伝統・文化の違い。千代のは、すごい迫力。若手がバリバリに上がる。当番町やら運営委員やらが守る。年によっては、高いところから変な落ち方して、大怪我することも在るが、今年は大事なかった。一応【衛生】なんで、気にはしてる。というか、一番に駆けつけなければならない役職だ。

ココからが、クリニックの院長と山笠の衛生という二束のわらじの嘆き。

7時に町内の詰め所につくや否や、流れ委員に、医院に帰らなければならないので、直会に出れないこと断りをいれ、ばたばた着替えて、我が家、医院に登院。9時ー17時まで31人の患者さん診て、やってて良かったと。それから、打ち上げ会場まで、都市高速に乗ったはいいが、3連休の自然渋滞が愛宕浜から天神北まで40分。マンポソウについたら19時。宴も酣タケナワ、駆け付け三杯でも飲まな始まらんと思うとったら、何と懐かしいふみかチャンにうしおチャンの黄色い「先生!」の掛け声。なんか和みました。数年前、津屋崎の打ち上げの時、ニンゲン山笠とかやって大暴れしてた時のコンパニオンさんたちが、覚えててくれたんです。この業界で続いてるなんてのはタフな証拠。好きだなー。その上覚えててくれてるのがいい。自称、きれいな飲み方するからかな。あはっ!

21時か22時頃、酔っててあまり正確な時間はわからないけど、コンパニオンさん5名を送り出して、皆各々に集まったり部屋かえって寝たりで、小生は宵っ張りなために朝の山笠のビデオみてから2時頃床に最後に着いた。

16日朝は6時に目覚めたら、もう数人が起きてて、何と一番は3時半からだそうな。風呂に昨日からあわせて4、5目入って、7時半には女将に無理兪って2/3位のメンバーで揃って朝食。これが、並みの朝食じゃない。いつものグエッとなるお仕着せの旅館タイプじゃないので、美味い。つい全部喰っちまった。

で、ちょっぴり寂しい時。8時くらいからそれぞれの用事で、皆出発。小生達も4人で、8時半には愛車14年物の300Eで帰路に。来年の6月1日イッピ祗園寄りの再開を約束して。

前振りの追伸:ご町内の皆さん読んでたら、この場を借りて再び感謝。

【集団山見せ】では、市役所あとの【台上がり】務めさせていただいて有難うございました。あの場所は、スタートダッシュあり、コーナーあり、ど直線が長く最高の気分でやらしてもらいました。光栄です。以前仕事の都合をつけきれず名誉な台上がりを辞退したという経緯もあり、やはり受けてよかったと感激はひとしおです。本当に有難うございました。

本題:どこが?

フード・ファディズムの先生の真似を少しばかり。

マスコミ・企業が始めて、一般の方ばかりでなく、医家も勘違いしてる常識。謝った知識。

①2リットル伝説。これは、4、5年ごとに繰り返し流行るので、そのこと自体が役に立たない、有害であることの証なのに、結構気付かずに皆がやりたがる。嘆かわしい。愚かさ。【毎日、水を2リットル飲めば、血液がサラサラになって、脳卒中を起こしにくくなる?】何じゃそりゃ。このせいで、まじめな高齢者が水負荷が掛かって心不全で何人救急車のお世話になったことやら。大体、夜の12時から2時ころ急に日ごろのぎりぎりのバランスが壊れて遣って来ます。何考えて、ヒトにリスクなしみたいに指導するんですか。いい年をした医師が初学者みたいにいいことしかないように、いいふらすのは止めてくださいませんか。

ごく最近、ある泌尿器の教授が、ご自分の仕事に必要に迫られて、反証実験をしました。

つまり、水2リットルを飲んだ方の、朝の血液の粘調度を、そうでない方(専門的には【対照群】と言います)と比べてたら数週間後には差が消えてしまったと。何が起きたかと言うと、夜間の排尿量が増えて帳尻が合ってしまってたのです。その分は、不眠と、心臓・腎臓への負荷がマイナスとして入り込んだわけです。生物のホメオスタシス(常態を維持しようとする働き)は偉大です。頭でっかちに考えたことを実行しても、身体はきつい思いをして現状を保とうとするのですよ。何か一つだけを身体に取り込んで健康が維持できると言う、短絡的な考え・行動止めませんか。

ちなみに、適正量は男性1.4~1.7、女性1.2~1.5くらいだったと思います。それも純粋に液体でなく、食事する食材の中に含まれる水分、酸化反応で新たに生成されるH2Oも含めて。

②スポーツ飲料・アイソトニック飲料がカゼに効く?:開祖の大塚製薬はポカリ・スエットを売り出す時に、点滴する3号補液を飲みやすくしたと宣伝してました。そのとおり、事実です。で、それが何で、飲めば点滴と同様に効くなんて、どこの医者じゃ言い出したのは。アレは、ブドウ糖、電解質(ナトリウム、カリウム、塩素)をメインに、浸透圧をヒトの身体のそれと合わせた液体です。点滴の時には必須の条件では在りますが、飲む場合は事情が違う。ニンゲンの水分補給は、主に大腸。そこまでに何がしかの吸収で浸透圧が下がっていたとしても、ただの水が一番。浸透圧最低の液体は、基準液体である【水】。この浸透圧差は、カゼで脱水傾向の身体の細胞は最大値になってて、相手が水だとその圧差が移動のエネルギーとなって、ギュン、ギュン大腸内の水分が体細胞へ移行する。【カゼの時は、水、お茶。】

土台、ずっとアイソトニック飲料飲んでたら気分が悪くなった経験、あるんじゃないですか。500mlのペット・ボトルを4本も飲んだら気分は最低。飲むたびにグエッと。実感を大事にすること忘れずに。

③ウガイはイソジン?

これには、いろいろあります。

1.昨年の11月毎日新聞だけが書いてた記事。ある大学のグループがカゼの予防にウガイが効果があるのか検証してた成果の報告。

ウガイなし。水ウガイ。イソジン。

結果は、水ウガイが予防率1番。後は忘れちまいました。後日、記事確かめて書き込みます。

2.褥創ジョクソウ(床ずれ)の治療から。この疾患の治療法は、小生の21年の医師歴の中でも長い間、試行錯誤、議論が尽くされてきてた医療界の大きな命題でした。そう、答えが出たのです。最善の治療法は、イソジン消毒を一時的にでも全くしないで、創面をきれいにして、湿潤な環境に保つこと。充分に感染に気をつけながら。そうすると本当に再生能力が発揮されて、必ずや治癒の方向に行くのです。つまり、傷ついた粘膜にイソジンは不向き。

3.もともと、【アズ】と言う語が含まれるアズレン、アズノール、ハチアズレといった優れたウガイ液が存在してたのです。何故か駆逐されて、今では、良い意味で保守的な医師や、最近の情勢を学んでる呼吸器科・耳鼻科ぐらいしか、持ってないのが現状。

ただ、うれしいことに、市販薬では、赤系のイソジンのほかに、ちゃんと青系のアズレン類が出回ってるようで。

ウガイは、水・お茶・アズ系で。当院ではイソジンはせっかくだから予防ぐらいで、カゼひいたら使わないようにお勧めしてます。

まじめに、書きました。3時間半も書いてると疲れますね。これから、今日ビデオに撮っといたBillioneyer Boys Club観ます。お休みなさい。